ミラーガラスのまぶしい巨大なビルにスーツケースを転がしながらやってきた1人の日本人。
ここはアメリカでも多くの大手スポンサーを抱えることで知られる広告代理店です。
(通訳)ようこそいらっしゃい。
(通訳)作品を見られるのを楽しみにしてますって。
その場でスーツケースをオープン。
中から出てきたのは小さな人形のようなもの。
続々と人が集まってきました。
皆さん人形たちに目が釘付け。
オーマイゴッド。
これらを作ったのが今日は作品のプレゼンにやってきたのです。
高橋さんが作るのは1つの空き箱がこんなアートに生まれ変わるのです。
捨てられるだけの空き箱が新たによみがえる。
高橋さんが生み出したパッケージクラフトの世界。
もちろん工作好きな子供たちにも大人気。
全国でワークショップが開かれるほか情操教育エコの観点からも注目されています。
そんな高橋さんにあるお菓子メーカーからいまだかつて経験のない依頼が舞い込みました。
そうですね。
高橋さんあの国民的キャラクターの制作に挑むことになりました。
人の行く道は一本道とはかぎらない。
突然に岐路が現れ進路を選ぶことで旅路は続く。
この人はどんな道を歩むのだろう?パッケージクラフト作家高橋和真さんは生まれ育ったこの町に現在アトリエ兼ギャラリーを構えています。
パッケージクラフト実はこの言葉高橋さんの造語です。
そのままなんですけど。
基本的にはパッケージデザインを活かすっていうことなんですけども。
自分のイメージとしては変身したときに他から付け足したりとか使わない部分が出てきたりっていうのがちょっとしっくりこないので。
しかもただ全部使うというだけじゃありません。
その使い方切り方にまで細かなこだわりがあります。
では高橋さん空き箱をどうやって変身させていくのでしょう?スタッフが用意した箱をその場でパッケージクラフトにしてもらいました。
もう開けてもいいですか?えっよく見てからじゃなくていいんですか?ということで開封。
でも普通に開けるのではなくそしてすぐに切りはじめちゃいました。
箱をバラバラにしたところで初めて手をとめそしてしかしこの作業には高橋さん独自のルールが。
そうどんなに細かく切っても文字自体にハサミを入れることは絶対にありません。
高橋さんにとっては箱に書かれている文字もパッケージクラフトにおいては大切な要素なのです。
こうして出来た部品を曲げたり組み合わせたりしているうちに高橋さん何かひらめいた様子。
ここで構想をスケッチ。
そしてこの細長い部品が作品の方向性を決定づけました。
あっこれはもしかして。
僕はもうわかってきましたよ。
そこからはもう迷うことなく作業が進み1時間。
結局ひとつの箱が51のピースに切り分けられそれが組み合わされると恐竜に。
そしてご覧ください。
テーブルの上には一かけらの部品も残っていません。
カップスープの箱がトリケラトプスに変身。
そんなパッケージクラフトはなぜ生み出されたのでしょうか。
高橋さんは小学校の6年からサッカーをやり始めて学校にクラブがなかったので地元の少年サッカークラブに入ったりして。
意外にもと言っては失礼かもしれませんがスポーツ少年だった高橋さん。
ただやはり得意科目は図工でした。
美術への関心はしだいに膨らみ大学ではデザイン工学を専攻。
そして大学時代のある経験が人生を変えました。
ひとり暮らしするようになって自分でこう…食品を買って空き箱が大量にたまるんですけどこれで何か作ってみようかなって思ったのが最初なんですけど。
そのとき作ったのがこれ。
使ったのは捨てそびれていた甘酒の箱。
高橋さんは素材としてのパッケージのおもしろさに目覚めます。
大学3年生の春休みのことでした。
更にそれらの作品が展示会でも大絶賛されたことで決意は固まりました。
以来18年パッケージクラフト作家として活動を続けている高橋さん。
もともとのイメージを残したまま楽しく生まれ変わるパッケージ。
しかもエコ。
その魅力には多くの企業も注目。
