東北発☆未来塾「食のチカラ 東北を元気にする奥田流料理法」 2014.05.14

「東北発☆未来塾」応援団長のサンドウィッチマンです!どうも。
何かにぎやかだね。
そうですね。
これは山形県で開かれた「食の都庄内」をアピールするイベントなんです。
いいですね。
うまそうなものがたくさん並んでますよ。
でこの山形県庄内地方を食の都として有名にしたのが今回の講師奥田政行さんです。
世界的な料理人です。
そうですか。
おっスカイツリー!ここは全国展開する奥田さんのお店の一つなんです。
都会の食通たちをとりこにしちゃってるんです。
すばらしいでしょ。
今急激におなかが減ってきた。
さっき楽屋でお弁当食べてたよ。
そうだっけ?奥田さんの料理の特徴は野菜とじっくり対話をしてステキなイタリアンに変えてしまう事なんです。
対話?
(一同)藤沢かぶさん藤沢かぶさんあなたは何が言いたいの?何かちょっと不安になってきた。
大丈夫かな?大丈夫です。
こうすると野菜がおいしくなるんですって。
と言う訳で今回は「食のチカラ」まずは奥田流料理法を学びます。
ご堪能あれ!もう早く食べたい!食欲全開だな。
番組始まります!「東北発☆未来塾」。
3月まだ雪の残る山形県鶴岡市。
今回の未来塾はここ庄内平野からスタートします。
塾生は6人。
福島県の調理専門学校に通う料理人の卵たちと宮城県で食を使った地域おこしをしている学生たちです。
こちらは庄内平野の真ん中にあるレストラン。
全国から予約が殺到しているんですって。
(一同)こんにちは。
(奥田)こんにちは。
今回の講師は今世界から注目を集める料理人奥田政行さんです。
作っているのは庄内の食材にこだわった独創的なイタリアン。
奥田さんは食のチカラで地方を再生させる料理人として知られているんです。
震災後は被災地に何度も通い支援を続けています。
本当に喜ばれる食事を届けたい。
奥田さんはその地域でとれる食材を使った料理を作り人々の笑顔を取り戻してきました。
そんな奥田さんから塾生たちはどんな事を学ぼうとしているのでしょうか?震災復興と食を通じた地域の地域おこしという事に興味があって自分がこれからどんな事をしていきたいかという事について考えていきたいと思います。
石巻で親が飲食店旅館をやってまして震災後旅館が無くなってしまってそこに僕が再開しようと思い店をやらせてもらってます。
それで今回は奥田さんの地産地消生産者の関わりあい方を生かしていけたらなと思い今日は学びに来ました。
早速奥田さんの仕事場である厨房へ。
ここに長年こだわってきた食材があるんです。
これは山形県にある在来野菜っていう野菜です。
これは昔から作られてます。
在来野菜は農家が何代にもわたって栽培してきた地域固有の野菜です。
山形県だけでもおよそ120種類あるといわれています。
一体どんな味がするのかな。
この赤根ほうれんそう食べるとあれなんですがちょっとかじってみて下さい。
(谷口)甘いです。
メロンと同じ糖度があります。
そしたらこれでお料理を考える時にはフランス料理でもイタリア料理でも中国料理でもなくてこの素材から考えていく料理っていうふうにしていかないと。
奥田さんが料理をすると在来野菜が輝き始めます。
甘い赤根ほうれんそうはスープに変身。
カリッと焼き上げた鯛の甘味と相性抜群です。
続いて何やら真剣な顔であぶっているのは藤沢かぶという在来野菜。
庄内産の豚と一緒に味わうと焦げたかぶの辛味が豚肉のうまみを引き立てます。
奥田さんはこの在来野菜が地方を元気にする源になると考えてきました。
1969年奥田さんは山形県庄内地方の鶴岡に生まれました。
高校卒業後上京。
イタリア料理とフランス料理を修行します。
ふるさと庄内に戻ったのは26歳の時。
そして31歳で少ない資金を元に自分の店をオープンしました。
