連続テレビ小説 花子とアン(38)「さらば修和女学校」 2014.05.13

(はな)蓮様!
(蓮子)ごきげんよう。
お久しぶり。
どうして何も話してくれなかったの?ずっと隠してたなんてひどい!新聞ご覧になったでしょう?とてつもない玉のこしなのよ。
そんな結婚なさるなんて恥ずかしくないの!?蓮様の嘘つき。
お兄様が持ってらしたあの縁談は断ったんじゃなかったの?自分は操り人形じゃないって蓮様言ってたじゃないですか!それも嘘だったの!?・「これからはじまる」・「あなたの物語」・「ずっと長く道は続くよ」・「虹色の雨降り注げば」・「空は高鳴る」・「眩しい笑顔の奥に」・「悲しい音がする」・「寄りそって今があって」・「こんなにも愛おしい」・「手を繋げば温かいこと」・「嫌いになれば一人になってくこと」・「ひとつひとつがあなたになる」・「道は続くよ」この結婚は私が望んだんです。
蓮様が?あの方と結婚すれば何不自由なく暮らせるわ。
もう兄たちの世話にならなくて済むわ。
これでやっと私も自由の身になれるのよ。
お金のために結婚するの?そんなの自由って言える?蓮様私に言ったじゃないですか!これからは男の人に寄りかからずに自分の足で歩ける時代が来るって蓮様が教えてくれたのよ!はなちゃんは頑張ってそっちの道へ行けばいいでしょう。
私はもう24だし出戻りよ。
もう頑張ったってしょうがないわ。
本気で言ってるの!?これからは石炭王の妻として新しい土地で楽しくやっていくつもりよ。
お金があるってすてきね。
あの方は福岡に女学校を建てようとしているの。
きっとここよりも立派な学校になるわ。
そういう人の妻になるのよ。
どこが恥ずかしいのかしら?情けないわ。
それじゃお金で買われていくのと同じじゃない!世間の誰もがそう思ってるのは知ってるわ。
新興成金の石炭王が莫大な結納金で伯爵家の娘を妻に迎えようとしている。
お金で買われた花嫁だって三面記事にも書いてあるもの。
でもそれがどうかして?やっぱりおかしい。
蓮様何か大事な事ごまかそうとしてる。
だってちっとも蓮様らしくないもの。
あら。
はなちゃんは私の事そんなによく知っているの?私はず〜っとこうよ。
純情で世間知らずなはなちゃんにこれまで合わせてただけ。
よく分かったでしょう?これは私が望んだ結婚なの。
今の私にはこの結婚しかないのよ。
私はうまくやったのよ。
だからはなちゃんも祝福して。
東京で盛大に披露宴をやるから是非いらしてね。
嫌よ!披露宴なんか行かないわ!おめでとうも絶対に言わないから!はなちゃん怒るか泣くかどっちかにしたら?泣いてなんかないわ!寒くて鼻水が出てきただけ。
蓮様どうしてそんなに冷静でいられるの?もう会えなくなるかもしれないのに…。
ごきげんよう。
(ドアが閉まる音)蓮様待って!やっぱりそんな結婚間違ってるわ!結婚式なんかすっぽかしてどっかに逃げましょう!ねっ?私もつきあうから!しばらくどっかに隠れるの。
そうだ山梨のうちはどうかしら?はなちゃん何言ってるの?私がいつそんな事頼んだ?蓮様が夢を諦めてしまうのは私どうしても嫌なんです!言ってたじゃないですか。
一度でいいから誰かを心から愛したいって。
蓮様まだその方と巡り会ってないじゃない!今結婚したらきっと後悔する。
今ならまだ引き返せるわ。
いい加減にして下さらない!?子どもじみた友情ごっこはもう飽き飽きしました!友情ごっこ…?まさか本当に私と腹心の友になれたと思った訳じゃないでしょうね?そもそも伯爵家で育った私と山梨の貧しい農家で育ったあなたとでは住む世界が違い過ぎるんです!さようなら。
蓮様…。

(大倉)さぞかし盛大なご披露宴でしょうね〜。
(梅田)きっとご招待者は政界や財界のお偉い方ばかりよ!おやおやついこの間怖そうなおじ様だとか新郎の悪口を言っていたのに随分な変わりようですこと。
いつの時代も女性はパーティーがお好きですからね。
(畠山)はなさんもちろんいらっしゃるわよね。
(醍醐)お気持ちは分かるけどみんなでお祝いしてさしあげましょうよ。
ううん。
私は着ていく着物もないから…。
そして結婚式の日がやってまいりました。

(茂木)失礼します。
はい。
ごきげんよう。
まあきれい。
お美しいわ。
蓮子さんご結婚おめでとうございます。
心からお祝い申し上げます。
おめでとうございます。
おめでとうございます。
ありがとうございます。
はなさん今日は来られなくなってしまったんです。
そうですか。
蓮子さんの花嫁姿まぶしいくらい美しかったと伝えておきます。
それでは後ほど。
その時蓮子は思い知ったのです。
掛けがえのない親友を得た喜びとそれを失う事の悲しみがどんなに大きいか。
回想ごきげんよう。
校長室はどこかしら。
ご案内しま…。
回想はなちゃんは花子と呼ばれたいって言ってたわよね。
世に自分の作品を出す時にその名前を使えばいいじゃないの。
翻訳者安東花子。
蓮様の夢は燃えるような本物の恋ですよね。
ええ。
そして恋の歌をたくさん作るの。
歌人白蓮。
はなちゃん…。
ごめんなさい…。
・お時間です。
新聞はこぞって婚礼の記事を書き立てました。
筑豊の石炭王嘉納伝助氏と葉山伯爵ご令妹蓮子様の結婚式は東京で二百余名の客を招き盛大に執り行われました。
・「月が出た出た月が出た
(ヨイヨイ)」式の後福岡での祝宴は三日三晩続きました。
・「あんまり煙突が」そこは蓮子がこれまで見てきた世界とはあまりにもかけ離れていました。
・「
(サノヨイヨイ)」ごきげんよう。
さようなら。
2014/05/13(火) 12:45〜13:00
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 花子とアン(38)「さらば修和女学校」[解][字][デ][再]

寄宿舎に蓮子(仲間由紀恵)が来ていると聞いて、駆けつけたはな(吉高由里子)。感情を抑えられず蓮子を責めるはなに、蓮子はこの結婚は自分が望んだことだと言い出す…

詳細情報
番組内容
寄宿舎に蓮子(仲間由紀恵)が来ていると聞いて、急いで駆けつけたはな(吉高由里子)。感情を抑えられず蓮子を責めるはなに、蓮子はこの結婚は自分が望んだことで、これで自分は自由になれると言ってのける。はなは信じがたい思いで聞きながら、それは蓮子がかつて自分に教えてくれた自由ではない、こんな結婚は取りやめるべきだと説得する。一瞬心が揺れたかに見えた蓮子だが、結局立ち去ってしまう。そして、披露宴当日…
出演者
【出演】吉高由里子,仲間由紀恵,浅田美代子,高梨臨,吉田鋼太郎,【語り】美輪明宏
原作・脚本
【原案】村岡恵理,【脚本】中園ミホ
音楽
【音楽】梶浦由記

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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