ウクライナ東部でまた激しい衝突があった。
ドネツク州のマウリポリで9日、親ロシア派と政権側部隊が衝突。
激しい銃撃戦となったほか、警察本部も放火された。
ウクライナの政権側の発表によるとこの衝突で、親ロシア派およそ20人が死亡した。
こうした中、ロシアのプーチン大統領が9日、編入後初めてクリミア半島を訪問。
ナチスドイツに対する戦勝記念行事に参加した。
アメリカ国務省のサキ報道官は9日、プーチン大統領のクリミア訪問を批判し、クリミア半島併合は無効との立場を改めて強調した。
緊張が続く中、ウクライナ東部の街・ドネツクでは独立の是非を問う住民投票を明日11日に控え、親ロシア派が着々と投票の準備を進めている。
住民投票を前に親ロシア派は勢いづいています。
ただその一方で、混乱の長期化に嫌気が差している市民も少なくありません。
住民投票は親ロシア派が主導しているため、こうした反対派の住民の声が本当に投票に反映されるのか不安を残したまま、投票日を迎えるまた、ウクライナのヤツェニュク首相は今月14日に、すべての地域の政治的勢力らが集まり地方分権などについて話し合う円卓会議を行うと発表した。
一方で、親ロシア派の武装勢力とは話し合わない方向で、事態収拾につながるかどうかは不透明。
子どもとお年寄りに優しくない国は今日の特集をご覧になれば皆さんもきっとそう思われるでしょう。
ぜひともご覧ください。
タイでは最終決戦と位置づけられた反政府派によるデモが続く一方で、政府を支持するタクシン元首相派も今日、大規模な集会を開きました。
政府を支持するグループのデモ会場には、タクシン派のシンボルカラーである赤いシャツを着た支持者らで埋め尽くされています。
政府支持はのUDD=反独裁民主戦線のデモ集会は首都バンコクの西部で、10日間の予定で始まった。
インラック前首相を失職に追い込んだ憲法裁判所の判決に抗議している。
一方、反政府派は9日から最終決戦と位置づけた大規模なデモ集会を首相府の周辺などで行っていて、デモ隊同士の衝突に発展するおそれもある。
反政府派は独自に首相と閣僚を指名して、暫定政権を発足させたい考えだが、政府は今年7月に総選挙を行う方針を示しており反政府派による妨害活動などで混乱はさらに長期化する見通し。
ミャンマーの首都ネピドーで10日、ASEANの会合が始まり、9日に再び、中国船がベトナムの船に衝突するなどして緊張が高まっている南シナ海の問題を中心に話し合われている。
ベトナムの現地メディアによると、7日の衝突に続いて9日にも南シナ海の西沙諸島の近くで中国船がベトナムの漁業監視船に衝突。
乗員3人が負傷した。
現場は中国が石油掘削作業を始めた海域。
こうした中、ミャンマーの首都ネピドーで開かれているASEANの会合では、この南シナ海問題を中心に話し合いが行われている。
明日、開かれる首脳会合では、南シナ海での実効支配を図る中国を念頭に、ASEAN加盟国の結束を改めて確認した上で国際法に則った船の航行の自由を声明に盛り込みたい方針。
今年2月、千葉県睦沢町の住宅で会社社長の男性が殺害された事件で、逮捕された63歳の男が、金を奪うために刺したなどと供述していることがわかった。
この事件は今年2月、千葉県睦沢町の住宅で、会社社長の田中秀和さんが刃物で刺されて殺害されたもので、警察は昨日、東京・江東区に住む職業不詳、川俣源意知容疑者を殺人の疑いで逮捕した。
川俣容疑者は、かつて自宅に井戸を掘る工事を田中さんに依頼し、トラブルになったと見られているが警察へのその後の取材で川俣容疑者が、金を取り戻すために田中さんが寝ていたところを刺して殺したなどと供述していることが新たにわかった。
しかし、川俣容疑者の話には曖昧な点も多く、警察は、事件に至ったいきさつを慎重に捜査している。
東日本大震災で津波被害を受けた宮城県岩沼市で、瓦礫を使った人工の丘のそばに慰霊碑が建てられ、今日、除幕式が開かれた。
