NHK高校講座 地学基礎「天の川銀河」 2014.05.14

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単位は…
(関口)どうでしょうねぇ。
(垣内)隊長こんにちは。
はいこんちは〜。
ん?何書いてるんですか?これはですね短冊ですよ短冊。
短冊といったら七夕様のお願いでしょ。
あっしはこんな事書きましたけども。
う〜ん行きたいですねぇ。
行きたいよね。
書いてみればいいじゃん自分も。
そうですか?じゃあ私も書こうかな。
でも隊長七夕ってまだ先ですよねぇ。
そんな先の事よりも今日のテーマを教えて下さい。
あらそう?じゃあ言いますよ。
今日のテーマは「天の川銀河」。
あっそうか!七夕と天の川銀河深い関係があるんでしたよね。
そうなんです。
まあ星も大変だよね。
ん?どうしてですか?だってさ七夕ん時に男女2つの星が出会うためには夜空を流れる天の川を越えなきゃいけない訳でしょ。
いやいや隊長そんな話は古いですよ。
だって天の川はたくさんの星の集まりだっていう事くらい誰だって知ってますもん。
ロマンのない人ですね。
分かってますよ天の川が星の集まりだって事ぐらいは。
だけどもうちょっと詳しく探っていくと面白い事がいろいろ分かってくるんですよ。
じゃあ今日はその天の川をじっくり学んでいこうって事ですね?そのとおりでございます。
キーワードはいつものように3つあるんだ。
まずははい。
はい2つ目。
そして3つ目は…。
う〜ん。
今日もいろいろありますね。
いつもいろいろありますけども今日も頑張って調べてまいりましょう。
そこでまずこちら「天の川銀河」。
これが一体どんな形をしているのかまずはそれを調べてみましょう。
はい。
地球がある太陽系は星の大集団の中にあります。
このような星の大集団を「銀河」といい特に太陽系のある私たちの銀河を「天の川銀河」あるいは「銀河系」といいます。
天の川銀河は上から見ると渦を巻いていて1,000億個もの恒星が集まっているといわれています。
この天の川銀河地球から見ると夜空に浮かぶ白い川のように見えます。
それで「天の川銀河」って呼ばれているんです。
うんなるほど。
地球から見ると川のように見えるから「天の川銀河」って呼ぶんですね。
そういう事です。
星の集団を「銀河」といいますね。
太陽系にある私たちの銀河の事を特別に「天の川銀河」もしくは「銀河系」と呼ぶんですね。
知っているようで知らないでしょ。
はい。
おさらいしますと…。
はいこちら。
まずこちらね。
横から見た天の川銀河ですね。
直径がなんとおよそ光で10万年かかる10万光年です。
で太陽系。
私らどこにいるの?っていったらこんなとこ。
この中心からなんと2万8,000光年のこんなとこにある訳ですね。
横から見ると平らというか目玉焼きみたいですね。
そう見えない事はないっすけどね。
今日の朝飯は目玉焼きだったんでしょうか?そしてこちら。
今度は上から見た天の川銀河ですね。
えっ!渦を巻いているんですね。
私こんな形のクッキー食べた事ありますよ。
お菓子かいな。
あんた今日食べ物の話ばっかりじゃん。
ところで隊長。
ここ渦巻いてますよね。
この中心はどうなってるんですか?いい事に気付きましたですねぇ。
それがこの2番目のキーワードですね。
実は私たちの天の川銀河ばかりではなくて多くの銀河の中心にはこの巨大なブラックホールがあるといわれてるんですね。
ん?ブラックホール?またまた不思議な黒い存在が出てきましたね。
出てきましたね。
じゃあ私早速調べに行ってきます。
何を?ねえちょっと何を?もしもし?わ〜いいお天気です。
私は晴れ女なのでここでも発揮できてよかったです。
白い雪と青い空!ブラックホールは…ないよなぁ。
でやって来たのは…あれっ?天文台といってもちょっと様子が違うような?大きなパラボラアンテナがずら〜っと並んでいます。
実はこの天文台ではこれらのアンテナで宇宙からやって来るさまざまな電波を受け取っているんですよ。
これは直径が45mもある…宇宙にあるガスの分布や運動を捉えてコンピューターで解析しています。
ここ野辺山では…ブラックホール自体は直接見えませんがその周りのガスの運動を調べるとどれぐらいの大きさの重力に引き寄せられてるかというのが分かってきます。
その情報を集めていくとここにブラックホールがあるんだという事が間接的ですが分かってくるようになるんです。
巨大な重力を持っています。
そのものすごい重力で周りの物質を引き寄せて吸い込んでしまいます。
その電波を調べるとブラックホールがどこにあるかが推測できるんです。
