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中毒性が高いソーシャルゲーム、子供たちがやめられない理由
あなたはソーシャルゲームやスマホゲームをやったことがあるだろうか。一度やってみると、その中毒性の高さに驚くはずだ(写真1)。
その一例が、一定の時間でゲーム内のキャラクターの体力が回復する仕組み。本人の意思にかかわらずゲームを継続できなくなるものだが、ゲームができない間もゲームのことが気になるようになっている。
友だちと協力すると、自分にも友だちにもメリットがある“交流”の要素も、ゲームをやめられなくする要素の一つだ。それだけではなく、アイテムのコレクションや勝負、周りのユーザーからの評価や承認など、中毒性を高める仕組みやお金を使いたくなる仕組みが数多く存在する。
「自分がやりたいんじゃなくて、付き合いだから」
「ゲームをやらないと友だちから浮いちゃうからやるの。招待されたり、体力回復アイテムをおねだりされたりするし、無視するとやばい。LINEの新しいゲームが話題に出たらやらなきゃついていけない」と中学1年生のA奈は言う。LINEのゲームには流行り廃りの波が大きく、以前流行したゲームを今ではもう誰もやっていない、といったこともある。A奈はゲームが一つ廃れるたびに、友だちの間で流行している新しいゲームを始めるという。
LINEの友だち同士でつながってアイテムを送り合ったり、招待したりすることで自分にもメリットがある(写真2)。この仕組みが、人間関係とゲームを強固に結び付け、子どもたちをはまらせる。A奈が発した「自分がやりたいんじゃなくて、付き合いだから」という、諦めたかのような言葉が印象的だった。
ソーシャルゲームやスマホゲームから派生する心理を理解しなければ、子どもがゲームにはまり課金サービスを利用してしまう理由には決してたどり着けない。実際にゲームではどのような演出があって、どのような心理が働くのかをみていこう。
ソーシャルゲームで課金する3つのパターン
無料でも楽しめるソーシャルゲームには、お金を支払いたくする演出がいくつもある。最初は無料だからと言って始めても、課金サービスにはまってしまうのはこの演出があるからだ。競争心を刺激するもの、キャラクターを装飾してオリジナリティを表現させるもの、射幸心をあおるものの3つが代表的なパターンだ。
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