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★ちきりんセレクト★

2014-05-15 スーツケースの選び方

フタ型 ソフトスーツケースの勧め

海外で会う日本人の大きな特徴のひとつは、「ハードタイプのスーツケースを使ってる」ことです。

こういうのですね。たいてい両開きです。




リモワもそうです。


一方のソフトタイプとは、私が使っている下記のようなタイプのもので、長方形の箱にフタがついてます。(写真は前回= 7年前に買ったもの。フタ側にポケットはありますが、メインの収納には使いません)


f:id:Chikirin:20070321231611j:image:w360


小型のキャリーケースは日本でもソフトタイプが主流ですが、飛行機で預ける大きなタイプとなると、大半の人がハードで両開きのタイプを使ってます。


でも次に海外に行った時、他の国の人のスーツケースをよく見てください。実は、日本以外の国ではソフトタイプ・フタ型のほうが圧倒的にメジャーなんです。

私も過去 10個近く買い替えたスーツケースのうち、ハードタイプは最初に買った一個だけで、その後はずっとソフトタイプを買ってます。


なぜソフトタイプ・フタ型を愛用しているかというと・・・


圧倒的に使いやすいからです。まず第一に、

開けた時に必要になる床面積が、両開きタイプの半分!

ホテルの部屋は狭いことも多いし、ふたりで旅行すればふたつのスーツケースがあります。両開きのものは開くと倍の大きさになり、床を大きく塞ぎ、ただでさえ狭い部屋を、より狭くします。


そもそも出発前に自宅でパッキングする時だって、やたらと場所をとりますよね?


一方、フタ型の場合は、壁にフタを立てかければいいので、必要な床面積はスーツケース自体の大きさだけです。


加えて、多くのホテルにある“スーツケース置き場”(組み立て式、もしくは、入り口脇の台)には、両開きのスーツケースは開けたままでは乗せられません。


なので必然的に床の上に置くこととなり、しゃがんで出し入れをする必要がでてきます。でもフタ型タイプなら、スーツケース置き場にそれを置き、無理な姿勢をとることなく、出し入れできます。


しかも、

フタ型のほうが、パッキングがラク!

です。

あたりまえですよね。深さが倍あるから大きなものも入れやすいし、基本はハコなので、上から放り込んで。最後にフタをして終わりです。


ちょっと考えてみてください。

スーツケース以外の収納で、あんな面倒な収納方法をするものは世の中に存在しないでしょ?

弁当箱にしろ、食器や文具や靴、そして洋服の収納にしても、両開きタイプの収納具なんて見たことあります??


両方に入れて、閉じて併せるなんて、ものすごい不自然な収納方法なんです。


フタ型は閉めるのもめっちゃラク

旅の同行者が、床に広げた両開きのハードのスーツケースの片側(=めっちゃ重い)を、「よっこらしょ!」と持ち上げて苦労しながら閉めているのを見ると、

「いったいなんで、こんな使いにくいものが売られてるの?」って思います。


足を踏ん張って片側を持ち上げるのは決してみっともいい格好ではないし、指を挟むと痛いし、腰の悪い人や高齢者には負担も大きいです。一度閉めてから、入れ忘れたモノが見つかった時の大変さには涙がこぼれます。


閉めるのが面倒なため、連泊の際、出かけるときも“ついつい面倒くさくて”開けっ放しにする人が増え、それが盗難の元になったりもします。


外側ポケットが超便利!

さらに、ソフトタイプのスーツケースには、外側にファスナーポケットが付いているものも多く、パッキングが終わって鍵を閉めた後でも、ちょっとしたものをさっと収納できます。


空港で、両開きのスーツケースを広げて最後のパッキングをやってる人もいますが、ああいう苦労とも無縁です。バスにのる前や後などに、手荷物の中から重いものを手間なくスーツケースに移せる。これはほんとーに便利。


強度も問題ありません

ソフトケースの場合、みんながよく心配するのは強度だと思いますが、正直言って、あまり関係ないです。いくつものスーツケースを使い尽くした私の経験では、スーツケースが壊れるのは、

・車輪

・持ち手(伸縮するところ)

