2番目の不安要因は、中国の軍事力増強があまりにも急速に進んでいる事実だ。中国の軍事力は東西冷戦が終結する頃の1988年から2013年まで、軍事費を基準としてなんと15倍以上増強された。去る10年間だけでも、中国の軍事力は5倍以上増強された。中国はここ25年間、国防費の増加率が10%以下の年が一度もなかった。 韓国民が右傾化すると警戒した日本は、実際には過去11年間軍事費が減り続けた国だ。行動から見て軍事化した国は中国だ。経済成長率よりもはるかに高い割合で増えた中国の軍事費は、不透明さでも有名だ。米国はもちろん、世界の主要研究機関は中国が発表した公式国防費を額面通り信じない。 中国の軍備増強を懸念した米国は、結局2012年1月5日発行した新国防戦略指針に露骨に表現されているように、中国の軍事力の増加に具体的に対処し始め、アジアで中国の軍事力の増加によって惹き起こされた不均衡を、再び均衡化させるため乗り出しているのだ。 筆者は、米国がアジアの均衡の回復のため大韓民国を非常に重要な戦略的資産として考えていたと思う。それで米国は、韓国を北東アジアの安保のため決定的に重要なリンチピン(Linchpin)であると言った。しかし、米国は韓国がリンチピンとして‘きつい’役割を果たしてくれる国なのかを疑った。 東西冷戦のとき、韓国は米国が主導する自由陣営の最前線で本当にきつい役割を果たしたが、これから米国が中国と繰り広げる覇権競争においても、韓国が米国の望む役割をやってくれるのかに対して、米国人たちは半信半疑していると見られる。 中国の挑戦を制御するために、たくましく中国に立向かってくれる同盟が必要な米国は、日本をその適任者として選んでいる。ちょうどヨーロッパで英国が担当していた伝統的な役割を、アジアでは日本に任せようとするのだ。筆者の私見だが、韓国も十分に英国のような役割を担える能力を持っている国であると見たし、米国もそのつもりだったと思う。ただ、韓国民と指導者たちがそういう‘意志’があるのかについては懐疑的だった。 米国からほぼ英国と同じ待遇を受けることになる一等同盟国の日本と韓国が葛藤するとき、米国は韓国をどのように対するのかが問題だ。 すでに不吉な話が聞こえてくる。米国では、どうせ中国に傾く韓国を放棄しようという話も出てくるという。韓国が地政学的に非常に重要ではあるが、インド、ベトナム、オーストラリアなどが既に米国の中国制御戦略に同調している状況で、中国の顔色ばかりを窺っている韓国を抜いてやろうという話だ。日本、インド、ベトナム、オーストラリアなどを確保した米国は、韓国がなくても中国制御戦略に支障がないと思うかも知れない。 米国は最近、韓国の要求にほとんど応じていない。原子力協定の改正も、戦時作戦統制権転換の問題にも消極的だ。戦作権の再延期の要求に対して、米国は後ほど話し合おうという線の約束をした。将兵の軍服務期間は短縮し続け、GDP対比で全世界平均の国防費しか払わず、米軍駐留費の増額を要求すると難色を示し、米国が最も大事に思う同盟国日本とは葛藤し続け、米国が最も恐れている潜在的敵国である中国とはまるで旧友のように行動する韓国だ。 そういう韓国の安保支援や協力要求を米国が快く応じてはくれない筈だ。日本とは敵となり、米国との関係も悪化した韓国は、中国にとっても重要でない国として扱われるようになるのは明確だ。証明された確実な安保装置である韓・米・日同盟を破壊する愚を犯してはならない。 *この文は未来韓国2013年10月号の‘李春根博士の戦略物語’に掲載された記事です http://blog.naver.com/choonkunlee 2013.10.09 00:37 |