ロシア 米の制裁に宇宙分野で報復か

5月14日 7時22分

ロシアで宇宙分野を担当するロゴージン副首相は、ウクライナ情勢を巡りアメリカが科した制裁への報復措置として国際宇宙ステーションでの協力関係を見直す構えを見せ、ロシアへの圧力を強めるアメリカに揺さぶりをかけるねらいをうかがわせました。

混迷が深まるウクライナ情勢を巡り、アメリカは制裁措置として国際宇宙ステーション以外の宇宙分野でロシアとの協力を凍結しています。
こうしたなか、ロシア政府で宇宙分野を担当するロゴージン副首相は１３日、「あらゆることを政治化するアメリカと、重要なハイテク分野で協力関係を続けることは非常に不安だ」と述べました。
そのうえで国際宇宙ステーションでの研究開発の協力関係を２０２４年まで延長するようアメリカが提案していることについて、「２０２０年以降は、より有望な宇宙プロジェクトに力を入れていきたい」と述べ、アメリカの制裁への報復措置として計画の延長に応じない構えを見せました。
ロゴージン副首相は「国際宇宙ステーションのアメリカの実験棟は、ロシアの協力なくして存在できない」とも述べ、アメリカが宇宙飛行士の移動などでロシアを頼る国際宇宙ステーションの分野で、揺さぶりをかけるねらいをうかがわせています。