おいしい食材はないか?訪ねた地元の農家で出会ったのが在来野菜です。
いろんな畑に行って「この野菜たちを次の世代に残して下さい」っていう事を言ったんです。
これは無くした時に初めて大事さに気付くからです。
奥田さんが塾生たちと訪ねたのは10年来つきあいのある農家の一人。
在来野菜平田赤ねぎを作る後藤博さんです。
(一同)こんにちは。
こちら赤ねぎの後藤さんです。
後藤さんの家は江戸時代から続く農家。
平田赤ねぎの種を守り続けてきました。
(後藤)寄せるとここに。
これが赤ねぎ。
立派ですね。
だからこれを今日奥田さんに料理してもらって食べれば最高の料理なんで。
ワインカラーのこの根っこの部分に味が凝縮されています。
野菜本来の味を知るために畑で生のまま食べてみるのが奥田流。
この白い所。
甘い。
(後藤)最初は…。
だんだん辛くなってくる。
あっ辛くなってきた。
これを最初食べた時どんな感じがしました?僕は意外に大丈夫だった。
丸かじりですか?丸かじりでガブッといって。
これはいけるって思いました?これは火を入れたら絶対甘くなって。
野性的な味だったんで。
野菜ってそのうち人間がどんどん作っていくうちに癖が無くなっていくから。
これはすごいなと思った。
これはドレッシングとか何も要らないなと思って。
そのぐらい衝撃的だった。
奥田さんが初めて畑を訪れたころ平田赤ねぎはほとんど栽培されていませんでした。
2人は協力して栽培方法を工夫。
昔ながらの色と味を取り戻していきました。
奥田シェフの所にもいろんな有名な食の評論家とか来るでしょ。
褒めてもらったらすぐ後藤さんに電話して気持ちが熱いうちに電話して「うまいって言ってますよ」って。
後藤さんも喜んでくれて。
「おいしい」って言ってくれる人がいるんだと思ってこっちもすぐ言ってすぐ作ってもらってっていう。
そしたらどんどんそれにこの赤ねぎも反応してどんどんおいしくなっていった。
奥田さんから力をつけて頂いて「ああそんなものかな」というふうに思ってただ自信はだんだんついてきて4〜5年前からはどこに行っても誰と会っても…。
幸せって遠くに憧れたりとかそういう事に憧れるんじゃなくて意外に足元に全部あるんですよ。
足元の所にも深い世界があってねぎにはねぎの世界があって…。
それでは平田赤ねぎの味を生かす料理を見せてもらいましょう。
奥田さんねぎを3つに切り分けます。
まず柔らかい芯の部分は…。
これ塩です。
まずこれを食べて下さい。
さっき辛かったのがどうなりました?次にシャキシャキした食感の赤い部分はお酢でゆでて酸っぱくします。
最後に刻んだ生の辛いねぎを他の2つと混ぜ合わせます。
今度これで混ぜて食べてみて下さい。
一つの赤ねぎから生まれた甘い酸っぱい辛い3つの味と食感。
この赤ねぎを庄内産の豚肉に載せて。
頂きま〜す。
めっちゃうまい。
使ったのは塩と酢だけ。
在来野菜の魅力を最大限に生かした奥田流料理法。
こうやって世界で一つだけの料理を生み出してきたんですね。
「食のチカラ」ゴールデンルール。
奥田さんが料理をする上でもう一つ大切にしてきたのが自然を見つめる事です。
緑豊かな山々とそこから流れ出す川。
東北の大地には在来野菜など宝となる食材があふれているといいます。
これは庄内の地図です。
物事を上から鳥になって見るといろんな事が見えてきます。
ここにいろんな落葉樹林がある。
これがカリウムです。
これって野菜以外にも魚とかも。
魚の場合はここ庄内の海は約138種類の魚がとれます。
ちなみに「アル・ケッチャーノ」でやったのは海と山が近いので海の沖合のものここのもの磯のもの川のものリゾットの田んぼのもの。
こうやって山に旅していくっていうそういうコース料理を作った。
そうするとそのお料理を食べた人は…。
