【記者手帳】ドアを無人機と勘違いした韓国軍

 韓国軍合同参謀本部の関係者は14日午前、緊急の記者会見を行い「無人機と推定される飛行体を発見し、現在確認を進めている」と発表した。この日午前、ソウル市近郊の清渓山で「北朝鮮の無人機とみられる飛行体を発見した」という通報が住民から寄せられたことを受けての会見だったが、軍の関係者は「北朝鮮の無人機」とは表現しなかった。

 一部の軍関係者は「北朝鮮の無人機の可能性がある」と非公式にコメントした。合同参謀本部が緊急の記者会見まで行っただけに、北朝鮮の小型無人機がまた現れたのではないか、と考えるしかなかった。

 ところが、合同参謀本部の関係者はこの日午後「現場に出動し確認したところ、プラスチック系複合素材FRPでできた軽いドアだったことが分かった。ドアが風で飛ばされ、岩盤の間に突き刺さっていたため、飛行体のように見えたようだ」と発表した。「無人機騒動」がわずか数時間で幕を下ろしたというわけだ。 長さ130センチ、幅60センチの問題のドアは水色で、ペンニョン島や京畿道坡州市などに墜落した無人機と似たような色だった。清渓山には韓米両国軍が有事の際に使用する秘密地下基地「TANGO」があるということも、北朝鮮の無人機と疑うだけの根拠になったという。軍の関係者は「一部メディアに問い合わせがあり、国防部の報道官室からの指示を受け、緊急の記者会見を行った」と説明した。

 ところが、軍当局が確認の手続きを取らず、急いで記者会見を行ったことから、政府に対する不信感や安全保障をめぐる不安感が高まっている。国家の安全保障に関する事項は何度も確認を重ね、慎重に対応する必要がある。国防部(省に相当)のキム・ミンソク報道官は先月22日、北朝鮮の核実験が迫っているかのような内容の記者会見を行い「北朝鮮の領域で4月末までに大きなものが爆発するといううわさが流れている」と発表した。だがその信ぴょう性には疑問があった。軍当局は北朝鮮に関する事項について早急に記者会見をする前に、「オオカミ少年」の寓話の教訓を脳裏に刻むべきだ。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者
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