米会員制量販店コストコ・ホールセールの日本法人、コストコ・ホールセール・ジャパン(川崎市)は2016年夏をめどに富山県射水市に進出する。同市の夏野元志市長が20日、記者会見で発表した。店舗面積1万5000平方メートルの大型商業施設で、北陸へは初の出店となる。
出店地は市の企業団地「小杉インターパーク」内で、敷地面積は6万2000平方メートル。同社のケン・テリオ社長が19日に市を訪れ、土地の所有者である市土地開発公社と売買契約を結んだ。金額は7億円超。14年4月から造成工事に着手する計画だ。
同社は「契約したことは事実だが、それ以上はコメントできない」としており、店舗の詳細について明らかにしていない。ただ、夏野市長によると、約500人の雇用が見込まれ、このうち53%は正社員として雇用するという。市と同社は防災対策でも連携し、災害時には物資の補給協力を依頼する。
同企業団地は総面積は32万7000平方メートル。1990年代にソニーが工場進出を予定していたが、業績悪化で02年に断念した。現在も空いている土地を利用し、市が誘致を進めていた。
夏野市長は「もう1カ所くらい計画があるとの話を聞いている」と話した。石川県野々市市も同店の誘致を進めている。今回、射水への出店が決まっても野々市の進出が消えていない可能性がありそうだ。
北陸では、富山県小矢部市に15年度中に開業する三井不動産のアウトレットモールに続く大型商業施設の出店となる。
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