慰霊碑が建てられたのは、岩沼市沿岸部の千年希望の丘公園で、除幕式には市民らおよそ250人が出席した。
慰霊碑は人が支え合う姿をイメージしていて、犠牲者155人の名前などが刻まれている。
千年希望の丘は震災瓦礫で造成されていて津波の際は避難場所になる。
岩沼市では、丘の周辺をさらに整備してメモリアルパークにする計画。
憲法改正の手続を定めた国民投票法の改正案が昨日、衆議院を通過し、今の国会での成立が確実な情勢となった。
自民党は早速、憲法改正を説明する会合を開いたが、果たして改憲に向けた国民の理解は十分深まったのか。
結党以来、改憲を掲げる自民党。
この問題の取りまとめ役である船田元氏は、今日の会合で、憲法改正に理解を求めた。
その船田氏が見ているのは、ある婦人雑誌。
30代の主婦層に絶大な人気を誇る「VERY」。
シロガネーゼなどの流行語を生み出し、トレンドをつくってきた。
その「VERY」3月号にこんなページが登場し、話題を呼んだ。
「お母さんこそ知憲」、まず憲法の姿を知ろうという特集記事。
昨日、衆議院を通過した国民投票法の改正案は、憲法改正手続のいわば一里塚。
しかし…憲法をどう改めるのか理解が進んでいない、石破幹事長のこんな危機感を受けてスタートした憲法改正案の説明会。
これまで4回開いたが、そのほとんどは、党関係者向け。
自民党は、まずは党員の理解を深めてからと説明するが改正案は既に衆議院を通過して今の国会での成立が確実な情勢。
今の憲法をどうとらえるのか、変えるならどんな手続を踏むべきか、十分な議論と理解を得る政府・与党の努力が求められている。
テニスの錦織選手が世界のトップ10入り。
日本男子史上初の快挙です。
マドリード・オープンで準決勝進出を決めた錦織圭。
12日発表の世界ランキングでトップ10入りを決めた。
これは日本男子初の歴史的快挙。
アジア人男子としても10年ぶりの偉業だが錦織は、僕の目標は1週間だけそこにいることじゃない、しばらくの間、順位をキープしたいとコメントしている。
高気圧に覆われた今日の九州地方は日中の気温がぐんぐん上がり、熊本県菊池市で30.3度を記録。
全国で今年初の真夏日となった。
熊本地方気象台によると、明日も日中は晴れてお出かけ日和となりそうだが熊本県内全域に乾燥注意報も出されていて火の取り扱いに注意するよう呼びかけている。
午前10時過ぎ、神戸市中央区の交差点で信号無視の車を追跡し始めたパトカーが交差点に進入してきた乗用車と衝突した。
乗用車に乗っていた親子3人が病院に運ばれたが、軽傷だとのこと当時、パトカーはサイレンを鳴らしていたが、乗用車側の信号が青だったとのことで、警察は、追跡の方法に特集です。
公立の小学校を学習塾と共同で運営していこうという取り組みが来年の春から佐賀県武雄市で始まります。
新たな公教育のモデルとなり得るのか、あるいは、一線を越えた官民の連携になるのか、論議を呼ぶことが必至のこの取り組みを取材しました。
皆さんはどうお考えになるでしょうか。
先月、文部科学省で佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長が打ち上げた官民一体型学校の構想。
武雄市と提携して新たな小学校をつくるのは、大手学習塾、花まる学習会。
すごい厳しい闘いの中で生き残っているノウハウばっかりなので。
独特な学習法でメディアにもたびたび取り上げられる花まる。
高濱正伸代表にとって公教育への本格参入は長年の悲願。
だが、この構想は全国の教育関係者に衝撃を与えた。
その小学校が創設されるのは、佐賀県武雄市。
古くから温泉町として知られるが、5万人ほどの人口は徐々に減り続けている。
樋渡市長は就任9年目の元総務官僚。
これまでも民間との連携を強く推し進めてきた。
図書館はTSUTAYAと連携し斬新なデザインにリニューアルした。
1年あまりで来館者は以前の4倍近く、100万人を超えた。
