世界に二つとない技術を見ようと
視察の絶えない企業がある
さらに…
男が作ったもの
それは無限の可能性を秘めた頭脳を持つモーター
世界中がしのぎを削るロボット開発
しかしそれらをりょうがする
メイド・イン・ジャパンが生まれようとしている
世界のどぎもを抜いたのは
ロボットには不可能と言われてきたある特別な動き
生みの親は玉井博文
人呼んでミスター・ロボット
ロボットの技術屋が何を貢献できるかといったときに僕たちは自分の持っている技術を全部出してとにかくこの人の役に立ちたいこう思うんですね
その夢をかなえるのが…
それはロボットにとどまらず
僕たちの暮らしを劇的に変える力を秘めている
(スタッフ)こういうのが出てくると?もうすごく助かります
使えるロボットの開発に人生をささげる男を追った
IhaveadreamWehaveadream!
昼食後おもむろに何やら書き始めた玉井
こんな感じでねブラシが生えててこれがグルーッと回ってるね
(スタッフ)これは何ですか?ここは吸盤になってるのねペタペタとこう…吸い付きながら歩いてく
暇さえあればひらめいたアイデアを書き留める
ミスター・ロボットの名を一躍世に知らしめることになったのが
この夢ROBOだ
4年前の上海万博で
よいしょよいしょと壁をよじ登る姿が
勤勉に働く日本のサラリーマンのようだと話題を集めた
何より世界中にインパクトを与えたのは…
世界初の技術だった
そもそも人型ロボットは
頭脳であるコンピューターやそこからの配線に
モーターや制御装置が詰め込まれ
重量は100kg前後にもなるのが常識だった
さらに電源などを供給する太いケーブルにつながれることもあり
自立して動くこと自体が困難とされてきた
ところが玉井はロボットの重さをおよそ3分の1にし
世界初の垂直登りを実現させた
それを可能にした秘密が玉井のある発明だ
この夢ROBOの中ですねこんなんですよ
部品や配線でギッシリかと思われた内部は意外にスカスカ
重さは子供並みの35kgしかないという
従来ロボットの頭脳と駆動装置は多くの部品を必要とした
玉井はそれをこの小さなモーター一つに詰め込んだ
頭脳を持つ自ら考えるモーターCoolMuscleだ
これまでのロボットは一つの脳が各関節にあるすべてのモーターと
信号をやりとりする仕組み
通信量が多く司令塔である脳の負担が大きくなるため
トラブルが起きやすく配線などの重量もかさんでしまう
ところが一つ一つが頭脳を持つ玉井の考えるモーターを使えば
司令塔は必要なくなりモーター自身が関係する相手と
必要なときに必要な信号だけやりとりしてくれる
シンプルでトラブルが起きにくい上
大量の配線も要らなくなる
頭脳を持った考えるモーター
驚くのはその性能だ
わずか三つのモーターで生み出す
まるでダンスのような緩急自在な動き
また高い精度が要求される
三次元空間での緻密な動きまで可能に
さらにモーター同士が会話して
隣の動きを見ながら自分をコントロールできるため
動作のズレを修正する賢さも持ち合わせている
玉井はこれで人型ロボットには困難と言われた
垂直移動をやってのけた
これモーターの中にいろんな頭脳が入っておりましてネットワークにつなぎますと自由自在に結構賢く動くんですねですからいろんなテーマパークでキャラクターが動いたりしてるじゃないですかああいうとこにもよく使われてますし
去年6月には考えるモーターを導入したTシャツのプリントマシンが
そのスピードでギネス世界記録を樹立
高速でTシャツを回すこの大きな機械も
モーターわずか1個で動かしている
そのパワーは…
従来のロボットの重量をおよそ半分にしてしまう
画期的な考えるモーター
ところがミスター・ロボットはさらなる軽量化を目指した
そうして玉井が取り組んだのが
部品を極限まで少なくするための人の動作の解析だ
探ったのは垂直に登るロボットに必要不可欠な動き
その結果…
体の支え
ひざが岩に当たらないよう…
この二つさえ実現させれば垂直に登るロボットができる
そう確信した
そこから逆に必要のない動きを徹底的に排除し
モーターの数を削減
これまで各関節などに26個ほど必要だったモーターを
たった6個と4分の1以下にまで削減した
自慢の考えるモーターを減らしてでも貫くそぎ落とす哲学
それが不可能の壁さえも打ち破った
こんな玉井に社員たちは不満も…?
