政治
【阿比留瑠比の極言御免】慰安婦問題、これだけある元軍人証言をなぜ軽視するのか
2014.5.15 14:01
(2/2ページ)
常々、そう思っていたところ、埼玉県本庄市の産経読者、松井敬子さん(87)から「慰安婦問題に関する元軍人の証言」(平成9年刊)という小冊子をいただいた。7人の旧軍関係者が見聞きした慰安婦の実態がつづられており、例えば中国戦線にいた札幌市の伊庭野さんはこう記す。
◆冊子が示す真実
「駐屯して1カ月ほどたった頃、1人の朝鮮人がやってきて、私に『朝鮮の女性を7人連れてきました。兵隊さん方の慰安所を開きますのでよろしくお願いします』と語った。(中略)彼らは日本軍と関係なく、親方が女を募集して連れてきて自発的に営業した」
満州(現中国東北部)にいた静岡県裾野市の勝又さんは、上官に「この朝鮮女性たちは軍が集めたのか」と聞いた。上官は「金を目当てに朝鮮の親分が集めてくる」と答えたという。
勝又さんの手記によると軍曹の月給が25円だった当時、朝鮮半島出身の女性は土・日の2日間で25円から30円の収入を得ていた。
7年間にわたり中国北部を転々とした北海道旭川市の外川さんは次のように証言している。
「戦地では慰安婦を何人か(6~7人が多い)連れて、それを商売にしている朝鮮人や中国人が必ずいたのである。(彼女たちに)『なぜこの道に入ったのか』と聞くと、『家が貧しいのでよい金になるからといわれ、働いて親元にお金を送るため』と答えた」
小冊子にはこのほかさまざまなエピソードが掲載されているが、共通するのは実体験に基づく「日本軍による強制連行などない」という確信だ。元慰安婦の証言なら無条件に信用する一方で、軍関係者のそれは無視・軽視するというこの問題への向き合い方には、合理性も誠実さも感じられない。(政治部編集委員)
関連ニュース
[PR] お役立ち情報
←「すごっ、この女性が!?」 ライオン研究員の偶然の発見から生まれた大ヒット商品!ポッチャリな30~40代から注文殺到※毎月1万人が体験中※ | |
注文殺到の実力とは⇒ |
- 【安倍日誌】15日5.16 03:15
- 小松法制局長官、16日に退任 後任に横畠次長 5.16 01:19
- 日本は「徴用工」で対抗 依然見えぬ日韓首脳会談への道筋 5.16 00:52
- 【安保法制懇報告】野党バラバラ 維新と結いは賛否真っ二つ5.16 00:21
- 慰安婦、徴用工訴訟などが議題に 日韓外務省局長級協議 5.15 23:43
- 【安倍首相会見(6)完】国民の命守る責任 「“想定外”許されない」 5.15 21:27
- 安倍首相、集団的自衛権行使容認の検討を表明 安保法制懇報告で 5.15 21:24
- 【安倍首相会見(5)】解釈変更「ASEAN、欧州の支持得た」 5.15 21:20
- 【安保法制懇報告】「抑止力の法整備に気迫」「手の込んだ芝居」 与野党…5.15 21:04
- 人口減時代の自治体像議論 第31次地制調に諮問5.15 21:02
PR
PR