くらし☆解説「憲法を巡る問題と国民の視線」 2014.05.13

生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは。
10時5分になりました「くらしきらり解説」です。
きょうの担当は島田敏男解説委員です。
テーマはこちらです。
安倍総理大臣が熱心な、憲法解釈の見直しの問題についてですね。
島田⇒そうです。
集団的自衛権というのは、密接な関係にあるほかの国に対する攻撃を自分たちへの攻撃と見なして実力をもって阻止する権利ということなんです。
歴代の内閣は、それは憲法上できない。
こういうふうに解釈してきているんですけれどもそれをできるように変えようというのが今の議論なんです。
きのうまとまりましたNHKの世論調査、これを基にして、国民の皆さんがどう受け止めているのか、ここを探っていきたいと思います。
まずは毎月見ています安倍内閣の支持率ですけれども今月はどうだったんでしょうか?安倍内閣を支持すると答えた人は先月より4ポイント上がって56%。
支持しないのほうは2ポイント下がって29%です。
支持率は上がっているんですね。
4ポイントアップこの数字は統計的には誤差の範囲内なんですけれども上向きの傾向には違いありません。
上向きの傾向の理由というのは何でしょうか?安倍内閣の支持率は積極的な経済政策に対する評価、期待これが支えになっているんだとこれまでも言ってきました。
今月も経済政策を評価するという答えが先月より2ポイント上がっているんです。
ただそれだけではなくて先月下旬の日米首脳会談。
あそこでオバマ大統領は安倍総理の安全保障の面での積極的姿勢を評価したことが影響したと考えられると思います。
去年暮れの安倍内閣の支持率にも影響した、靖国神社参拝。
ここで日米関係がぎくしゃくしていた。
それがこれによって何とか改善に向かい始めたと受け止めた人もいたと思います。
きょうのテーマの集団的自衛権に関してもオバマ大統領は評価したんですよね。
オバマ大統領は、安倍総理は新しい検討を行っている、そのことを歓迎すると表明しました。
日本が、集団的自衛権を行使する相手となればまずはアメリカです。
当然といえば当然ということですね。
集団的自衛権に関する調査の回答というのは先月の調査と比べて何か変化はあったんでしょうか?ありました。
先月の調査ではご覧のとおりになっています。
今月の調査ではどちらともいえないが8ポイント減りました。
その分、行使できるようにすべきが、6ポイント増えました。
行使できるようにすべきでないが1ポイントプラスです。
行使できるようにすべきが増えましたが、いちばん多いのはどちらともいえない、というわけなんですね。
そうです、この5月の結果これを角度を変えてみます。
今月の結果、男性・女性の別さらに年代別も併せて見てみます。
男性ではご覧のように、行使できるようにすべきだと答えた人が、各年代でいちばん多いです。
女性は若い人から年配の人までどちらともいえない、がいちばん多いです。
男性女性とずいぶん対照的な結果ですね。
国を守ることや武力の行使勇ましい話になると男性のほうが前のめりになる。
そして女性が慎重になる。
これは昔から言われることです。
でも女性にどちらともいえないという人がこれだけ多いということはこの問題に熱心な安倍総理や自民党の関係者の説明が届いていない。
そういうことの表れともいえます。
男性より人口の面でも数が多い女性の方々に理解されない。
そういうことですと無理な政策転換と、言われかねません。
この問題では最近、限定容認ということばをよく耳にしますね。
それは、こういうことです。
集団的自衛権の行使は憲法上許されないというのがこれまでの政府の憲法解釈です。
これに対して自民党の中から集団的自衛権の行使は範囲を限定すれば憲法上許されるんだ、こういう主張が出ているんです。
これが限定容認という憲法解釈の変更論です。
これを妥当だと思うかどうか聞いてみました。
ご覧の結果です。
内容をよく知らないが31%。
何がどう限定なのかが、ちょっと分かりにくいかなと思います。
例えば、ほかの国の領土・領海に入って集団的自衛権を行使することはしない。
つまり公海、公の海ですね。
そこで活動することには限定するといった、いくつもの条件を付けるということによって容認しようというのがこの限定容認という考え方なんです。
今週中に発表される有識者懇談会の報告書あるいはそれを受けての安倍総理の基本方針の表明。
そこではこの限定容認という自民党の中から出てきた考え方が軸になっていきます。
それがどこまで理解されるかが焦点になりますね。
さらにこの問題では憲法解釈の変更ということでも議論になっていましたね。
4月の調査で安倍総理は政府の憲法解釈を変更することによって集団的自衛権を行使できるようにすることに、意欲を示しています。
あなたは安倍総理の考えに賛成ですか、反対ですかと聞きました、結果はこちらです。
同じ質問を今月もしました。
その結果はこちら。
どちらともいえない、が8ポイント減って賛成が6ポイント増えました。
プラスマイナスの数字が合わないのは四捨五入の関係です。
賛成が増えましたが、僅かですが反対のほうが多いわけですね。
そうですね。
集団的自衛権の行使そのものに対する賛否先ほども言いました、あれと比べると憲法改正をしないで政府の解釈変更で基本政策を変える、そのことへの疑問が存在しているということです。
どちらともいえない、という4割近い人たちこの人たちが今後どのように動くのか、ここに注目です。
一方で国会では、憲法改正の手続きに関する議論も進んでいましたね。
憲法改正の手続きを定めた国民投票法の改正これが先週衆議院で可決されて参議院に送られています。
その柱になっているのが国民投票の年齢を、現在の選挙のときの20歳以上という決まりから18歳以上に引き下げようという点なんです。
これに対する賛否を聞いたら、ご覧のように全体で45%の人が賛成でした。
この改正法案というのは与野党合わせて7つの政党が賛成して可決しています。
与党の支持者でも野党の支持者でも無党派層でも賛成が多数いるということです。
手続きが整ったからといって整うと直ちに憲法改正が進むというわけではないですね。
そうですね。
ただ手続きが整うと今度は憲法のどの部分をどう変えるのか、ここをめぐって中身の議論というのが具体的に交わされるようになると思います。
集団的自衛権をめぐる問題これもそうした将来の憲法改正の議論にも、つながるものとこう見ておく必要があります。
そして最後になりますけれども各政党の支持率は今月はどうだったんでしょうか。
今月も自民党が41.4%で一強というこの状況は変わっていません。
自民党は赤い線です。
ぐっと下がってきてますが自民党のあとに今月は民主党、公明党共産党、さらにほかの各党というように続いています。
大型連休も終わりましたからこれから、国会での議論というのがまた再開していくんでしょうか。
ぜひ論戦活発になってほしいですね。
集団的自衛権の問題では、積極的な自民党と慎重な公明党の与党の中の議論ばかりがどうも注目されがちです。
でもこの問題では野党各党の中でも積極的な政党と慎重な政党、反対の政党と集団的自衛権をめぐって考え方はさまざまです。
国の基本に関わる問題ですのでこれは国会で、各政党の考え方を国民の前にしっかりと示してもらいたいと思います。
島田敏男解説委員でした。
次回のテーマです。
毎年、猛暑に見舞われる熊谷市。
埼玉県では全国的にも珍しい県独自の温暖化調査を始めました。
熱中症対策や農業政策に生かそうとするこの試みを通じて暮らしに迫る温暖化の影響を解説します。
担当は山崎登解説委員です。
ぜひ、ご覧ください。
2014/05/13(火) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「憲法を巡る問題と国民の視線」[字]

NHK解説委員…島田敏男,【司会】岩渕梢

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出演者
【出演】NHK解説委員…島田敏男,【司会】岩渕梢

ジャンル :
ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療

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