そぎ落としていかないといいのができないっていうのが僕の信条なんでね何で社長がモーターの数減らすんですかって
(スタッフ)やっぱりそう思いますか?そうですね
そんな玉井に共鳴した大阪の企業14社が技術を結集
世界が驚く垂直に登るロボットを完成させた
こういう難しい加工できないか言われてそれで後からテレビで夢ROBO見てビックリして感動したんですよ
一方で玉井はロボットが世の中で実用化するポイントとして
デザインにもこだわった
手がけたのはあの一世を風靡したテレビをデザインした…
玉井さんはデザイン重視だから技術技術じゃなくてもっと広く主役は人間ですからねこれからもっと出てほしいと思う玉井さんはそのうちの一人でしたね
もともと産業用ロボットのメーカーで
ヒット商品を次々と生み出すカリスマと呼ばれていた玉井
しかしその一方で膨らみ続けるある思いがあった
玉井はこの夢を実現させようと18年勤めたメーカーを退社
そして最初に取り組んだのが人工呼吸器の開発だった
ところが周囲は猛反対
わずかな不具合が命を奪い会社をつぶすほどのリスクがある
資金力がある大手でさえ手を出していなかったからだ
それでも人のための機械を作りたい玉井はリスクに挑んだ
その結果…
そしてその後人の役に立つロボットを作るために開発したのが
頭脳を持つ自ら考えるモーターだった
開発プログラムは玉井自身がなんと手書きで仕上げた
これソフトウェアの作り方を自分の心に刻むように初期の頃のまだその頃はCADも何もなくて手書きでですねバグが出ないようにどうして作ったらいいかというのを考えて結構難しい計算式とか書いてますけどこれ1989年です
設計どおりに出来上がった玉井は喜んだ
おおこれすごいのができた皆さんこんなすごいのができたから使ってくださいって僕は日本の大手さんにどんどん持って行ったんですね
ところが…
どこもけんもほろろの門前払い
ならばアメリカで勝負してやる
玉井は考えるモーターをかばんに詰め海を渡る
破れかぶれの思いで世界産業機器展に出品
すると…
向こうの人がもうめちゃくちゃ来てくれるわけですよ日本では大手へ持って行っても見向きもされんかったやつですよ
技術を見るアメリカで多くの契約を成立させる逆転ホームラン
夢を追いメーカーを辞めて6年目のことだった
まず自分の夢を描くことです心の中にねそれをとにかく達成するための努力をすることですそうしとったらだんだん近づいていくんですよ
夢を描いて努力すれば夢の方から近づいてきてくれる
夢と頭脳が詰まったモーターで
玉井は人を助けるロボット開発に挑む
人工呼吸器で多くの人たちを救った玉井が次に挑むのが…
その第1弾として手がけたのが現場から最も要望が多かった…
移動介助は中腰の姿勢になることが多い
腰痛でやむを得ず仕事を辞める人は後を絶たない
目指すのは人が行う介助に限りなく近いロボット
まずは玉井の真骨頂である動作解析を徹底した
そして重要なポイントを探り出した
一つ目は揺りかごやお姫様抱っこのように
優しく体を抱き上げる動作
二つ目は在宅で介護を行う一般の人でも
簡単に扱える利便性だ
そしてここでも玉井のそぎ落とす哲学が
玉井の指摘
それは考えるモーターは馬半頭分ものパワーがあるのだから
モーターと支柱を一つにできるのではというものだ
手探りしながら細かい改善を加えること4年
ついにかつてない移動介助支援ロボットが誕生した
指先の操作一つで人を持ち上げられ
ベッドから車いす車いすからベッドへと移動させる
この日玉井のロボットを
実際に施設で試してもらう機会が訪れた
現在介護現場で主流となっているのは
こうしたつり下げ式の支援ロボット
抱きかかえ式のロボットの実力を確かめようと
多くの関係者が詰めかけた
試してもらうのはいつも車いすを使っているおばあちゃん
準備も整いいよいよベッドから車いすへの移動が始まった
ロボット技術で人の役に立ちたい
ミスター・ロボット玉井は固唾をのんで見守った
玉井の開発した移動介助支援ロボットSASUKEを使って
ベッドから車いすへの移動が始まった
・体が浮くよ
ゆっくり持ち上げられていくおばあちゃん
下がりますじゃあ体起こしますね
そしていよいよ車いすへ
祈るような気持ちで見守る玉井
よしはい済みましたのでちょっと待ってね
時に三人がかりの移動が一人でできた
帰ってきましたお帰りなさい
(拍手)
おばあちゃんの笑顔に思わず歩み寄る玉井
おばあちゃんありがとうでもホントこれはねいいと思いますよああよかったおばあちゃん笑ってくれたらねもう作りがいがありますこれもっと改良して1号機はおばあちゃんのために持って来ますからお願いします
