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三谷流構造的やわらか発想法
【第86講】 2014年5月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

科学とは、美(シンプルさ)を追究するものである
~現実が先行する時代の理論の挑戦

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宇宙「論」の危機

 ヒトはどんどん変わる「現実」を必死になって追いかけています。少しでもその先が分かれば、もうちょっと楽なのに……。

未来が知りたければ、強力な「理論」を持つしかありません。そしてその理論は「素朴な疑問」と「美の追究」から、生まれてくるのです。

 いまわれわれが存在するこの宇宙の構造や誕生のヒミツ、行く末を解き明かそうとする学問を「宇宙論」といいます。ギリシャ人は月に映る影から「地球は丸い」と知っていました。コペルニクスはその地球が、実は太陽の周りを回っている惑星の一つに過ぎないと看破(かんぱ)しました(=「地動説」)。そしてその太陽はこの天の川銀河にある2000億個の恒星の一つに過ぎず、この宇宙にはおそらく 1000億以上の銀河が存在します。

なんという階層性でしょう。

 最新の観測・考察によれば、宇宙の年齢は137億年。わが銀河系は、お隣のアンドロメダ銀河にあまりに近く(たった230万光年。秒速30万kmの光のスピードで230万年掛かる)、今から30~40億年の後には「衝突」し、混じり合い、さらに10億年後には一つの銀河となってしまいます。ちょうどその頃、太陽は老齢期に入り、地球を呑み込むほどの赤色巨星(せきしょくきょせい)となるでしょう。

なんという時間(とき)の流れでしょう。

 古代からとびきりの科学者たちが叡智(えいち)を絞って、こういった宇宙の仕組みを解き明かし、「宇宙論」を築き上げてきました。ニュートン然り、アインシュタイン然り。

 ところがその宇宙論はここ数十年、危機に瀕しています。理論が現実をまったく説明できていなかったのです。

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三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生れ、福井で育つ。永平寺町立吉野小学校、松岡中学校、藤島高校、駿台予備校を経て東京大学理科Ⅰ類へ。同 理学部物理学科卒業後、ボストン コンサルティング グループ(BCG)、アクセンチュアで19年半、経営コンサルタントとして働く。92年 INSEAD MBA修了。2003年から06年 アクセンチュア 戦略グループ統括 エグゼクティブ・パートナー。2006年からは特に子どもたちを対象にした教育活動に専念。現在は大学教授、著述家、講義・講演者として全国をとびまわる。妻、3人娘と東京・世田谷区在住。K.I.T.虎ノ門大学院 主任教授、早稲田大学ビジネススクール 客員教授、グロービス経営大学院 客員教授。NPO法人 教育改革2020 理事、放課後NPO アフタースクール 理事。永平寺ふるさと大使。http://www.mitani3.com/


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

「三谷流構造的やわらか発想法」

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