メガネや雑貨の企画・販売などを手掛けるジェイアイエヌは、装着者の疲れや眠気などを可視化するメガネ型端末「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」を2015年春に発売する。同社のメガネブランド「JINS(ジンズ)」の1つと位置付ける。
従来のメガネが「外を見る」ことに重きを置いてきたのに対して、JINS MEMEは「自分を見る」ことをコンセプトに掲げている。まばたきや眼球の動きから疲れや眠気を推定し、その結果を、JINS MEMEとBluetoothで接続したスマートフォンなどに表示する。
センシング機能を備えながら、外観や重さなどは従来のメガネと同じで、周囲の人々が違和感を覚えにくい点が最大の特徴である。発表会では、ジェイアイエヌ代表取締役社長の田中仁氏をはじめ、登壇者らがJINS MEMEを身に着けながらプレゼンテーションを実施し、装着しても違和感がないことをアピールしていた。
■眼電位から眼球運動を検知
人の眼球は角膜側で正の電荷を、網膜側で負の電荷を帯びている。今回その電位差である「眼電位」を測定することで、まばたきや眼球運動を検知する。
眼電位センサー技術の開発で中心的な役割を担ったのが、「脳トレ」で著名な東北大学 加齢医学研究所 所長の川島隆太氏である。約4年前に、ジェイアイエヌの田中氏が川島氏に共同研究を持ちかけた。
川島氏によれば、医療用途の眼電位センサーでは、顔に少なくとも4つ、その他の体にも電極を取り付ける必要があるという。
これに対して、JINS MEMEでは、顔につける電極の数は3つ。そのため、「三点式眼電位センサー」と呼ぶ。
3つの電極のうち、2つは鼻パッドに、1つは眉間と接触する部分に配置している。
このほか、つるの部分にも電極があり、ここで検知した電位を参照用として利用するという。
いずれの電極も、周囲からは分からない位置にあるため、一般的なメガネと外観は同じである。川島氏によれば、三点式眼電位センサーを実現する上で難しかったのは、検出する信号(電位)のS/N(信号対雑音比)を高めること。詳細は明らかにしていないが、顔の皮脂の影響を受けにくい電極材料を選んだり、信号処理技術を高めたりして、実現したという。2015年春の発売までに、こうしたセンシングの安定性を高めたいとする。「BtoB用途であれば、すぐにでも提供できる安定性を実現している。ただし、どんな状況やどんなユーザーでも利用できるようにするBtoCの用途で展開するには、センシングに関する安定性をより高める必要がある」(川島氏)。
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