ソロモン流【賢人:玉木潤】 2014.05.11

(魚住)京都駅から20分。
郊外の町黄檗。
静かな住宅街に毎日行列ができています。
1日の来客数平均500人。
皆さんのお目当ては何なのでしょうか?グルメ界の常識を覆したパン屋さん。
小さな売り場に80種類がずらり。
評判は口コミで全国に広がり京都郊外の店でありながら雑誌やネットのランキングでなんと全国1位を獲得しました。
店主は評判の頑固親父。
パン作りのモットーは?普通のようで普通でないパンとは何なのかよく見てみましょう。
確かに一見普通でも中身はおかきとベルギー産チョコの生クリーム仕立て。
え〜っ!?こちらはいちご入りクロワッサン。
クルミ入りって…え〜っ!?玉木さんただ者ではありません。
今切っているのは香り高い極上のベーコン。
その使い方が憎い。
いっぱい入れているのにちょっとしか見せない。
このチラ見せベーコンは…。
噛んだとき香りとともに出てくるベーコンのコクとパン生地の旨みがマリアージュ。
どのパンにもこの店にしかない味が満載。
ならば一度食べてみたいとお客さんが全国から訪れています。
(スタッフ)結構遠いですよね?はい。
取材班を見つけてカメラを向けた女性。
どこから来たのかと聞いてみると…。
その評判は世界に広まっていました。
玉木さんはどうして人気のパンが作れるのか?従業員に聞いてみると…。
妥協を許さずどうしてそこまでパン作りにのめりこむのか?その秘密を知るため24時間密着しました。
毎日深夜から朝まで続く小麦との格闘。
胸に去来する思いは…。
一生かけて奇跡のようなパンを作りたい。
その夢を実現するため更に悩みに悩んだ新作のパン作りにも密着しました。
まずは気になるたま木亭人気の秘密。
棚を見た誰もが驚きます。
80種類のほとんどが他では見られないアイデアパンばかりが並んでいます。
いったい厨房はどうなっているのか覗いてみましょう。
こちらは黒豆の入ったシロップ漬けのフランスパン。
そこにクイニーアマンという生地を巻きつけました。
出来上がりは?その不思議な形からミイラと呼ばれるひと品。
外は極上のサクサク感。
中はフランスパンなのでしっとり。
黒豆の甘みもジューシーな逸品です。
こちらはざく切りにしたアーモンド。
惜しげもなくパンの周りにつけました。
焼きあげるとアーモンドの香りが引き立ちます。
パン生地との相性も抜群!これでもかとアーモンドを食べる贅沢感で人気のひと品です。
続いては店のご自慢カレーパン。
焼肉店から仕入れた牛すじ肉をじっくり煮込んだ自家製カレー。
噛むほどに旨みが出ます。
そして極めつきがこちら。
パン生地に白い粒がついています。
なんだかおわかりでしょうか?
(スタッフ)なんでそんなことを…。
フランスパンにお米をつけて焼きあげた一品博多。
名前の由来は中に挟んだ明太子バター。
噛むと最初はお米のパリッ!中から明太子がじわ〜っ!やみつきになる味です。
たま木亭は開店前にパン作りを終える店ではありません。
したがって…。
いつもどんどん焼きたてが出てくる。
それがどんどん店に並ぶ。
熱々だから湯気が立っているパンも珍しくありません。
これはおいしそう!焼きたてが並ぶとお客さんはどうしても買いたくなります。
並んだらやっぱりすぐに手が出る。
あのベーコンたっぷりのパンもやっぱり手が出る。
次々焼きたてが届いて店内はもうお祭り気分!気持が盛り上がってどんどん買いたくなります。
こちらのお客さんはすでにトレーにのりきらなくなりました。
よく見るとほとんどのお客さんがトレーの限界までのせています。
1人平均10個は買っていくとか。
(スタッフ)ご家族で皆さんで…。
そうですね。
(スタッフ)おいくら分くらい?1人3,000〜4,000円はザラという型破りのパン屋さん。
出来たてが人気のメニューを見てみましょう。
まずはオリーブオイルをパンのはしっこに塗った一品。
ここからが玉木さんマジックです。
なんのためにこんなことをするのか?確実に弾くんですわ塗ったらね。
焼きあがるとオリーブオイルでくっつけた部分が弾けて反り返るのです。
こうすることで硬い食感とやわらかな食感が両方味わえるというわけ。
これぞ玉木さんマジック!焼きたての状態だと更にお楽しみがあります。
生地の中にしたたるバター。
豪華なパンです。