今月下旬からは、市内すべての小学校でタブレット端末を使った反転授業と呼ばれる取り組みを始める。
学校で習い、自宅で復習するという従来の流れを反転。
子どもたちは、まず動画を使って自宅で予習し、学校の授業は、実験や話し合いに重点を置くというもの。
動画は民間の塾や出版社が制作したものを使う。
今回の官民一体型構想。
公教育を大きく変えようとする理由は…今までずっと明治のそのまんまじゃないですか、公教育って。
僕ら政治の役割じゃないかと思いましたけれども。
一方の花まる・高濱代表にも公教育への強い思いがある。
もしも花まるが小学校をつくったら。
これは去年の創立20周年イベント。
花まるは関東地方を中心に252の教室を持ちおよそ1万5000人の子どもが通う。
塾でつくった、そのモデルとは…佐賀県武雄市と組んで全国初となる官民一体型学校を創設する花まる学習会。
最大の特徴は、その授業にある。
静かに先生に教わる形ではない。
小学1年の授業は、四字熟語の読み上げから始まる。
大きな声を出し、ガッツポーズを決める子どもたち。
声の大きさや姿勢などを褒められるとポイントがもらえる。
3分後には図形の絵を見て同じ形の立体をつくる課題が始まった。
課題を終えたことも大きな声で知らせる、さらに…歌人、与謝野晶子の作品を読む。
先ほどまでとは、打って変わって静かになった。
賑やかな課題の合間には、計算や文字の書き取りも行う。
メリハリなんで、シーンとするところはするために1回発声するみたいな。
これは、官民一体型学校の時間割のイメージ。
朝学習の時間に毎日15分ほどこうした学習を行うと言う。
このほか、花まるの指導法は国語・算数など主要科目にも取り入れる。
授業はこれまでどおり学校の教員が行うが、そのための研修を夏から始める予定。
授業で使う花まるの教材費は武雄市が負担する。
主要科目はどんな授業になるのか。
高濱代表は、思考力を養う授業を念頭に置いている。
例えば、これは漫画から物語を想像させる問題。
なぞぺーというのは、算数の思考力を養う問題。
こんな問題が出される。
この図で棒を1本取り除けば正方形がきれいに3つできる。
どれを取り除けばよいのか。
正解はこれ。
選択的に見たい線だけを見る力が求められると言う。
一生使える力になるような社会だし理科だし国語だしというところに向けた学び方に変えていきたいなと思ってますけどね。
高濱代表は、もともと大学受験生を相手に塾講師をしていた。
だがあるとき、教育の原点は幼少期にあると気づいたと言う。
長野市のPTAに招かれた講演では官民一体型学校に取り組む理由をこう説明した。
メシが食える大人を育てたい。
そのために花まるでは、野外体験学習も行っている。
官民一体型学校でも取り入れられる予定。
楽しく雪合戦をしているが、実はこの日初めてあった子ども同士だ。
学年も違う。
親元から離れ、知らない子と遊び、泊まる。
すると、必ずケンカなどのトラブルが起こると言う。
それが狙い。
いろいろ経験させて、葛藤体験をちゃんとさせることが公教育の本来の目的じゃないんですかということ。
官民一体型構想は1年以上前から検討されていた。
樋渡市長が特に時間をかけて議論していたことは…塾との連携を打ち出すことには大きな反発が予想された。
このため、官民一体型構想の発表は何度か延期されている。
そもそも花まると武雄市を結びつけたのは、リクルート出身で東京都杉並区立和田中学校の元校長、藤原和博氏。
この夜スペのコースは補習塾でもありません。
これは進学塾です。
7年前、放課後に学習塾と連携した有料授業、夜スペシャルを打ち出し、物議を醸した。
官民一体型構想の練り上げにも深く関わる。
去年6月下旬、藤原氏と樋渡市長、高濱代表らは佐賀県庁を訪れた。
古川康県知事と県の教育長に構想の説明をするため。
スピードは正義。
早いねえ。
この構想は武雄市の独断では実現できない。
県の理解、協力も不可欠。
そのハードルをこの日、越えた。