食べておいしいだけじゃなくてあの他にももっと製品ってお客様の役に立てるってことがあるんだなあっていうの…。
そこがすごく改めて新鮮でしたしそこが非常に嬉しかったなと思った瞬間でした。
この日は高橋さんがラジオにも出演。
え〜とこれブルボンの…。
(水谷)アルフォート。
アルフォートミニチョコレートっていう商品で作った。
(福井)こんな発想よくできますね…。
(水谷)チョコレートの一部分がちゃんと目になってるんですね。
(水谷)すべてがその文字とか文章が読めるってことですよね。
切ってないからね。
そうですねはい。
これすごいですよね。
(福井)これどうやってリスナーの皆さんに説明しようかなこれ。
高橋さんが生み出した唯一無二のアート。
パッケージクラフト。
これまでに手がけた作品はおよそ450点。
精巧に作りこまれたものが目を引きますがなかでも高橋さんのお気に入りは?お気に入りはポカリロボですね。
必要な分だけとったらちょうどひと箱なくなったみたいな感じでばっちりはまったような作品になったので。
複雑とか精巧さよりはそういうなんかパズルがぴったり合わさったみたいなところが結構好きというか気に入ってるところですね。
またワークショップも大人気。
昔ながらの紙工作のよさが見直されている今子供たちが目を輝かせています。
ハサミとテープそして空き箱さえあればいつでもどこでも出来てしまう。
それがパッケージクラフト。
高橋さんアメリカのスーパーでも箱を物色。
なのでそのわりと言葉通じないにしても身近にある空き箱が自分の手で動物や乗り物に変身。
そんな手作りの楽しさ完成の喜びは確かに世界共通。
パッケージクラフトが海を越えて広がっていく可能性大いにありますよね。
スマイル。
セイドギー。
ドギー。
大手デパートの中にある書店をのぞいてみるとずらりとパッケージクラフトの本が並んでいます。
内容は小学校低学年高学年など対象年齢別になっていますが実は次回作はシニア向けにしようと考えているそうです。
次回の…方向性としましてご年配の方とそのお孫さんと。
高橋さんこの日は出版社との打ち合わせ。
でもなぜシニア向けなんでしょう?作って遊べるものとか。
ああそうですね。
ちなみに出版社の方たちも実際に作ってみたことがあるそうです。
感動しますねあれは。
自分で…最初パッケージ自体はそんなに大きくないんですが担当編集者の山田さんが作ったのはこの高橋さんの地元今夜は久々に友人たちとの飲み会。
皆さん高橋さんとは幼なじみです。
転校してきたときもさすごかったよね。
僕らってやっぱり経済的に採算が合うかとかって価値観が結構必ずあるんですけど和真はそういうのまったく考えないんで全然もうねずっとそれ追いかけてるから。
まぁとにかくやってればなんとかなるんじゃないかと思って。
結構ファッションとかも全然やっぱり気にしないんです。
さっきもね突っ込んだんですけどいつも同じ服着てるんですよ。
今は心配してないけど25の…。
そうそう。
昔話で盛り上がるなか友人の1人長谷川さんがこんなものを見せてくれました。
おぉ!昔和真が作ってくれた人形なんですけど。
これ私の息子のソウタっていいますがこれアルファベットから全部できてるんですよ。
ソ…ウタ。
おぉ〜!これが設計図で。
専用に作ってるの?一つひとつ。
お前すごいね!友人に子供が生まれたとき高橋さんがお祝いとしてプレゼントした人形。
添えられていました。
設計図。
気持が盛り上がって…。
嬉しいね〜。
高橋さんのモノ作りに対する純粋な思い。
母順子さんは息子のこんな言葉を聞いたことがあるそうです。
(高橋さん)その人のためのモノを作るっていうのも好きなんですよ。
自分が好きなことで何か喜んでくれる。
それもまた原動力になるし。
誰かのためだけに作った作品。
そこに高橋さんの原点を見ました。
この日は大手お菓子メーカーとの打ち合わせ。
しかし高橋さん何やら考え込んでいます。
そうですね。
高橋さんが受けた依頼。
それはこういうようなみんなが知ってるカールさんのイメージに近いほうが私はいいんですけどね。
