NHK高校講座 生物基礎「代謝を進める酵素」 2014.05.13

…が同じだみたいな。
生き物の不思議を解き明かす「生物基礎」へようこそ。
生物の体の中ではさまざまな化学反応が常に行われている。
その化学反応をうまく進めるのが酵素という物質。
今日はその酵素について徹底解明じゃ。
こんにちは八田亜矢子です。
今日も楽しく「生物基礎」を勉強していきましょう。
よろしくお願いします。
東京アヴァンギャルド丸沢丸と…。
綾瀬マルタと…。
イケメンの森の精ミドリ君です。
うんちょっと痩せた。
よろしくね〜。
よろしくね。
はい。
今日のテーマは…ここで2人に質問ですが代謝って何でしょうか。
そして酵素って何だか分かりますか?ああ分かりました。
魚のタイが泳ぐのが速いって事ですよね。
タイシャって。
あの…よく分からないんで八田裁判長控訴します。
厳しい。
何をバカな事を言っておる!あ…すいません。
2人の生物の知識はその程度かの?は〜…頑張ったんですけど。
はい。
では…あぁはいはいはい。
化学反応なら分かりますよ。
例えば水素と酸素から水が出来るって事ですよね。
ああそうだね。
そのとおり…あぁなるほど…そうですね。
その化学反応実は私たち生物の体の中でも常に行われてるんですよ。
ん?そう。
例えば…あぁそうか。
確かに光合成は二酸化炭素から炭水化物がつくられる。
呼吸はグルコースが分解されるので化学反応ですね。
そのとおり…そしてその化学反応を進めるはたらきをしてるのが酵素です。
なるほど。
代謝と酵素分かりました。
では丸君今日のキーワードを出してくれたまえ。
はい。
ジャン!
(丸)うん。
「どんな酵素がどんなはたらき?」。
私たちの体内で行われている代謝つまり化学反応の中でよく知られているのが…その消化を進める酵素について考えていきましょう。
では2人に聞こう…はいウンチになります。
ちょちょい!こらっ!いきなり出すんじゃない!物事には順番があるじゃろうが!あ〜すいません失礼しました。
えっと食べたものはですね…。
(丸)口の中でかまれて細かく砕かれます。
(マルタ)そして胃で分解されて…。
(丸)腸でも分解。
それで吸収されます。
で残ったものがウンチとして出てきます。
はいそのとおりです。
今2人が説明してくれた一連のはたらきを消化といいます。
そしてこれが大事な事なんですが…えっ?消化の時も酵素がはたらいてるんですか?はいそうなんです。
消化を進める酵素の事を消化酵素といいます。
いくつか例を挙げると…。
例えば口の中のだ液に含まれるアミラーゼという酵素はデンプンを分解するはたらきをしています。
また胃液に含まれるペプシンという酵素はタンパク質を分解します。
すい臓から出てくるすい液にはリパーゼという酵素が含まれていて小腸で脂肪を分解するんです。
(マルタ)ワオ!消化酵素が大活躍ですね〜。
(丸)ウ〜!カンカンカン!しょうか。
2つのビーカーのお湯の温度はおよそ40℃。
体温と同じくらいである。
ここに少量の塩酸を入れて胃と同じように酸性にする。
これが…ペプシンを片方にだけ加えよくかき混ぜる。
ペプシンが溶けたらそれぞれに魚の切り身を入れ温度を体温程度に調節しながら様子を見よう。
左の方は大きな変化は見られないがペプシンを加えた右の方は身が分解され液が濁ってきた。
ペプシンを入れた方はほとんど身が分解された。
いや〜見ましたよ酵素のパワー。
そうですね。
タンパク質を見事に分解!すごかった。
はい。
今酵素のはたらきの例として消化を見ました。
この消化は…細胞の中で行われる化学反応?はい。
例えばさっきも少し触れた…じゃあ…はいそうなんです。
ちょっとこちらを見て下さい。
これは動物細胞と植物細胞を半分ずつ描いた絵なんですがまずこのミトコンドリア。
これらの酵素が呼吸の反応を進めています。
そして細胞の核。
そして次は植物細胞の中の葉緑体。
(丸)細胞の中は酵素だらけですね。
そうなんです。
生物の体の中にはたくさんの種類の酵素がありさまざまな化学反応を進めて生命活動を支えてくれているんです。
まさに酵素さまさまですね。
ん?でも…あぁ〜。
これはねきっと…ねっ?そうですね。
ヒミツがあります。
酵素のヒミツというのは…ん?しょくばい?はい触媒。
この触媒というのは…自分自身は変化しない。
でもほかの物質の化学反応を進める。
ふ〜ん。
あっあれだね。
まるで休みの日のお父さんみたいじゃない?家でごろごろしてるだけなのに何かほらほら…。
では実験を見て下さい。
これは…3つのビーカーに入っているのはどれも…左端の過酸化水素水にレバーのかけらを入れると激しく反応して気体が出てくる。
酸素の発生が終わったところでレバーを取り出す。
しかし液の中にはレバーから出た…そこに…また激しく酸素が発生する。
反応が終わったところで…またまた酸素が発生する。
なのになぜ過酸化水素水は次々と分解されるのだろう。
レバーを取り出したから…なのに過酸化水素は追加しても追加しても…という事は…つまりカタラーゼは…という事ですよね?はいそのとおりです。
(丸マルタ)よし!そしてカタラーゼだけではなく…酵素のヒミツ。
それは触媒。
うん。
あれっでも…いい質問ですね。
触媒はなぜ必要なのか?普通…でも…これが触媒が必要な理由なんです。
なるほど。
触媒は普通の温度でも化学反応を進めるんだ。