更にこちら1日限定ひとり1個という逸品。
なんと注文を受けてからクリームを入れる。
これが人気商品クニャーネ。
生地のパリッと感を最大限生かすため直前までクリームを入れないのです。
パリッとした生地と華やかなカスタードクリーム。
1番乗りで買いたくなる味です。
だからこそこの行列。
『ソロモン流』は密着で更に深い秘密にもたどり着きました。
グルメ界の常識を変えたパン屋さん。
そのこだわりに迫ります。
(船越)時代を切り開く賢者の鍵を回せば人生の謎が解き明かされるだろう。
進むべき輝く未来へ。
古都京都といえば和食のイメージがありますが実はパンの消費量は神戸に次いで全国2位。
パン屋さんの数も日本有数でおいしいパン屋さんが多い街としても知られています。
今宵はそんな京都で今最も注目を集めているパン職人玉木潤さんのパン作りに密着しました。
それでは始めましょう。
賢人の生き方には明日のヒントがきっとあります。
玉木さんの仕事が始まる時間です。
どうしてこんなに早くからやらなければいけないのか。
従業員と2人黙々と作業を続けていました。
やっているのは生地の仕込み。
普通の店なら若手がやる仕事です。
しかし玉木さんは人任せにしません。
基本の生地作りにこそパンの本質があるとこだわっているからです。
使うパン生地は小麦の配合や発酵時間を変えて10種類。
それぞれのパンをいちばん適切な生地で作りたいからです。
その10種類すべて玉木さんが毎日仕込んでいます。
特徴は味を追求していくうち他では見られない極限の柔らかさに到達したといいます。
ようやく他の従業員が出勤してきました。
玉木さんの作った生地をいちばんいい状態で店に出すため手早く作業が進められます。
それにしても驚くほど無言。
誰もしゃべらないのは生地と会話しているから。
その日の生地の顔色を見て最適の仕上げは何かと考えているのです。
8人でその最後の仕上げがこちら。
焼き上げです。
ここで失敗するとすべての作業が無駄になる。
(アラーム)ピピッと鳴って出来上がりを知らせるタイマー。
その音が次々鳴るようになるといよいよ開店です。
オープンの時間にみごと80種類のパンが間に合いました。
お客さんは…。
やっぱりもう行列。
6時間の仕込みが報われる瞬間です。
これほどまで手間をかけるたま木亭のパン。
「いちばんの自信作は?」と聞くと答えは「たま木亭至極の一品」と自ら書くバゲットいわゆるフランスパン。
シンプルだからこそ職人技がいちばん試されます。
たま木亭特有の水分が多く柔らかい生地。
形にする作業は至難の業です。
この繊細な手さばきがなかなかできないといいます。
こうなったりこうなったり勝手になる。
生地はその日の温度湿度でまったく表情を変えます。
その顔色を見ながら手の形や角度を変える職人技。
こねている生地の内側の状態がわかるというから驚き。
こうやることによってこれが中の生地がこう縦に上がりよるんですよね。
張りができるっていうか。
こうやると。
ちょっと張りよるでしょ。
これ2つ張り…。
ここで3つ目。
クックック!玉木さんは小麦粉に命を吹き込んでいたのです。
きれいな…。
下手くそな人がやったらシワみたいになる。
ここが。
繊細な張りを作った生地に焦げ目がつく直前でやめパリッと感を表現したら出来上がりです。
職人技の極致フランスパン。
切って中身を見てみましょう。
穴が均等に入り水分を適度に含んだ艶やかな膜があります。
これぞ理想的な仕上がり。
玉木さんがご自慢なのもうなずけます。
割った瞬間に立ちのぼる香ばしいかおり。
噛むほどに奥からわき上がる深い旨み。
小麦とはこんなに人を幸せにするのかと改めて知らされる一品です。
9時間休みなくパンを作り続けた玉木さん。
やっと休憩。
しかしそのときも…。
昼ご飯にパンを食べるんでしょうか?スタッフにもおすそ分けいただきました。
閉店。
4,000個のパンはほぼ売りつくしました。
最後に店を片付けているのは玉木さんと奥様。
15年前に結婚したおしどり夫婦です。
玉木さんのハードな1日が終わりました。
体を休めるため月曜火曜は休業。
週5日こうして奥様と帰ります。
ありがとうございました。
その背中には全力を出し切った充実感がありました。
休日に玉木さんが向かったのは神戸。
表情が心なしか暗い。