どんな事が分かってきたんですか?これまでで最も注目を浴びたのがM106っていう銀河の中心にあるガスの運動を調べたものです。
これがブラックホール発見のきっかけになった…電波を解析した結果ブラックホールを中心に…これがその想像図。
M106銀河の中心にブラックホールがあるという証拠をつかんだんです。
天の川銀河についてはどのような観測をしているんですか?天の川銀河の中心にもブラックホールがあるといわれています。
電波で観測すると天の川銀河の中心付近に明るく輝くガスの雲がある事が分かりました。
このガスの回転運動を調べた結果そこには太陽の400万倍もの質量のブラックホールがあると考えられるようになったんです。
しかし太陽の400万倍の重さとか回転が秒速1,000kmとか肌身感覚ではさっぱり分からないけどとにかくすごい。
いや〜天の川銀河の中心にそんな天体が潜んでるなんてびっくりですね。
うん…。
垣内隊員今日はよく調べてまいりました。
ご苦労さまでした。
はい。
今日はいっぱい調べて頭が満腹です。
という事で今日は終わりにしたいと思います。
お疲れさまでした。
ちょっと待ちなさいよあんた。
まだもう一個あるでしょ。
2つしかやってないんだよ。
ほらこれこれ。
もう一個。
そうですか?これまだやってないもん。
まだ調べる事が残ってましたか。
じゃあこれはどういう事ですか?お疲れのようなんで簡単にいいますと…。
宇宙をつくってる物質は常に変化をし続けててですね太陽系もある段階で生まれたって事ですね。
それってめちゃくちゃに長い時間の話ですよね。
どうやって調べたらいいんですか?いい事教えてあげましょう。
実は地球調べ隊の青木顧問は宇宙はどんな元素や物質からできてるのかを研究してるんですね。
えっそれラッキー!聞いてこようっと。
今日フットワーク軽くね?すっかりおなじみになった…青木先生どこにいるのかな〜っと。
(ノック)失礼しま〜す。
あっ先生こんにちは。
あっ垣内さん。
いたいた!顧問の青木先生だ〜。
先生…その質問に答える前にですね垣内さん自身の体って何でできてると思いますか?うん!逆に質問ですね。
え〜っと人の体の2/3は水っていうのは聞いた事があります。
(青木)そのとおりですね。
水は酸素と水素という元素からできてます。
従って人の体は重さでいうと2/3が酸素でできていてそれに続いて炭素とか窒素という元素が含まれてるんです。
ところが宇宙全体は決してそうなっていなくて…
(青木)そういう宇宙だったんですね。
ところが宇宙の歴史の中で…それじゃどこでどうやってつくられたんですか?それは宇宙の中にたくさんある星の中でできているんです。
太陽のような星の中心では水素が核融合を起こしてエネルギーをつくってそれで輝いているんですね。
その時にヘリウムという元素ができるんです。
これ2番目に軽い元素です。
今度は…隊長どうして宇宙にはいろんな元素があるのか分かりました。
それはあっしにも分かりますよ。
問題はその先で宇宙や天の川銀河がどんな元素でできてるのかっていうのを青木顧問は一体どうやって調べてる訳?それもちゃんと聞いてきましたよ。
ジャン!青木顧問はハワイのすばる望遠鏡を使って宇宙がどんな元素でできてるのか調べています。
うん。
何観測してるの?簡単にいうと星の光です。
星の光を色に分けて観測するんです。
それがこちら。
これですね。
光をプリズムに通すとこうやって光が色に分かれて見えますよね。
七色とかにね。
これと同じような事をやります。
意外と簡単な方法なのね。
いや方法は単純そうなんですが装置が違います。
すばる望遠鏡の脇にこういう装置が付いてます。
これ光が反射しないように黒い色をしてるんですけど見て下さいこれ。
これパソコンの画面です。
という事はこれがどれだけ大きい装置か分かりますよね。
そうだね部屋を埋め尽くしそうな勢いですな。
なんと装置全体の重さが6tにもなるんですって。
重っ。
でその観測された星の光はこの装置でどんな波長の光を出してるのか解析されるんです。
これがそのグラフです。
ジャン!う〜ん。
何が分かるの?これで。
あれっ隊長ひょっとして知らないんですか?あの…ねっ。
先に続けた方がいいんじゃないでしょうか。
はい。
じゃあ先に進めますよ。
お願いします。
このグラフは星の光を実際に分光装置を通して取った時に得られるデータを示しています。
星の光は青から赤までいろんな色の光が含まれていて色ごとに光の強さを示しているのが下のグラフになります。
これは太陽の場合なんですけども太陽の場合は人間の目で見える可視光線そこが一番光が強いという事が分かります。
と同時にギザギザしてますね。
これは太陽の表面にいろんな元素が含まれていてその元素ごとにいろんな色の光を吸収する。
