富山のニュース 【5月15日01時51分更新】

富山駅付近で大規模再開発検討 地鉄、ゴールデンボウル隣接地取得

富山地鉄ゴールデンボウル=富山市千歳町1丁目
 富山地方鉄道(富山市)はJR富山駅付近の同市千歳町1丁目で、大規模な再開発計画 に向けた検討に入った。4月末に駅東側の富山地鉄ゴールデンボウルに隣接する土地約4 千平方メートルを取得しており、同社の路線が高架化される2020年ごろをめどにゴー ルデンボウルの敷地を含めた一帯で商業施設の誘致などの計画を具体化させる。長年にわ たって駐車場として使われている駅前の一等地が集客施設として生まれ変わる可能性も出 てきた。

 富山地鉄が購入した土地は、ゴールデンボウルの建物から西の部分で、不動産業などの 常和ホールディングス(東京)が所有していた。同所には1973(昭和48)年に旧日 本興業銀行富山支店が開業したが、同支店が77年に移設した後に建物は解体。その後は 駐車場として使われている。

 富山地鉄が所有しているゴールデンボウルの敷地面積は約1万1千平方メートルで、今 回購入した土地と合わせると約1万5千平方メートルを活用できるようになる。

 駅周辺では現在、並行在来線高架化などの連続立体交差事業が進んでいる。2020年 ごろに路面電車が南北で接続した後、地鉄の路線も高架化させる。地鉄が購入した土地は 、高架工事を円滑に進めるためにも重要な場所となるため、同社は工事の進捗(しんちょ く)状況を見ながら、計画を具体化させていく方針だ。

 富山駅周辺の同市桜町1丁目では122戸が入居するマンションが8月末に完成、ホテ ルや専門学校、マンションが入る複合ビルが17年に竣工(しゅんこう)するなど、北陸 新幹線をにらんだ開発が相次いでいる。

 富山地鉄の桑名博勝社長兼会長は「ゴールデンボウルの周辺は富山にとっては重要な土 地。活用法を幅広く検討したい」と話した。


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