どうしてでしょうか?いつも自信満々のそこにいたのは?今宵の賢人玉木さんがそんなに緊張する場所とはいったいどこなのか?恐る恐る入っていきます。
会った相手はパン業界の重鎮今は老舗ドンクの顧問をしている方です。
玉木さん修業時代のいわば師匠にあたる人。
徹底した生地へのこだわりはこの仁瓶さんから学びました。
師匠から見て今の玉木さんはどう見えるのでしょうか?玉木さんはときどきこうして師匠のもとを訪れ一緒にパンを作ります。
今の自分が間違っていないか。
これからどんなパンを作っていけばいいのか確認するためです。
修業時代に憧れた人の前で作る青春がよみがえる瞬間でもあります。
焼き上がったのはこれから日本で流行ると2人が考えているシンプルなお食事パン。
お味はいかがでしょうか?こうした時間が玉木さんにとっての宝物。
いつも努力を続ける玉木さん。
いったいどんな幼少期を歩んだのでしょうか。
まるで女の子のような子供時代。
京都府宇治市でパン屋さんを営む両親のもと育ちました。
どんな取り柄があったのか聞いてみると…。
そのまま中学高校と地元の公立へ通います。
高校を出てパン職人になる固い決意かと思いきや…。
そんな玉木さんの人生を変える出来事がありました。
それがあの仁瓶さんの技術指導によって生み出されたドンクのフランスパンだったのです。
玉木さん人生の目標を見つけました。
迷わず仁瓶さんに教えを請いもう一度修業をし直します。
ここで生地へのこだわりを徹底して学んだというわけです。
そして…。
パンの世界大会一躍パン業界の寵児に。
こうして33歳で独立。
現在13年目。
全国的な人気になりましたが支店を出さずデパートのイベントにも参加しない。
どうしてなんでしょうか?続いては玉木さんのこだわりレシピに船越さんが挑戦。
簡単おいしいパン料理とは?京都郊外にありながら雑誌の人気ランキングで全国1位にも輝いたたま木亭。
女性に評判なのは…。
スイーツのようなお菓子パン。
売れ筋を見てみましょう。
焼きたてのクロワッサンに新鮮なイチゴとカスタードを挟んだ店の定番商品です。
クルミとチョコのアクセントが噛むごとに別の食感を作り出す贅沢な逸品。
続いてはブルーベリーの酸味が甘めのクリームにとけあいそこにピスタチオのアクセント。
とろけるようなひと品です。
玉木さん菓子パンもお得意。
そこで家庭で作れる菓子パンレシピを教えてもらいました。
なんとフランスパンにあられをかけるという驚きのパンアレンジ。
家庭でも簡単にできるということでこの方が挑戦してみることに。
それでは早速私が作らせていただきます。
材料これだけなんですよね。
ホントにこれでできちゃうんでしょうか。
使うのはそして甘栗やぶぶあられといった意外な材料。
ぶぶあられはおかきを砕いて使っても代用できます。
まずはパンと甘栗を漬け込むラムシロップ作りから。
鍋にボウルなどに移し冷まします。
そこに…。
潰しながらラムをベースにしたシロップのなかに漬けてまいります。
シロップに漬け込むことでそしてパンにもよく染み込ませるのがポイント。
絞っていただいて染み込ませていくという感じみたいですね。
こんな感じでございましょうか。
絞りながらパンを浸しパンの中までラムシロップの味を浸透させます。
こうすることでおいしく仕上がると聞いてたっぷり染み込ませた船越さんですが…。
果たしてこの加減でいいのかな?ここにちょっと一抹の不安がございますが。
続いてパンにかけるクリーム作り。
のせてまいります。
このクリームが焼き上がったときおもしろい食感になるんだそうです。
最後にぶぶあられを上からふりかけ…。
チンっていってほしかったんですけどね。
ピッピでございました。
うわ〜おいしそう!すごいいいニオイ!玉木さんのレシピで船越さんが作ったそのお味は果たして…。
あれだけ砂糖入れたんですけれどもそんなに甘みがきつくない。
おいしい。
ホントに簡単レシピでパンを使った贅沢なまるでレストランで出てくるようなデザートが楽しめます。
日本一の小麦の産地十勝平野が広がる場所です。
ふだんほとんど地元から出ないという玉木さん。
この日は帯広までやってきました。
目的は幻の小麦。
たま木亭のフランスパンに使われているのはホクシン。
今は他の品種に取って代わられ幻の小麦となりました。
しかし玉木さんはあきらめきれない。