・鍵や閉める部分の部品

が大半です。


ハードタイプは凹むし、ソフトタイプは表面(の生地)が破れたりします。ですが、いずれも穴が開くほど(=中身がでてしまうほど)壊れることはありません。

てか、その前に、車輪や持ち手など、別の部分が壊れて使えなくなるんです。だから頑丈さのために「ハードでなければ」と考える必要はありません。


もちろんソフトタイプでも、相当の豪雨でも中身が濡れたりはしません(スーツケース自体は濡れて水を含むことはあります)。


あと、中に入れたものの壊れやすさは、言うまでもなく「その壊れやすいモノをどう梱包したか」が重要なのであって、一番外側がハードでもソフトでも関係ないです。


盗難の可能性も変わりません

「盗難が怖いからハードケース」という人も多いのですが、これも全くナンセンスです。

スーツケースを盗んだり、開けて(中のモノを)盗むのは、空港職員(もしくは、それとグルの泥棒)なんです。

彼らは(一年中 365日、あらゆるスーツケースを見ている)“スーツケース専門の窃盗団”であり、ハードでもソフトでも、そして、どんなタイプの鍵でも、すぐに開けてしまいます。むしろ「ハードタイプってことは日本人のでしょ?」と思われる方が危ないくらいなんです。


★★★


と、いいとこ尽くしのソフトタイプ・フタ型のスーツケースなんですが、なんで日本人があまり使わないかというと・・・日本であんまり売られてないからだと思います。

スーツケースの売り場とか見に行っても殆どありません。あれじゃあ、買う人も少なくなるでしょう。


スーツケース売り場では、どれにするか店員さんに相談している人もいますが、ハードタイプを買うと決めていて、その中の比較をしたいなら良いですが、そうでなければ相談してもあまり意味はありません。

なぜなら・・

スーツケース売り場の店員さんは、必ずしも海外旅行の経験が豊富なわけじゃない

からです。


私は日本でもよくソフトケースを探すのですが、店員さんに「少ないですねー」と聞いても、反応が良くないというか、ぜんぜんピンと来ない人が多いです。

たぶん、自身がソフトケースを使ったこともないし、海外ではそっちのほうがメジャーであることも知らないのだと思います。そして、店で扱ってる商品はハードタイプばかりのため、彼らの業務知識&営業トークは、各社、各メーカーのハード商品の比較に集中してます。


ちなみに TUMI や ハートマンなどビジネスマン御用達ブランドや、ヴィトンなど高級ブランドには、ソフトタイプが多いのですが、それらは重くて値段も高く、特定のブランドファンでなければ、専門店にまで行ってそんなの買う人はいません。


なので今までは、(日本だと品揃えが少ないので)旅行の時にニューヨーク(←やたらとかばん屋が多くて安い)でスーツケースを買い替えることが多かったのですが、一番あたらしいのは、日本のネット通販で買いました。


それがコレ。二度ほど使ったのですが、めっちゃ使いやすいかったのでご紹介です。

(写真は女性が引いてますが、もちろん男女兼用です)


フタ型・ソフトタイプで、軽くて値段もリーズナブル。サイズは3つ。前後にそれぞれ大きめのポケットがついていて、傘、雑誌や(小さくたためるユニクロの)ダウンなどは、チェックインカウンターで預ける直前に移し替えられます。


そして、なによりすばらしいのが、

4つの車輪のうち 2つにストッパーが付いてること


スーツケースには、車輪が 2つのものと、4つのものがあります。車輪 2つだと「体の後ろで引っ張る」しかできませんが、車輪が 4つだと「体の横に持ちながら、押し引っ張る」ことが可能です。こっちの持ち方のほうが圧倒的に軽いんですよね。


だから(キャリーケースなら 2輪でもいけど、)重くなるスーツケースは 4輪が(特に最近は)多いのですが、 4輪の問題は、放っておくと勝手に動き出してしまう、ことです。


車輪 2つの場合、他の 2つの角に車輪がないので動きませんが、4輪のスーツケース(キャリーケースも同じ)は、手を離すと自然に動くため、けっこう危なく、特に電車の中などでは、常に押さえていないと、大きな事故につながりかねません。


ところが、このストッパーをかけると! 動かないんですよね。めっちゃ便利です。なぜストッパーのついてるスーツケースがあまり売られてないのか、とっても不思議。



というわけで、ちきりんイチオシのお勧めスーツケース。機能的には大満足です! 

(= 見た目はもうちょっとバリエーションがあるといいなとは思います)


(↑いきなり売り切れてますが、そのうち再入荷すると思います)


滞在型の旅行も多い私が持っているのは一番大きいサイズです。サイズに余裕があると、パッキングがめちゃラクなのですが(=あれこれ考えずに放り込めるので)、ただ、かなり大きいので、女性で小柄な方はよく確認してから買ってください。(夫婦で旅行する人は、ひとつを特大にしたらとても楽だと思います!)


アマゾンはこちら(一番大きいサイズかな)↓



ではみなさま、よいご旅行を!



★ アマゾンのソフト・スーツケースの検索結果はこちら 小さなサイズ(キャリーケース)が多いですね。


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