角川・ドワンゴ:経営統合へ…豊富な作品、国外に配信
毎日新聞 2014年05月14日 10時48分(最終更新 05月14日 12時08分)
「角川書店」の持ち株会社KADOKAWAと、インターネット動画配信大手「ドワンゴ」が経営統合する方針を固めたことが14日、わかった。新たな持ち株会社を設立し、両社が傘下に入る案を軸に検討している。同日、両社の取締役会で決定したうえで正式発表する。両社の持つ豊富な作品を国外に配信・輸出するメディアが誕生する。
KADOKAWAは、出版事業や映画・アニメなどのメディア関連事業を手掛け、出版や映画などで豊富な作品を持つ。一方のドワンゴは、動画配信サイト「ニコニコ動画」の運営などで若者の人気を集めている。両社は2010年10月に電子書籍などで業務提携。11年5月には資本提携により関係を強化し、現在はKADOKAWAがドワンゴの発行済み株式の12.2%、ドワンゴがKADOKAWA株の2.7%をそれぞれ保有する。
ドワンゴは、英語や中国語などで動画を配信しているが、海外での知名度は低い。映画やアニメなどで世界展開を進めるKADOKAWAと経営統合することで、海外向け配信サービスの顧客拡大も目指す。新たな持ち株会社には両社が幹部を送り、共同で経営を担うとみられる。【丸山進、横山三加子】