在庫が尽きる前に何とかしたいと考えたのです。
老化が早くパンへの加工には向いていません。
でもパンにすると強い香りが鼻を抜け深い印象を残します。
玉木さんはその香りに魅せられ作る人を探してきました。
今日ようやくホクシンを作ってくれる農家の人に会えるのです。
28歳小麦農家を営む佐藤さん。
早速玉木さんを畑に案内してくれました。
ホクシンはどこで作ってくれるのか?絶景やね。
これから仕事のパートナーとなる佐藤さんに玉木さんは用意していたものがありました。
それは玉木さんが作ったパン。
材料にホクシンをブレンドしたフランスパン。
玉木さんの自信作です。
佐藤さんに味はどう伝わるのか?玉木さんホクシンを使った新作を考えると決めていました。
そのアイデア浮かびましたか?ごめん!5月4日のたま木亭。
北海道の農場を訪ねて2週間が経っていました。
ホクシンを使った新作どうなったでしょうか?こちらが香り高い小麦ホクシン。
これを通常入れないパンに入れようというのです。
作るのはコンプレ。
お米で言えば玄米にあたる全粒粉を使って作られます。
胚芽や皮まで粉にした全粒粉は素朴な味わい。
そこにホクシンの香りを加えようと考えました。
どんな味になるのか?これを水さして。
絹のような肌触りになってきました。
あとは手でこねながらお餅のような粘り気を出します。
押さえつけずふわっとさせるのがコツ。
シンプルなパンだけに焼き加減ですべてが決まります。
こだわり抜いて新作が焼きあがりました。
ホクシンの入った十勝コンプレ。
全粒粉の素朴な味わいの中からホクシンの強い香りが立ちのぼります。
通はもちろんパンに詳しくない人でもこれはすごいとうなずかせる逸品。
早速奥様が値札を書き始めました。
高らかに「新作」の文字も加えて準備完了です。
時はゴールデンウィーク。
いつも以上に行列ができました。
新作発表にはまたとない機会です。
おひとついかがでしょうか。
ただ今焼きたてです。
アイデアパンが並ぶ棚にシンプルな十勝コンプレ。
これは逆に目立ちます。
でも玉木さんの反応は?人気店たま木亭。
いかがでしょうか。
ただ今焼きたてです。
ゴールデンウィークということもあり大混雑です。
そんななかこだわりの小麦ホクシンを使った新作十勝コンプレも順調に売れています。
お客さんの反応は?評判は上々。
でも玉木さんの反応は違いました。
妥協しない賢人玉木さんに改めて聞きました。
歳を重ねても厨房に立ちパンのことを考えていたいという玉木さん。
これからも地元に根ざしたパン屋さんとしておいしいパンを作り続けてほしいと思います。
それではまた次回『ソロモン流』で輝きを放つのは果たして…。
2014/05/11(日) 21:54〜22:48
テレビ大阪1
ソロモン流【賢人:玉木潤】[字]

今回の舞台は京都府宇治市黄檗という小さな町。その小さな町にある売り場面積わずか
4坪の小さなパン屋さん「たま木亭」のオーナーシェフ・玉木潤に密着。

詳細情報
番組内容
オープンするや否やお客が並び始め、その列は途切れる事を知らない「たま木亭」。玉木潤の作るパンを求め、県内はもちろん県外、時には海外から買いに来る客もいるほど。土日となると1日の売り上げは100万円を超えるという。なぜこれほどまでに売れるのか?その秘密を探ると、どうやら生地に大きな秘密が。玉木が日々、誰にも触らせず1人で作るという特製生地。そんな、おいしいパン作りに全てを捧げるパン職人の情熱の源とは。
出演者
【案内人】
 船越英一郎
【ナレーション】
 魚住りえ
【賢人】
 玉木潤(たま木亭)
次回の賢人
住まいの空間プロデューサー:安東英子
ソロモン流とは
様々なジャンルで強烈なこだわりを持ち輝きを放つ、今、最も注目される旬の人物の仕事や生活に密着。その個性的なライフスタイルや人生哲学を紹介する人間ドキュメンタリー。
音楽
エンディング曲
「GRACELAND〜ソロモン流のテーマ」
溝口肇
ホームページ

http://www.tv-tokyo.co.jp/solomon/

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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