つまり体の中で…はいそのとおりです。
丸と…。
マルタの…。
はいよ〜!今日はどんな実験ですか?普通光を出すにはものを燃やしたり電流を流したりして温度を高くしなければなりませんよね。
でも…え〜面白そうですね。
じゃあこちらを見て下さい。
細い方の試験管に入っているのは…
(マルタ)太い方に入っているのは…ではスタジオを暗くして下さい。
お〜暗くなりましたよ。
では早速この2つを混ぜます。
さあどうなるんでしょうか。
お〜!きれいに光るんですね。
(マルタ)はい…触ってみて下さい。
熱くないんですよ。
わっ本当だ熱くないですね。
つまり実験では…実は…ホタルが光るのも酵素のおかげなんですね。
さて丸君とマルタさん酵素についてここまで分かった事をまとめてくれたまえ。
はい。
はい。
酵素はさまざまな化学反応を行って…
(マルタ)この時酵素は…
(丸)この2つの事が分かりました。
うんそうじゃな。
だが酵素には…はい。
確かにこの辺りちょっとスペース空いてますもんね。
はい。
そのスペースに入るのは…
(マルタ)基質特異性?はい。
じゃあこれを空いてるスペースに貼ります。
3つになった。
そうですね。
基質特異性とは…あぁお笑いの相方選びみたいなもんですね。
マルタが丸沢を選んでくれた。
あぁ…選択ミスですね。
パイナップルには…こちらのビーカーに入っているのはゼラチンとかんてんを固めたもの。
ゼラチンの主な成分は…かんてんの主成分は…パイナップルをゼラチンとかんてんの上に載せ時間を縮めて見てみよう。
炭水化物のかんてんには変化がないがタンパク質のゼラチンは溶けていく。
今の実験で分かったように…はい。
このように…この性質を基質特異性というのです。
そしてこの…
(丸)相手を選ぶ基質特異性。
酵素のこの性質のおかげで必要なところで必要な反応を行う事ができるんです。
なるほどね…う〜ん。
でもちょっと待って…あっホントだ。
でしょ。
どうやって?分かんない。
ん?えっ?先生こんにちは。
こんにちはどうぞ。
はいありがとうございます。
先生酵素には基質特異性があるという事は分かったんですが…それは酵素が…形や大きさっていっても酵素に目がある訳ではないですよね。
そうですね。
私も確かめた事はないんですけど多分目はないですね。
こちらで説明しましょう。
これを酵素としますね。
丸い穴が開いています。
ここに四角い物質がやって来てもぴったりはまりませんね。
しかしこっちの物質だったらぴったりはまりますね。
あぁなるほど。
酵素はこのようにして形や大きさで基質を見分けてるんですよ。
鍵と鍵穴の関係みたいなものなんですね。
はいそうです。
ではもう少し実際の分子の形に近いもので見てみましょう。
これはアミラーゼというデンプンを分解する酵素のCGです。
赤いものがありますね。
はい。
これはアミラーゼの基質。
つまりデンプンの分子なんです。
近づいてみましょう。
ほらアミラーゼの分子の隙間に基質が入り込んでますね。
ホントだ。
基質は酵素の隙間にぴったりはまるんですね。
そうなんです。
こちらは先ほど実験で見たホタルの酵素…これには基質見えませんね。
いえいえ隠れてるんですよ。
ほら中にありました。
やはり基質のルシフェリンはぴったりはまり込んでますね。
う〜んなるほど。
酵素はこのようにして基質を見分けてるんですね。
そのとおりです。
酵素の基質特異性。
特定の相手を選ぶって何か人間らしくて親しみが湧くなぁ。
触媒。
自分が変化しないってところは何か頑固おやじみたいでいいよね。
えっ「いいよね」?えっいいんですか?いいよね。
おお〜。
じゃあ亜矢子さん。
今日の「実になる一言」お願いします。
そうですね。
今日の「実になる一言」はこちら…。
「何とかーゼ」です。
(丸)「何とかーゼ」って何ですか?
(マルタ)今日雑ですね。
そんな事ないですよ。
ちゃんと意味があるんです。
酵素にはペプシンのように「何とかーゼ」じゃない酵素もありますけど逆に…あぁ〜!あぁ〜なるほどね。
はいありましたね。
…という酵素もあるんですよ。
って事は私が酵素って事ですか?僕はマルターゼの…いやいや…。
マルタさん受け止めて。
あ〜…ごめんなさい。
え〜!2014/05/13(火) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 生物基礎「代謝を進める酵素」[字]

生物を学ぶ事は自分自身を知る事です。ヒトとはどんな生物なのか?体のしくみや健康に暮らすための知識等々、本格的に「生物」を学ぶ前に「生物基礎」でその準備をします。

詳細情報
番組内容
生物の体中ではさまざまな化学反応が行われています。化学反応の多くは常温では起こりにくいものですが、細胞内で生じる化学反応(代謝)は、穏やかな条件で進んでいきます。これには酵素が関係しています。酵素は独自の立体構造をもち、はたらきかける物質である基質とぴったりと結合します。酵素はこの性質により触媒としてはたらき、化学反応を進めていくのです。【出演】八田亜矢子・東京アヴァンギャルド、【講師】山藤旅聞
出演者
【解説】都立両国高等学校・付属中学校教諭…山藤旅聞,【キャスター】八田亜矢子,【リポーター】東京アヴァンギャルド,【語り】増谷康紀

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