園田耕司
2014年5月16日00時52分
15日の安倍晋三首相の記者会見は情緒的だった。首相は邦人を輸送する米輸送艦防護の想定事例について、身ぶり手ぶりを交えながら熱弁を振るった。
「まさに紛争国から逃れようとしている、お父さんやお母さんやおじいさんやおばあさん、子どもたちかもしれない。彼らが乗っている米国の船をいま、私たちは守ることができない」
安倍首相がこの日の会見に最も力を入れて臨んだのは、「いかに国民に分かってもらうか」(官邸スタッフ)だった。隣のパネルには、赤ちゃんを抱きかかえた母親に不安そうな表情で後ろから寄り添う子どものイラスト。しかし、安全保障問題に詳しい政府関係者は「感情に訴えるやり方だった。とてもじゃないが真面目な安保論とは言えない」と突き放した。
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朝日新聞官邸クラブ
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