庄内の風景を感じさせる奥田さんの料理ってどんなものなんでしょう?こちらは庄内の海でとれたワラサ。
満月の夜にとれた日本海の塩をふりかけます。
ここにオリーブオイルをたらすとシンプルな料理の完成。
幼いころから見ていた庄内の海をイメージしました。
一匹のワラサが泳いでいるように見えてきませんか?この庄内浜の魚を使ってお料理しますというそんな意味のお料理です。
(谷口)おいしいな〜。
味付けはオリーブオイルと塩だけですよね。
そうそう。
だからお口の中は塩とワラサとオリーブオイルだけ。
3つの味で。
こういうふうになると食べて料理を楽しむという他に料理を慈しむ感じになるのでこの料理の後ろに風景がある。
そういう事を読み解きして食べていく。
奥田シェフの料理の世界ってどんな世界なのかなって食べるとただうまいうまいじゃなくていろんな事を考えながら想像力を膨らまして推理小説みたいに食べていくといいです。
最後に奥田さんは塾生たちに自分の原点ともいえるあるものを見せました。
レシピ帳です。
いろんな事が書いてあるんですけど。
これですね。
これは19歳の時に書いてたレシピです。
え〜絵がすごい。
絵すごい。
命の炎を燃やせてもものが作れないと形にできないからこれが修行なんです。
修行って何のためかっていうと…。
それは奥田シェフが頭がよくなかったから全部書いてたんです。
そして料理の腕を磨き続ける中で奥田さんがたどり着いたのは「共感」という言葉でした。
料理をする時に共感しなきゃいけないので生産者の方とちゃんと向き合って話して友達になって…。
生産者に電話してそれを伝える。
もしくはその料理を食べる時に生産者をただで招待して一緒に食べるっていう事をやるようにしていったらお店もうまくいくようになったんです。
だから共感が大事なんです。
なるほど。
共感が料理をおいしくするんだね。
しかも足元をちゃんと見ればおいしい食材も発見できる。
何事も足元を見る事が大切ですね。
俺これから下向いて歩くよ。
おいしい食材を見つけたいからさ。
そういう事じゃないです。
1分でケガします。
1分…。
さて次回は奥田シェフがふるさと庄内を食の都に変えた戦略に迫ります。
そして新作の料理も登場です。
もうよだれ止まりません!これは不思議な味だ。
すんごくうめえ。
もう我慢の限界だよ。
俺たちの料理はいつ来るんだよ!俺も腹減ってきた。
次回も見てね。
2014/05/14(水) 11:05〜11:25
NHK総合1・神戸
東北発☆未来塾「食のチカラ 東北を元気にする奥田流料理法」[解][字][再]

山形県庄内地方を「食の都」として有名にした男がいる。料理人・奥田政行。世界でひとつの料理を作るそのこだわりとは?地元の食を使った復興とは?【ナレーター】川島海荷

詳細情報
番組内容
料理人・奥田政行さんは地元の農家が何代にもわたって栽培してきた地域固有の在来野菜にこだわる。庄内地方だけで70種類あるといわれる在来野菜。平田赤ねぎ、藤沢かぶ、赤根ほうれんそう…奥田さんが料理をすると在来野菜が輝き始める。在来野菜の特徴を最大限いかした料理法。奥田さんは地元の農家と協力して、消滅しかかっていた在来野菜を復活させ、地方を元気にする源にしている。【応援団長】サンドウィッチマン
出演者
【出演】イタリア料理シェフ…奥田政行,サンドウィッチマン,【語り】川島海荷

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
趣味/教育 – 大学生・受験
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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