不動産とゼネコン大手の決算が13日出そろった。マンションの売れ行きやオフィスビルの賃貸が好調で、不動産各社は過去最高の売上高を記録し、利益も増やした。一方、ゼネコンは高騰する人件費の負担を強いられ、思うように利益を伸ばせなかったところもある。

 マンションは首都圏の湾岸で高い人気が続く。東京・晴海地区のタワーマンションが人気を集めた三菱地所は、全体の販売戸数を前年の約1・4倍の6259戸に伸ばし、住宅事業の営業利益は前年比で約12倍になった。三井不動産も販売戸数が同32・3%増だった。

 アベノミクスによる景気回復は、オフィスビルや商業施設にも追い風だ。調査会社の三鬼商事によると、東京都心のオフィスビルの空室率は4月まで10カ月連続で下がり、賃料も上昇傾向。三井不動産はショッピングモール「ラゾーナ川崎プラザ」の大規模改修の効果などで、商業施設の売上高が前年比92億円増えた。