深松真司、村瀬信也
2014年5月16日10時59分
授業に将棋や囲碁を採り入れる大学が増えている。伝統ゲームが学生の思考力を鍛える絶好の教材になると、大学側は注目する。
「なぜその手を選んだのか、説明できますか」
14日夕、東京都八王子市の首都大学東京の講義室。教壇に立った将棋のプロ棋士、中村太地六段(25)が学生たちに問いかけた。羽生善治三冠と2回にわたってタイトル戦で相まみえ、実力と人気を兼ね備えた若手のホープだ。
学生たちは一人ずつ、将棋盤と駒を使って中村六段と「駒落ち」のハンディ戦で対局。一手ごとに自分が動かした駒の狙いを言葉で説明していった。
首都大学東京は今年度前期、法学系で将棋の特別講義を始めた。将棋が強くなること自体が目標ではない。「将棋の考え方を理解し、それをもとに法的思考や法的文書を作成する力を身につけることが狙い」。企画した木村草太准教授(憲法)は説明する。中村六段はこの講義のため非常勤講師として招かれた。
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