高橋さんに意気込みを聞いてみると。
難しいですね。
曲面が多いキャラクターなので。
やってみないとわからないですね。
新潟の高橋さんの実家に大量のダンボール箱が届きました。
中身はカールおじさん制作の材料となるお菓子の箱。
これ中身入ってるじゃないですか商品だから。
これどうするんですか?さぁBIG完成すると初めてづくしの挑戦。
でも作業はいつもと変わらずハサミとテープで進められていきます。
どうやら帽子と顔のようなものが出来てきました。
あれ?身長のわりに小顔…と思いきや。
なるほど。
まずは小さな試作品を作るんですね。
やはりいつになく慎重です。
カールおじさんは誰もが知る国民的キャラクター。
イメージを裏切ることはできません。
特に顔の丸みの表現には苦戦し試作にまる4日を要しました。
続いていよいよBIGカールおじさんの制作がスタート。
部屋にこもってひたすら切ったり貼ったり昼夜なく作業が続きます。
部屋の中には…おぉでかいぞ!BIGカールおじさんのお披露目の日がやってきました。
大切そうにダンボール箱を運び込む高橋さん。
会議室では関連セクションのメンバーがすでに今か今かと待ち構えていました。
いろいろありがとうございます。
この夏のキャンペーンで重要な役割を担う予定のBIGカールおじさん。
果たしてその出来は…。
わぁすごい。
パーツが組みあがっていくにつれ会議室が笑顔でいっぱいに。
そして…。
これが試行錯誤の末に完成した身長およそ1メートルのBIGカールおじさん。
もちろんお菓子の空き箱だけで作られています。
いやもうアートに近い…。
あの顔のところ…。
あとその支えのところ。
良かったとこです。
それから数日後。
高橋さんは再び部屋にこもっていました。
何と完成したBIGカールおじさんの詳しい作り方の説明書を書いています。
実は地域や学校などでも同じものを作れるようにできないかという話が持ち上がりそのための依頼があったのです。
普通に自分の作品として完成させたら…。
楽しいですし。
こういう工作というか遊びを…。
パッケージクラフトを折り紙のような誰もが楽しめる文化にしたい。
そんな夢に向かって高橋さんは今日もハサミとテープそして空き箱を手にしています。
作品が出来たときの子供たちの笑顔が何よりの活力源。
そんなあなたの純粋な思いを応援します。
最後に1つ質問。
今こんな箱からこんな作品を作りたいなんて考えているものはありますか?2014/05/10(土) 22:30〜23:00
テレビ大阪1
Crossroad <高橋和真>[字]
世界からも注目を集めるペーパークラフト作家の高橋和真に密着。彼の手にかかれば、ただ捨てられるだけの空き箱が、アートに変わる…。
詳細情報
出演者
【ナビゲーター】
原田泰造
番組内容
お菓子や食品などの空き箱を使って、人形、動物、ロボットなどのペーパークラフトを制作する、「パッケージクラフト」。彼の手にかかれば、ただ捨てられるだけの空き箱が、アートに変わる…。世界からも注目を集める、第一人者、高橋和真さんのクロスロードを探ります。
番組概要
様々な分野で活躍する、毎回一人(一組)の“挑戦し続ける人”を紹介。彼らが新たなる挑戦に取り組む今の姿を追う。挑戦のきっかけになったもの、大切な人との出会い、成功、挫折、それを乗り越える発想のヒントは何からつかんだのか?そして、彼らのゴールとは?新たにどこへ向かおうとしているのか…。そんなCrossroad(人生の重大な岐路)に着目し、チャレンジし続ける人を応援する“応援ドキュメンタリー”。
ホームページ
http://www.tv-tokyo.co.jp/official/crossroad/
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32118(0x7D76)
TransportStreamID:32118(0x7D76)
ServiceID:41008(0xA030)
EventID:20857(0×5179)