自民党の加藤紘一元幹事長(74)は18日付の共産党機関紙「赤旗」のインタビューで、安倍晋三首相がめざす集団的自衛権の行使容認について「自衛隊を海外に出し、米軍と肩を並べて軍事行動させようということだ」と批判。「徴兵制まで行き着きかねない。戦闘すると承知して自衛隊に入っている人ばかりでない」と警鐘を鳴らした。

 また加藤氏は「『二度と銃は持たない』というのが守るべき日本の立場だ」と訴え、「(行使を)容認したいのなら(憲法の)解釈変更ではなく、改憲を国民に提起すればいい」とも語った。

 加藤氏はハト派で知られる自民党宏池会の元会長で2012年の衆院選で落選し引退した。同会元会長の古賀誠元幹事長も昨年6月、同紙で改憲の動きを批判している。自民党重鎮が立て続けに共産党機関紙で政権批判を繰り広げるのは異例だ。(関根慎一)