今年3月、構想発表を控え東京駅近くの飲食店に再び高濱代表、樋渡市長、藤原氏らが集まった。
最後の詰めの作業を行うため。
この日、高濱代表は官民一体型学校の学園長になることが決まった。
武雄市花まる学園には市内の全11小学校から秋までに希望を募り、手を挙げた2〜3校が参加する仕組み。
そこに焦点を当てた教育に変えたいですね。
僕らみたいな自治体が変わることによってほかの自治体が言い訳がきかなくなるという。
公教育と学習塾との関係はこの10年で急速に近づいている。
背景には、日本の教育界に迫る危機がある。
それは団塊世代のベテラン教員の大量退職。
東京の小学校もその悩みに直面している。
そのため放課後、採用1年目の教員が動画で授業の進め方を勉強している。
大手学習塾・早稲田アカデミーが開発したもので、目線の合わせ方や発声など、4つの講座で30のノウハウが詰まっていると言う。
塾の動画で学ぶこの取り組みは、今年度から足立区にある公立の全小中学校、107校で始まった。
対象は3年目までの若手教員。
そういう意味で、いつでもこういう研修ができるというのはいいことだと思います。
ベテランの大量退職に伴って、今後、若手の教員はさらに増えていく。
もし官民一体型構想が全国に広まれば大量退職にも対応できると藤原氏は考えている。
しかし、官民一体型構想は一線を越えたとの指摘もある。
日本教育学会の藤田英典会長は塾が参入する地域とそうではない地域で格差が生まれると危惧する。
広まっていけばいくほど、やはり地域間の競い合いとかあるいは優劣とか、あるいは教育熱心な保護者を中心にしていい学校とそうでない学校があるんだという意識でそして選択をするということになれば、基本的に地元の学校をよくするという基盤になるべき層が脆弱になっていくわけですね。
肝心の武雄市の保護者はどう受け止めているのか。
発表の8日後、保護者に初めて説明会が開かれた。
公教育への民間参入を研究する和光大学の山本由美教授は、保護者がないがしろにされたと指摘する。
手続的には全く望んだわけでもなく、唐突に、しかも先生たちも望んだわけではなく、行政の方から、明日からこのパッケージをやりなさい。
多くの保護者は多少混乱したり、戸惑いもあったりするのではと。
様々な議論を呼びながら、官民一体型の小学校は、取材に当たった社会部の住友記者に聞きます。
花まる学習会の授業というのはかなり活気のある様子でしたけれども、実際に取材してみて、どんな印象を受けましたか?私は1年生向けの60分の授業を受けました。
それだけで花まる全体を評価するわけではないんですけれども、やっぱり子どもたちが大きな声を出したり、楽しそうな表情をしているというのを間近に見ると圧倒されるものはありましたね。
官民一体といっても公立ですから、例えば誰でも入学できるんですか?はい、その点に関してはこちらをご覧ください。
今回の取り組みでは、子どもたちを全国から募集するとしています。
ただし、その学区内に住むことが条件です。
もともとその学区に住んでいる子どもは基本的には手を挙げた学校に通うことになるんですけれども、望まない場合は、別の学校に通えます。
花まると武雄市は協定を結びますので、今後10年は、この取り組みが続くということになります。
武雄市の市長さんが、公教育を定義し直すとか言ってましたけど、ただ問題は、公教育に一体何を求めるのかという価値観の違いによって未来のビジョンというのも変わってくると思うんですけれども。
僕は正直言いますと、アメリカなどの取り組みで公教育が荒廃した実例なんかを見てきてるので、学校教育、公教育の場に市場原理というか民間の力を参入させることにはちょっと慎重であるべきだという考え方なんですよ。
その辺りは住友さん、どうですか?今回の場合、まずはアメリカのように株式会社が運営する学校ではないんですね。
あくまで公立の学校なんです。
