ケネディ大使:福島第1原発を訪問 汚染水解決で支援約束

毎日新聞 2014年05月14日 20時23分(最終更新 05月14日 22時57分)

福島第1原発1、2号機中央制御室を視察する、キャロライン・ケネディ駐日米大使(中央)。右は息子のジョン・シュロスバーグさん=福島県大熊町で2014年5月14日午後3時25分、代表撮影
福島第1原発1、2号機中央制御室を視察する、キャロライン・ケネディ駐日米大使(中央)。右は息子のジョン・シュロスバーグさん=福島県大熊町で2014年5月14日午後3時25分、代表撮影

 ケネディ駐日米大使は14日、東京電力福島第1原発を訪問して使用済み核燃料プールから燃料を取り出す作業などを視察した。その後、汚染水問題の解決に向け、日本政府と東電に対して最大限の支援を続けると約束した。事故後、米大使が福島第1原発を訪れたのは初めて。

 防護服と防護マスクを装着した大使は、長男や大使館員らを伴い、第1原発4号機で核燃料を取り出す作業を見学。1・2号機の中央制御室では、電源喪失時に暗闇の中で作業員が殴り書きした原子炉の水位が残る壁を興味深そうに眺めた。

 見学後、大使は「みなさんがやっている廃炉作業は日本のみならず、世界にとっても大きな教訓になる。大きな困難があると思うが、米国は皆さんとともにある」とあいさつし、現場で作業員らを激励した。

 さらに、大使は声明を発表し、必要とされる限り除染や廃炉活動への支援を続け、特に汚染水問題の解決に向け、「米国の経験と能力を提供する」と約束した。【國枝すみれ】

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