で光が吸収される所は光が弱くなっているという事を意味してます。
それに対して下の星の場合はこういうのがあまり見えなくて全体としてのっぺりとしている事が分かりますね。
この星の場合はどんな元素があるんですか?この星の光を見てもらうとところどころ弱くなってる所があると思うんですけどもこれは実は水素が光を吸収してる所なんです。
…と考えられています。
含まれている元素によって星の年齢まで分かるんですか?星の年齢は直接測れないんですけどもほとんど水素しか含まれてないという事はビッグバンから程なくして生まれた星という事を意味してるんですね。
こういうふうに…隊長すごいでしょ!しかもどのぐらい前にできたとか分かっちゃう訳だもんね。
という事は隊長やがては私たちのこの体をつくっている元素がいつごろこの宇宙にできたのかも分かるって事ですよね。
そういう事になりますね。
私たちと宇宙が元素でつながってるって事ですか?う〜ん。
宇宙がとっても身近に思えてきましたね。
ひえ〜…。
先生またよろしくお願いします。
こんにちは。
今日は銀河の…真ん中にブラックホールがある銀河がたくさんあるよという話でしたけども。
ブラックホールは前にやったダークマターと一緒ですか?別物ですか?それは全く別のものですね。
ダークマター暗黒物質というのは銀河系…天の川銀河を取り囲むように広く分布してるんですね。
正体は分かんないですけども。
それに対してブラックホールというのはものがすごくコンパクトに集まってしまって密度が無限大になったような点のようなそういう所なんです。
だから全く暗黒物質とは違うものです。
あの…台風の目って最初にここに目があって「はい水集まってこい」という感じよりはわ〜ってやっているうちにだんだん目がはっきりしてきますよね。
ブラックホールもあとから…先にブラックホールがあって「はいいらっしゃい」って星たちに言ったんじゃなくてあとからブラックホールになってくみたいな事あるんですかね?そこはまだ分かってないところですね。
銀河が成長していく過程とブラックホールができるのがどういう関係になってるのかは完全には分かってないです。
ですけども…それと…しかし何でブラックホールなんてものがあるんですかね?やっぱり謎は深いですね。
そうですね。
もともとは理論上の…頭で考えたものだと思っていたんですけども調べてみたら現実に存在するって事が分かってきた訳ですね。
逆を言えば理論で考えた事って当たるんですね。
当たる事もあるし…。
外れる事もある。
隊長今日はどうでしたか?うんあのさもしすごい宇宙船が出来て天の川銀河の真ん中に行ける事になったら行ったらどんな事が起きると思う?う〜ん例えば?例えばぶっ潰れて全部吸い込まれて終わっちゃうのか。
もしかしたら来てみてこれはすばらしかったわってな事になるのか。
いやぶっ潰れますね。
ぶっ潰れますか。
くしゃって。
…なるイメージじゃないですか?ブラックホールって。
何が起きるか分からないよ。
ホワイトホール突き抜けちゃうかもしれないしあげくにはビッグバンのスタート地点に戻っちゃうかもしんないしさ。
まだまだ何があるか分かんないんだから。
ロマン持ちなさいあんた少しは。
いやぶっ潰れますね。
あぁそうっすか。
終了〜!2014/05/14(水) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 地学基礎「天の川銀河」[字]

「地球」は私たちにとってかけがえのない存在です。その地球を、「宇宙の中の1つの星」「地球という物体」「地球の歴史」そして「環境」という視点から学んでいきます。

詳細情報
番組内容
太陽系は天の川銀河(銀河系)と呼ばれる約1000億個もの星の大集団に属している。天の川銀河の星の多くは薄い円盤状に分布し、上からみると渦巻き状に見えると考えられている。中心には、太陽質量の約400万倍もある巨大なブラックホールが存在している。天の川銀河のなかでは星の形成と、星からの物質の放出や超新星爆発が繰り返されていて、星のなかでつくられた重い元素が増え続けている。【出演】関口知宏、垣内彩未
出演者
【出演】国立天文台准教授…青木和光,【司会】関口知宏,垣内彩未,【語り】市川展丈

ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
趣味/教育 – 大学生・受験
趣味/教育 – 生涯教育・資格

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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