ただ、民間の参入という観点から言えば、公教育が本来担うべき、子どもの総合的な人格形成といわれる部分まで学習塾がノウハウを持って参入してくるという形になるんですね。
これはほかの全国の公立学校から見ればいわば挑戦状を突きつけられたような形だと思うんです。
一方で、武雄市側なんですがめしを食える大人を育てられたのかどうか、官民一体型学校の成果がどうなっているのか、それをどう測るのかというのは、まだ決まっていないんですね。
今後その議論を深めながら探っていくことが大きな課題だと思います。
次です、日本では65歳以上の4人に1人が認知症になる可能性があると言われています。
介護の難しさから家族だけでなく、施設や病院で働くプロでさえ意思疎通ができず、認知症患者がさらに孤立するケースが目立ってきています。
患者とどう向き合えばいいのか。
フランスで考案された介護の手法が注目を集めています。
だんだんだんだん自分自身がわからなくて、私、昭一ですけど、昭一は誰なのかみたいなことを考えました。
この映像は、東京のNPOが開設した認知症の語りデータベースという動画サイトで公開しているもの。
認知症に対する理解を促すために、本人や家族の証言が集められている。
去年7月の開設以来、視聴数は既に80万回を超えている。
50代で認知症を発症した足立昭一さん。
このインタビューのときは、自分の言葉で病気のことを語っていた。
それから4年、病状は緩やかではあるが進行していた。
いろいろ仕事があるよ、多分、忙しいと思うよ。
頑張ってね。
妻の由美子さんとは短い単語で会話はできる。
しかし、だんだん言葉がつながらなくなり、他人とのコミュニケーションは難しくなっている。
当初は、夫の変化に戸惑い、苦しんだ由美子さんだったが家族の会などに参加することで、少しずつ病気を理解できるようになったと言う。
かつて夫が語っていた言葉が今では励みになっている。
認知症を発症した頃、昭一さんはいつも妻にこんな話をしていたと言う。
認知症への理解が必要なのは家族に限ったことではない。
介護を専門とする人たちにも求められている課題。
フランスの病院に入院している認知症の男性。
この男性の体を看護師が拭こうとしている。
男性は、看護師へ怒りをぶつける。
看護師は、男性の言葉に耳を貸すこともなく、半ば強引に洗面台まで連れていく。
体を拭いてもらっている間も、男性は激しく抵抗する。
これは、海外での特異なケースではない。
日本の多くの施設でも、ごく日常的に見られる光景。
日本では、65歳以上の4人に1人が認知症になる可能性があると言われている。
認知症に対するケアのあり方が問題視されている中、今、フランスで生まれた新たな介助の手法が注目されている。
今年、考案者のイヴ・ジネストさんがフランスから来日し、各地で講演や研修を行った。
ジネストさんが考案した手法というのがユマニチュード。
ユマニチュードは、フランスでは35年前から認知症患者に用いられ、様々な状況に応じた150もの技術がある。
フランス国内では広く普及していると言う。
魔法のケアとも言われる、ユマニチュード。
ジネストさんが、その秘密を明かすこの日、ジネストさんは横浜市の特別養護老人ホームを訪れた。
ユマニチュードとはどういうものなのか、実際に私も見せてもらった。
認知症の男性に、ジネストさんが近づく。
小野寺忠夫さんは脳疾患を患い、右半身に麻痺がある。
最近では認知症の症状も見られ、介護士に対してどなったり、時には手をあげることもあると言う。
ジネストさんは、小野寺さんと短い会話を交わした後、立たせて、歩かせる練習を始めた。
今までほとんど立つこともなかったという小野寺さんが支えられながらも、少しずつ歩き出した。
ちょっと笑ってみてください。
小野寺さんの変化に介護士の1人は涙を流していた。
今までスタッフを困らせていたとは信じられないほど、小野寺さんは終始、柔和な表情でケアを受け入れていた。
この間、わずか十数分。
