保坂知晃
2014年5月13日22時40分
紀伊半島の自然と聖地をめぐる熊野古道。そのそばの熊野灘に臨む入り江で、かつて原発建設が計画され、地元の反対で頓挫した。東日本大震災で原発のリスクがあらわになる中、熊野古道は7月に世界遺産登録10周年を迎える。原発反対を唱えた人たちは、いま町おこしに取り組める喜びをかみ締めている。
原発建設の計画があったのは、三重県熊野市中心部から北東に約3キロの海岸、井内浦(いちうら)。いま、美しい海はスキューバダイビングのスポットになっている。周辺では1990年に市が大手百貨店などから土地を買い、農村公園を整備した。
そこから1キロもない竹林には熊野古道の名所、大吹峠があり、年8千人ほどが訪れる。もし、井内浦に原発があったら。元市職員で反対運動に深く携わった更谷令治さん(74)は「熊野古道は世界遺産にならなかったのでは」と語る。
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