とある青二才の斜方前進

経済とエロスのブロガーことTM2501です。いい機会なので、引っ越すことにしました。

みんな知ってると思うけど、真田幸村は言うほど何もしてないから!

ツイッターで話題になった話をブログでもまとめて書いておきたい。

 

何かというと、戦国武将の中で最も盛られた人物真田幸村についての話です。どのぐらい盛られてるかを今更ですが語ってみたいと思います。

 

  •  父も兄も優秀すぎてすることがなかった幸村さん

領土の少ない弱小大名でありながら、(家康との直接対決はないものの精鋭部隊でやってくる)徳川家を2回負かした真田昌幸を父に持つ幸村さん。基本的に、武田家が滅びてからの真田家の命運をずっと握ってみごと生き残ってきたのはこの真田昌幸さんのおかげ。色んな人からの賛辞や皮肉が現在まで残ってる優秀な武将だ。

 

父だけじゃない。家臣の矢沢氏(真田家とは親戚関係)も優秀で、徳川や北条との戦いで活躍している。

 

さらに兄の真田信之が跡継ぎでしかも優秀だったこと、後継でない幸村自身は人質としての生活が長かったこともあり、彼の能力が高かったか低かったか以前に、幸村自身は周りが優秀すぎて武将としての出番が生涯でとにかく少なかった。

 

大河ドラマ真田幸村を主役に据えた話が放送されるそうだが…真田幸村の人生でのドラマ的で派手な見せ場は正直第二次上田合戦と、大阪の陣しかない。お家存亡のための駆け引きは基本的に父と兄と矢沢さんがやってしまうし、戦いについても前半部は全然出番がないので…主役向きの人物ではない。

 

やるとしたら葵三代のように主役が途中で変わるようにやらないと大河ドラマほど長いドラマは作りようがない。真田家とはドラマで言うとそういう題材だ。(真田昌幸が主役なら生涯を描いて主役をバトンタッチしないでちょうど昌幸が死ぬまででドラマがぴったり終わるが…なぜか真田昌幸は主役にならないのよね~息子二人ありきの登場人物になりがちで)

 

真田家の話はいいとして幸村の話に戻ろう。

 

大阪の陣も父の言伝で篭城ではなく外に出て戦うことを当初は提案していた。

むしろ、城攻めの名手でなおかつ武田信玄を師匠に持つ真田昌幸なら、大阪の陣で主導的な役割をしていた大野氏の無能さに気づいた主導権を奪い取るところからはじめそう...とか深読みすると武将としてはともかく指揮官としての幸村が父を超える逸材だったとは考えにくい。(わずかな手勢で城をとった竹中半兵衛、駆け引き上手な真田昌幸辺りならやりそうな気がしません?宇喜多直家松永久秀でもいいや。)

 

「史実通りの真田幸村」は、徳川秀忠みたく親が光りすぎ、末代まで失敗したときの話で無能呼ばわりされてもおかしくない人だ。別に幸村自身が無能だとは思わないけど、そのぐらい父親や兄の逸話が強烈で、幸村は地味なのだ!

ところが、父を超えたヒーローになっているのがとても不思議だ。大阪の陣は真田丸以降しか幸村が活躍した場面はないのに、歴史ゲームの中では必ず主役格の操作キャラになってる。

 

歴史ゲーム…特に戦国BASARAというゲームなんかすごい盛りっぷりだ。

戦国無双ではちゃんと大阪の陣での見せ場があるが、BASARAは武田信玄と殴りあうのが定番になっている。

 

どちらかというとゲームで歴史にハマりはじめた中高生や、女の子に向けて書いてるから敢えて言いたい。

君達見てる「親方様!」と雄たけびをあげて殴ってるやつはたぶん真田昌幸か、真田兄弟の誰かだ。なぜなら真田幸村は信玄が死ぬ4年前に生まれていて、孫ほども年の差が開いているからだ!

 

ここまでくると「話を盛ってる」というよりも捏造じゃないかと思えてくる...真田幸村という人物は本人の活躍よりも、むしろいかに彼がヒーローとして山盛りにされてしまったかを楽しむ状態になっている。

 

 

ちなみに、さらに盛られているのが前田慶次である。

彼については有名な武将と交流があったのは確かに事実だが、これといって地位があった人でも、誰もが驚くような武功があった人でもない。まったくないわけではないけど、えらくなった武将なんかに比べると彼自身が史実で積み上げた武勇はかなり地味!

 

戦国無双では特に主役格として扱われるが、別にそんな人物でもない。

花の慶次などのせいで大男のイメージがあるけど、残っている甲冑は普通の人のサイズのもので特注品などではない。

 

 

戦国系のゲームの主役でこの二人だけはどう見ても盛られてる。

伊達政宗織田信長武田信玄など実際に武勇や戦国時代に実績がある人、猿飛佐助や風間小太郎みたいにもともといるかどうかも疑わしい人でもなく、「実在する人物なのに、本人から見たら似ても似つかないぐらい盛られてしまう」のは複雑だ。

 

  •  大河ドラマで盛られた歴史人物をやられるのは不愉快

 大河ドラマに創作要素がついたり、女性ウケを狙った演出がつくのは今に始まったことではない。

 

しかし、ゴールデンタイムに華やかな番組が多い中でいぶし銀な色合いを出し続けてきた大河を愛している人間としては、ちゃんとした時代劇をやってほしい。

 

真田幸村前田慶次は存在そのものが創作されてしまっているような人物なので、大河ドラマにしても、はっきり言って地味になる。地味なだけならまだいいけど、派手にするために大衆迎合のオリジナル要素が混じった日にはもう目も当てられない。(ちなみに、山本勘助も厳密には実在してない可能性、半生の中で不明瞭な点が多い点からグレーである)

 

でも、エンタメとしてちゃんと成立するように真田幸村のドラマを一年間作った日には山本勘助なんてもんじゃないぐらい創作や主役交代に近い要素が入ってくることが予想されるため、「これは幸村を主役にすべき番組枠、ドラマなのか?」と正直感じるかと思う

 

それをどうリカバリするかを楽しむ意味では見てみたいけど、石田三成羽柴秀長藤堂高虎や...高橋是清などドラマにすれば面白そうで、なおかつスポットが当てられてない歴史上の人物をもっと特集してほしい気持ちもある。

 

あー!複雑だ!われながら歴史好きってめんどくさいと本当に思う!!

 

 

幸村の兄である信之アニキも戦国無双4では参戦してるそうです。ちょっと興味が湧きました。あるかどうかは知らないけど、一番キャラ化して欲しいのはやっぱり真田昌幸だよね…。真田家の中では彼が一番ちゃんと実力がある人だし…

 

 

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