August 5, 2010
マダガスカルの北東部に広がるアツィナナナの雨林の滝。同国では2009年に起きた政変のために自然保護政策が頓挫し、この森も自然破壊が進む事態に陥っている。2010年8月2日、アツィナナナ雨林はユネスコの危機遺産(危機にさらされている世界遺産)リストに登録された。
マダガスカルの北東部に広がるアツィナナナの雨林の滝。同国では2009年に起きた政変のために自然保護政策が頓挫し、この森も自然破壊が進む事態に陥っている。2010年8月2日、アツィナナナ雨林はユネスコの危機遺産(危機にさらされている世界遺産)リストに登録された。
非営利団体コンサベーション・インターナショナル(CI)によれば、多様な生物が生息するマダガスカルでは、不安定な政情の下で違法な森林伐採や希少なキツネザルの密猟など様々な環境破壊が進行している。
CIの代表で国際自然保護連合(IUCN)の副議長でもあるラッセル・ミッターマイヤー氏は声明で次のように述べている。「この国の経済発展の先導役だった観光産業まで崩壊し、世界でここにしかいない多くの種が絶滅寸前にまで追い込まれている。ユネスコ危機遺産に登録されたことを機に、国際社会がマダガスカルで起きている悲劇に注目し危機感を共有し、素晴らしい自然遺産の破壊を阻止するための効果ある対策が打たれることを期待する」。
Photograph by Frans Lanting, National Geographic