犬かみつき事故が「まん延」、年間450万人が被害 米国

2014年05月16日 11:48 発信地:ワシントンD.C./米国

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×米ロサンゼルス(Los Angeles)で動物愛護団体が開催したイベントに登場したヴィクトリア・スティルウェル(Victoria Stilwell)さん(2011年3月19日撮影)。(c)AFP/Getty Images/Jason Merritt

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【5月16日 AFP】幼児にかみついた犬を猫が撃退する様子を捉えた動画が話題になっている米国で、著名ドッグトレーナーが15日、同国では犬にかまれる事故が「まん延と言える規模」まで増加していると警告を発した。

 米動物愛護団体「アメリカ人道協会(American Humane AssociationAHA)」は、18日から始まる「犬かみつき事故予防週間(National Dog Bite Prevention Week)」に先立ち、米国では毎年450万人以上が犬にかまれており、その半数以上が子どもだと発表した。

 2013年に犬のかみつき事故に対し支払われた保険金の総額は4億8300万ドル(約490億円)以上、犬のかみ傷を修復するために施術された整形手術は2万6935件だった。また米郵政公社(US Postal Service)は、昨年5581人の職員が犬に襲われたと発表している。

 英国生まれの著名ドッグトレーナーで、リアリティー番組「美人ドッグトレーナー ヴィクトリアが行く(It's Me or the Dog)」シリーズのプレゼンターを務めるヴィクトリア・スティルウェル(Victoria Stilwell)さんは、米首都ワシントンD.C.(Washington D.C.)で開かれたメディアイベントでAFPに対し「米国の犬のかみつき事故の状況は、まん延と言える規模。欧州でも、ここまで深刻ではないけど、大きな問題となっている」と語り、飼い主や一般の人への啓発と、犬のしつけの改善が必要だと訴えた。

 動画共有サイトのユーチューブ(YouTube)に投稿され話題になっている防犯カメラの映像では、米カリフォルニア(California)州ベーカーズフィールド(Bakersfield)に住むジェレミー・トリアンタフィロ(Jeremy Triantafilo)君(4)が自転車に乗っていたところ、ピットブルとみられる犬に襲われ、脚をかまれる様子が映されている。

 だが、トリアンタフィロ家が2008年から飼っている猫のタラ(Tara)が即座に突進し、見事犬を追い払った。ジェレミー君は数針縫うけがをするだけで済み、タラも無傷だった。隣人が飼っていた犬は、地元当局によって隔離された。

 ジェレミー君の母親、エリカ・トリアンタフィロ(Erica Triantafilo)さんは、「うちの猫が息子を助けてくれたんです!」と語った。「素晴らしいことです。あの猫は私のヒーローです」(c)AFP

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