この日玉井にとって記念すべき日となった
よかったな
(スタッフ)いかがですか今の言葉?うんうれしいわホント初めて本格的に乗ってくれましたよかったよかったあの笑顔つくってくれて
最大で体重110kgの人まで持ち上げることができるSASUKEは
今後介護保険が適用されれば
月々数千円で利用できるようになるという
そしてそのSASUKEが一般の人たちに
お披露目される日がやってきた
その周りは黒山の人だかり
一般公開の日を迎えた
玉井の移動介助支援ロボットSASUKE
簡単な操作で要介護者を移動できる利便性に
車いすの利用者や在宅で介護をしている人たちが
強い関心を示した
今回見て「欲しいなあ〜」ってホントに言ってくれる人多いですそれの一つの助けになると思うんでね
かつて国内では見向きもされなかった玉井の技術
今日は打って変わって商談攻めだ
介護のプロたちの意見を玉井に届けた
(黒川)乗り心地はよかったと思います動かしてるときは不安感はなかったので
(スタッフ)将来性はありますか?あると思います一人で簡単に介助できるっていうのは一番いい介護職員が誰でも使えるっていうものじゃないと意味がないので
(片岡)やはりSASUKEは締めつけ感もないし下から支えるという昔お母さんに抱っこしてもらった思い出とかそういうのもあって安心感があるんじゃないかと思いましたね
(スタッフ)かなり重労働ですか?はい腰痛の職員はたくさんいます
(スタッフ)こういうのが出てくると?もうすごく助かりますどんどん開発していただいて使いやすくて安全な器具をたくさん作っていただきたいなと思ってますすごいね〜いやあ感動しましたやっぱり人に感動を与えるとか言ったらちょっと大げさなんですがいろんなことで人に楽しみを与えたり喜んでいただいたりするものを作ってきてこれが私のライフワークかなと思ってますこんなロボットがあったらいいなあるいはこんなロボットを作ってほしいという話がありましたらぜひ届けてください頑張って考えます
現在SASUKEは来年の量産化を目指し
改良が続いている
人に役立つロボットという玉井の夢の扉はもうすぐ開く
次回はあらゆる料理の味を分析し再現できる夢の装置
おふくろの味秘伝の味伝統の味後世につなぐことができる
これを使えば…
ユニークな研究者を追った
ナレーターは彼にバトンタッチ
アスリートの会いたいスペシャルこちらこそよろしくお願いします2014/05/11(日) 18:30〜19:00
MBS毎日放送
夢の扉+[字]【介護を楽に頭脳持つモーター開発】
世界が絶賛!“頭脳を持つモーター”で未来を変える!〜NASAや米大手企業も着目した日本発テクノロジー〜 ナレーター/向井理
詳細情報
お知らせ
安倍首相も視察に訪れるなど、国内外から熱い視線が注がれる企業が大阪にある。
注目される理由は、世界屈指の技術、人々の手助けをする“使えるロボット”作り。
開発者の玉井博文は、自ら考えて動く“頭脳を持つモーター”を独自に編み出した。
技術を“足していく”のではなく、余分なものをすべてそぎ落としていく“引き算”の発想で、高価で重く“使えないロボット”ではない『人の役に立つロボット』の実用化に挑む。
番組内容
『夢を描き、それを達成するための努力をする。そうすれば、夢が近づいてくる』
玉井が新たに手がけるのは、ベッド⇔車イスの移乗を手助けする「介護ロボヘルパー」。
腰痛による離職者が後を絶たないと、医療・介護の現場から、最も多く寄せられた要望だ。
そして、介助者の動作を徹底解析した渾身作を、現場で試してもらう日がやってきた。
出演者
【ドリーム・メーカー】 大阪市 マッスル株式会社 社長 玉井博文(62歳)
【ナレーター】向井理
音楽
【テーマソング】
「やさしい雨」
唄 小田和正(アリオラジャパン)
制作
◇番組HP http://www.tbs.co.jp/yumetobi−plus/
PC用ホームページはこちら!
http://www.tbs.co.jp/yumetobi−plus/smp/
☆twitter
http://twitter.com/yumetobiplus
☆facebook
http://www.facebook.com/yumetobiplus
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32722(0x7FD2)
TransportStreamID:32722(0x7FD2)
ServiceID:2064(0×0810)
EventID:1048(0×0418)