スマートフォン(高機能携帯電話)の画面を見ながら歩く「歩きスマホ」や歩きながらの携帯電話操作が日常の光景になり、階段から転げ落ちたり、駅のホームから転落したりするなど、さまざまな事故が報告され始めた。鉄道会社、携帯電話会社、自治体などは、この「危険行為」の防止を呼びかけている。そんな中、「歩きスマホ」を条例などで規制しようという声も出てきた。インターネット検索大手、ヤフーが調査したところ、延べ約5万人の回答のうち75%が「必要だと思う」だった。ほかの民間会社の調査でも、多くの人が賛成している。いまや行政上の罰金にあたる過料を伴う自治体の路上喫煙禁止条例は当たり前だが、同様に「歩きスマホ」が規制される日が来るのか。(張英壽)
ヤフーは、昨年4月11日から21日までの11日間、インターネットで「『歩きスマホ』の規制は必要だと思う?」として意識調査を実施した。この「意識調査」とは、日頃入ってくるニュースを軸に話題になっているテーマを設定する。
調査では、「スマートフォンの普及にともなって、使用しながら歩く『歩きスマホ』に対する懸念の声も(ある)」としたうえで、「『歩きスマホ』は法律や条令での規制が必要だと思う?」と質問。「必要だと思う」「必要ない」の二者択一で聞いている。
その結果、延べ4万9747人が調査に応じ、その75%にあたる延べ3万7290人が「必要だと思う」と答えた。これに対し、「必要ない」は残りの25%で延べ1万2457人だった。
調査会社「リビジェン」(東京都港区)も昨年8月5日、全国の10代、20代の男女500人にスマートフォンで、「歩きスマホ」について「法令や条例などにより規制する必要があるか」と意識調査。その結果、「必要だと思う」は22・8%を占めた。ただヤフー調査と違い、二者択一ではないため、「どちらともいえない」が49%を占めており、態度を保留している意見が多い。「必要だと思わない」はヤフーに近い28・2%だった。
copyright (c) 2014 Sankei Digital All rights reserved.