あまりにも短い間の出来事に、私はただただ驚くばかりだった。
一連のケアのどこにユマニチュードの技術が隠されていたのだろうか。
ユマニチュードは、優しさを伝える技術と言われる。
その基本となるのが、見る、話す、触れる。
先生の目をしっかりと見てください。
ジネストさんは、小野寺さんに対して視線を合わせるよう何度も促していた。
これがテクニックだった。
ユマニチュードには、細かなテクニックがある。
まず遠めから患者の視野に入り、接近する。
横からいきなり顔を出すと相手に不安を与えるから。
目線は相手の正面で水平。
お互いに平等だということを伝える。
距離は近く、時間は長く見つめる。
優しいトーンで、できるだけ前向きな言葉で語りかける。
このとき、大げさとも思えるぐらいの笑顔をつくる。
表情を確実に伝えるため。
そして相手の反応を見ながら、優しく体に触れる。
見る、話す、触れる、このわずか1分程度の行為で、8〜9割の患者の問題行動が改善するというから驚き。
私を患者と想定して、ユマニチュードを行ってもらった。
何だろう、とにかく存在感、わーっと来て、何だろうな、とにかく人が近づいてくることをすごく強く感じました。
あと、タッチされるというのが、すごい安心感というか、背中をゆっくりなでられただけですごく安心感みたいなのがありますね。
ユマニチュードの根底には認知症に対する深い理解がある。
どうしたらいいんですか。
老人ホームに入所している認知症の女性。
どうしたらいいの?と、誰かに訴えるように何度もつぶやき、いら立った様子で、机をたたくなどの行為を繰り返していた。
ジネストさんによれば、女性は常に孤独感に襲われているのだと言う。
施設には、毎日顔を合わせているほかの入所者もいるが、彼女にとっては、皆、初めて見る知らない人たち。
認知症になると、過去の記憶が欠落し、新たな記憶を重ねることも困難になる。
そういう人たちに対してユマニチュードは感情に働きかけるのだと言う。
認知症のケアで、特に深刻な問題を抱えているのが病院。
認知症の人が病気やケガで入院した場合、突然、環境が変わるため、症状が急激に進行してしまう。
栃木県の病院に入院している近藤政時さん94歳。
足を骨折してこの病院で手術を受けた。
近藤さんは、会社を定年退職してから長年、老人クラブの会長を務め、90歳を迎えても足腰は丈夫だった。
しかし3年前に妻を亡くしてから認知症を発症。
家中のものを壊すなど、徐々に感情のコントロールがきかなくなってきていると言う。
3人の看護師が近藤さんの口の中のケアを行う。
近藤さん、こんにちは。
お口、開きます?お口の中見せてください。
お口のお掃除しましょ。
あーんってしてみてください。
近藤さんは口を開けようとしない。
近藤さん、嫌です?結局、最後まで近藤さんは口を開けなかった。
医療機関では家族の了承を得た上で拘束帯を使って身体を抑制することがある。
点滴のチューブを抜いてしまったり、ベッドから転落する患者がいるから。
本来、体を清潔に保つ心地よいケアのはずが、患者も看護師も、互いにストレスしか残らない時間になっていた。
一生懸命やってるのに、バカ野郎とか、殴られたりとか、そういうのをされると、少し、じゃ、どうしたらいいのかなと思ったり。
今、医療現場で問題になっているのが、認知症患者を担当する看護師の離職率の高さ。
精神的に疲れ果てて、職場を去ってしまう。
ジネストさんに近藤さんのケアの様子を見てもらった。
まず患者の見ている方向から入っていないので、看護師が来たというのが、わかりづらいですね。
視線も患者を見下ろしていて距離が遠く、しかもマスクをしているので、笑っていてもわかりません。
看護師たちは献身的ですが、人間関係がつくられていないので、患者は心を閉ざして、口を開かないのです。
さらにジネストさんが問題視したのは、看護師が腕をつかんでいること。
認知症の人は、腕をつかまれると恐怖心を抱く。
