5/8に大阪市環境局に申入れした要望書をUpしました！
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平成２６年５月８日
大阪市長 橋下徹 殿
大阪市環境局 局長殿
大阪市の大気中の環境汚染物質の排出源調査及び環境調査を求める要望書
昨年８月に当会は大阪市環境局に対し、当該局が震災がれき焼却中の豊中市及び富田林市の大気サンプルから人工濃縮されたとみられるウラン２３５や鉛等の重金属類をICP-MS（誘導結合プラズマ質量分析計）による精密測定により検出したことにつき申入れた。また、此花区を含むサンプルからも高いα・β線値が検出されたため、当該局に対し市によって市当局がα・β線核種毎、またICP-MSによる分析を行い、公表するよう要望したが、その実施には至っておらず、市が所有するはずの手持ちの機器による測定さえも実施しない市の姿勢には、残念ながら、市民の不安を解消する意思は感じられない。
１次測定の際、２枚（豊中及び富田林）のろ紙サンプルを酸に溶出した試料を作成したため、新たに大阪市此花区内のサンプルを追加し、クリス・バズビー博士による２次測定を実施した。その結果、１次測定時よりも高い人工ウラン２３５の濃縮及びベリリウム７などの高い数値が認められた。
今回検出された鉛同位体の中には、自然由来のものも存在する可能性を当会としても否定はしない。が、しかし、そうであれば、鉛同位体の環境中での存在比（通常はトレースレベルである）から考えて、今回の大気サンプル中に非放射性の鉛が相当量含まれていたことは推測できる。震災がれきに鉛などの有害重金属類が含まれることは、環境省が行った環境モニタリングの一連の結果からも明らかであり、今回検出された有害金属類や放射性物質が、震災がれき由来のものを含むことは十分に考えられることであり、否定することは行政責任回避の常套手段としては理解できるが、科学的ではない。鉛以外についても、元来の環境中にある物質の他にベリリウム７などが検出されており、震災がれきの焼却による可能性もあると考えられる。また、それ以上に、かつて工業都市としての大阪であった時代から、ベリリウム鋼など、ベリリウムの放射性同位体全般が工業用に広く利用されており、特に大阪ではベリリウム鋼の加工業者が現在もある現状から、現行の環境中汚染物質等の測定について以下の通り要望する。
【要 望】
① 検出された環境汚染物質の排出源は此花区を含む大阪湾岸地域であると推
測される。排出源は周辺の公営・民営の焼却炉及び多くの工場排気であると推
測されるが、それぞれの排気中の環境汚染物質について測定を速やかに開始し
排出源を特定する事。
② 大阪市による環境試料採取地点を増やし、ICP-MSなどを用いた高感度による元素分析、また現行の同位体測定の幅を広げ、データを公表し、定期的な数値の推移を観察できる体制をつくる事。
③ 市の測定値を市民がクロスチェックできるよう、市民からの要望があれば、市による測定対象物等を一定の条件の下、提供する事。
④ 回答を２週間以内に書面で当会に送付する事。
⑤ 大阪府市が測定器を所有しているにもかかわらず、また測定値について公表できない理由を述べよ。市の所有しているICP-MSについて所有しているか否か、またその機種について述べよ。
（要望以上）
【備 考】
２次測定レポートで「放射能のこれらのレベルの継続的な吸入は、文献証拠や欧州放射線リスク委員会の放射線の危険性(※ECRR２０１０勧告)のリスクモデルに従って、受け入れがたい健康リスクを与え、大阪市はこれらの排出源を特定するため調査しなければならない」とクリス・バズビー博士はコメントしている。
１次測定でのICP-MSによるウラン原子比率は１１６．５であったが、２次測定でのウラン原子比率は１０２であった。通常のウラン原子比率はレポート要約にもあるようにU238/U235＝１３８程度である。
１次測定に於いて、放射性セシウムの検出限界１．５Bq/KgではND（検出限界以下）であった（ICP-MSでの元素分析ではセシウムは微量検出されている）が、放射性セシウムに於いてはNDであっても、２次測定でα・β核種それぞれ高いベクレル数が確認された事は重視されるべきである。
大阪市は本来、自然由来の放射性物質数値が高い傾向にあるが、これ以上の環境中への排出が続く事は一般公衆被曝限度からも、容認すべきではない。
※ECRR２０１０勧告邦訳URL→
「大阪の公害問題を考える会」代表 足立義子
大阪市中央区◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「love-peace」代表 本重きぬ子
２次測定結果はこちらです
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