つかむ人は、すなわち敵だと認識し自分を守ろうと抵抗する。
こうしたやり方は、日本に限らず世界でもよくあるパターンのケアの方法ですが、全く意味を成しません。
ジネストさんが、近藤さんの入院する病院へやってきた。
近藤さんへユマニチュードを行う。
ユマニチュードを習得したインストラクターが病室に入る。
入室するときは、たとえ返事がなくても必ずノックをする。
相手のテリトリーに入るという合図。
近藤さんは、人が来ることに気づいた。
インストラクターが近藤さんの視線をすばやくとらえ、見つめて、話して、そして触れる。
ユマニチュードでは、原則として拘束をしない。
逆に、拘束は症状を悪化させる危険な行為だとしている。
動くことは生きることであり、それを制限することは生きることを否定するという考え方がベースにある。
左足を上げてください。
ジネストさんが近藤さんを立たせる。
ユマニチュードでは、立つことも重要視している。
筋力を衰えさせないだけではなく、立つことで、ほかの人と同じ空間にいることを認識させる。
それが人間の尊厳を保つことにつながるのだと言う。
入院してから寝たきりだった近藤さんが立って歩き出した。
近藤さんの息子の達郎さん。
達郎さんは、この病院の薬剤部の職員。
せがれ。
カッコいいですね、せがれさん。
それにね、立派ですよね。
看護師たちが苦労していた近藤さんの口のケアをインストラクターが行う。
ちょっとやっとみましょうね。
口を大きく開けてください。
いいですよ、いいですよ〜、痛くない?あれほど嫌がっていた近藤さんがすんなりと口を開けた。
はい、きれいになりますよ。
目を開けて、私を見て。
さっぱりしましたか?はい、さっぱりいたしました。
久しぶりっていうか、何年かぶりに笑顔を見させてもらいました。
非常に感激しています。
今まで寝た姿しか見てなかったんですけど本当に別人になったような気がして、本当にありがたいです。
よかったね。
ジネストさんが、この場を離れた後近藤さんは、さらに驚きの行動を見せる。
どうもありがとうございました。
1人で車いすから立ち上がった。
もっと歩きたいと、近藤さんはベッドには行かず、そのまま廊下へ散歩に出る。
ユマニチュードが近藤さんの心の扉を開き本来持っている力をよみがえらせた。
とにかく、見る、話す、触れるという人間の基本動作の力で認知症の患者さんたちが心を開いていくさまを見ていて感動を覚えましたですけどね。
それと、ジネストさんが言ってた人間はほかの人間から人間であると認識してもらえないと生きていけない。
非常に言葉に重みを感じましたね。
そうは言っても介護の現場というのは人手が足りないという状況ですので、このユマニチュードのように、じっくりと患者さんと向き合うのは現実的には可能なんでしょうかね?介護施設の人も、まさにその点を心配していたんですけれどもジネストさんの話によると、ユマニチュードによって、わずかな時間で人間関係が築けて、患者さんも協力的になるからケアの方も少人数でスムーズで進む。
さらに、看護師さんが辞めてしまうケースも減るので、結果的に時間の節約につながることは、フランスでも立証されているそうなんですね。
ただ簡単そうに見えても、150もの技術があるので、やはり正規な研修が必要で、日本では、東京医療センターの本田美和子医師がこのセンターの中で研修が行えるよう準備を進めています。
最初は病院や施設関係者を対象に受け入れていく予定だそうです。
続いては、林キャスターのスポーツです。
レンジャーズのダルビッシュ投手がレッドソックス戦に先発。
去年完全試合を逃したときのピッチングに迫りました。
去年のワールドチャンピオン、レッドソックスを相手に登板したダルビッシュ。
切れ味鋭いスライダーと、150kmを超えるストレートを武器に6回まで10奪三振。
1人のランナーも許さないパーフェクトピッチングを見せる。
7回ツーアウト、打席には3番・オルティス。
ヒットかと思われたが、記録はライトのエラー。
完全試合は途切れてもノーヒットノーランは続く。
8回も抑え、大記録を前に球場は異様な雰囲気に。
そして9回…去年は9回ツーアウトで完全試合を逃したダルビッシュ。
最後に迎えるのは、強打者・オルティス。
またしても9回ツーアウトで破れた大記録。
それでもダルビッシュは3勝目。
ファンから盛大なスタンディングオベーションが贈られた。
メジャーリーグ、ヤンキース・田中将大は交流戦で3回、メジャー初のバッターボックスに立つ。
豪快にバットを振るが、空振りの三振。
それでもバットをボールに持ち替えればキレのある変化球で中地区首位、好調のブルワーズ打線を翻弄する。
田中の好投に応えたいヤンキース打線は4回、ソラーテのスリーランなどで4点を奪い田中の5勝目を後押し。
田中は6回3分の1を投げ、2失点開幕から無傷の5勝目を挙げた。
試合後、ダルビッシュの快投について聞かれると…続いて女子ゴルフ。
昨日コースレコードタイを出したアマチュアの勝選手、勝負の3日目。
首位と7打差、35位タイでスタートした勝みなみ。
好調のパットは今日も健在。
9番、難しい距離を決め、前半2つスコアを伸ばし折り返す。
後半になるとショットが乱れ出し、12番から、まさかの4連続ボギーいい流れを取り戻すことができず、3バーディー・6ボギーで51位タイ。
最終日は、2日目のような猛チャージに期待。
明日行われる陸上のゴールデングランプリ。
ガトリンやルメートルなど、世界の強豪に挑む桐生祥秀が会見で意気込みを語った。
明日の具体的な目標タイムがあれば聞かせてください。
9月、4年に1度のアジア最大のスポーツの祭典、アジア大会。
オリンピックをもしのぐ、36競技が行われる。
その中の1つに挑戦しました。
球技の中で最もスピードのある競技、バドミントン。
そのスピードは、時速400km以上。
新幹線よりも速い。
どれくらい速いのか体験してきた。
目にもとまらぬスピードに圧倒される。
これを実際に日本代表の上田選手と試合で体感。
巧みなプレーで頑張ります!とは言ったが、速さについていけず全く動くことができなかった。
9月のアジア大会ではぜひバドミントンのスピードに注目してください。
代表メンバー、4人が決まった。
ダルビッシュ投手は、またしてもあと1人というところで、残念でしたね。
9回ツーアウト、2回目?やっぱりプレッシャーみたいなのがあるんですかね。
でも、あと1人で記録を達成できなかったという最多記録をつくったら、一番それが難しいんじゃないかと思うんですけど。
どうなんでしょう?2014/05/10(土) 17:30〜18:50
MBS毎日放送
報道特集[字]【官民一体学校▽ユマニチュード】
学習塾と組んだ官民一体型小学校の創設。その是非を問う。▽認知症と向き合うユマニチュードという手法。その効果とは?
詳細情報
お知らせ
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番組内容
【官民一体型小学校 その是非】
大手学習塾のノウハウを導入した官民一体型小学校が創設されようとしている。佐賀県武雄市の計画だ。「新たな公教育が生まれる」とする市長。一方で問題点を指摘する声も飛び出す。【“ユマニチュード”で認知症と向き合う】
時に暴れたり怒鳴ったりする認知症患者にどう向き合うか?仏で考案された“ユマニチュード”という手法が注目されている。その方法とは?効果は?
出演者
【キャスター】
金平茂紀(TBSテレビ報道局)
日下部正樹(TBSテレビ報道局)
岡村仁美(TBSテレビアナウンサー)
林みなほ(TBSテレビアナウンサー)
ジャンル :
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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