夢国について




【夢国とそのグループについて】

夢国(ゆめぐに)とは、自由奔放キチガイの主が管理する、何でもありの世界である。
夢で出来ているため、本体が夢を見なくなれば消えてなくなる儚い世界。
ダークだがほのぼのしている不思議な世界である。
非道で醜悪で甘ったるい甘美な夢の世界。

夢国に住む者は、酷く残酷で狂気的な者もいれば、親切で優しい者もいる。
狂気的な者はその名の通り人を殺す事に躊躇わず、血を浴びる事に快感を持っている。だが、親切で優しい者は反対で、困った人には手を差し伸べたり礼儀正しい者が多い。
しかし、親切で優しい者でも心の奥には狂気を潜めており、豹変することもある。
どんなに優しい人でも狂気的で病んだ一面があると言う事をお忘れなく…。







夢国にはグループがあり、「主(あるじ)」の所属する、不思議の国のアリスをモチーフにした「アリスシリーズ」。
主に認められ必要と判断された者達、高い戦闘能力を持つものが多い者達を、「黒薔薇」。
通称「メモリーズ」と呼ばれる、アリスの精神面を護る「白薔薇」。
以上の三つに分かれており、主にその者達は夢国の屋敷に住んでいる。

「アリスシリーズ」とは、先程も述べたように不思議の国のアリスをモチーフに創られた者達で、皆、原作の名前をひねった通り名で呼ばれている。
特別な能力を持ち、初代(古株)からいる者と、主と交流が深い者が多い。
高位なグループのため仕事が多いが、戦闘に向かずに創られた者は屋敷の中での仕事をしている。

夢国に住む者は大体「黒薔薇」に所属する事になり、屋敷の中に住む。
主のお気に入りの子もいれば、殺しに躊躇わない子は戦闘に出される。
主な仕事は屋敷で過ごしたり殺しの仕事とある敵の処分。
たまに狂気に感染され、住人同士の殺し合いが始まる場合もあるため全員が仲良いとは限らない。
アリスシリーズよりも階級が一応低いのだが、あまり主従関係のようなものはなく、あくまで「主にさえ従えばいい」という感じでいる。

「白薔薇」は「メモリーズ」が通称だが白薔薇と呼ばれる事もある。
白薔薇に所属する者は、基本は「白銀の籠」と呼ばれるアリスの心の奥底の空間に住んでいる。
しかしメモリーズに所属はしているが夢国の屋敷に住む一部の者もいる。
主な仕事はアリスの精神面を守る事であり、戦いや殺しの仕事より夢国とアリスを守る仕事が中心のため常識人でまともな人が多い。
だが狂気的な一面もどこかにある事は変わらない。

さて、此処までは夢国の存在、アリスシリーズ、黒薔薇、白薔薇について紹介したが、以下では、夢国にあるものについて詳しく紹介をしよう。






【路地裏】

現世や色んな世界のとある路地裏。
其処が夢国への入り口となる。
しかし、現世や他の世界の者達が夢国に行くためには、「黒いウサギ」の案内が必要となる。
黒いウサギは、夢を見たい少年少女や、何かを怨んだり狂気に満ちた者、心の壊れそうな者達の前に現れ、夢国の主の元へと誘う。

夢国とは、名の通り夢の世界なので何だって出来てしまう。
夢国の主(あるじ)は、やってきた少年少女に夢を見せるのが仕事だが、黒いウサギが誘った他の者達の場合は話を聞いた上で所属場所を決められ、中には仕事を与えられる。
たまに主が自ら誘いに来て気に入られた場合は、夢国の住人となり連れて行かれる

しかし、主の仕事である夢を見せる場合、その代償として何かを頂くこともある。

「それは金か体か、それとも命か…」





【花畑】

黒いウサギに導かれ、夢国に着くと、先ず目の前一面に紅い花畑が広がる。
しかし、それは人喰い花で、触れば襲いかかってきて体を喰われてしまう。
だが、見るだけならとても美しい。
見た目は彼岸花に近く、血のように紅い。ただ、とても凶暴な性格。
此処の花達は通称「人喰い花」、または「血染め花」と呼ばれている。

しかし、この花畑を管理する花売りの「花植 璃蝶」は花になつかれており、食われることは先ず無い。
璃蝶は少しキチガイな上、花達に異常な感情を持っているため、彼女に近づくのも避けた方が良いかもしれない。

血花に包まれ眠る少女。





【森】

花畑を抜けると森が見える。
その森はとても大きく、迷えばほぼ確実に帰ってこれないが、運良く妖精に出逢えば道を教えてくれる。

妖精の他には沢山の動物が住んでいて、時々「龍冥寺 拓真」という動物に好かれる体質を持つ青年が動物たちと戯れたり昼寝をしているところを目撃されている。

森の奥の湖には、破滅の歌を歌う「ユリアーデ」と癒しの歌を歌う「サクラディーヴァ」という人魚がいるが、昔は人魚の長、「泡沫」という人魚もいた。今は行方を眩ましている。
彼女は尾びれを人の足にすることができ、「龍恩時 蒐籠」の育ての親でもある。

そして、森の奥の奥には「ドロシー」という魔女がいる。
彼女は魔女のと呼ばれはしているものの、怖い存在ではなく逆に心優しい。
ドロシーに逢った場合は箒で森の出口まで送ってくれることもある。

場所は違うが、「イオン・ラトル」と「ウェルハイド・バレンタイン」いう研究者の研究所と、願いを叶えてくれる「テリオス・ウールドッカ・暁」という公爵の館もあるので、其方を探す勇気と根性があるのであれば探してみると良い。

他にもこの森の謎は沢山ある。





【教会】


森の片隅に、棺桶が並べられた小さな教会があり、死んだ者や深い眠りについた達は此処で眠る。
教会と称した墓地の様な物だが、いつでも目覚められるように身体は腐敗せず保管されている。

教会には「紅來 朱亜」と「葬儀屋(アンダーテイカー)」が住んでおり、朱亜は死神のため死んだ者の魂を管理し、葬儀屋は棺桶を作り死体の管理をする。
よく、二人でお茶会などを開いているが、墓地でお茶会という見た目はかなりカオス。

教会の中の中央には初代アリスが祀られるように眠っていた。





【庭】

森を抜けると、やっと屋敷の庭にたどり着く。
庭はとても広く、屋敷は見えているものの未だ辿り着かない。
誘われた者からすれば嫌がらせのようなものである。

それでも進めば、中央に噴水があり、端には公園にあるような遊具が沢山設置され、反対側の端には池がある。
住人達は主に此処で暇を潰したりしている。

そして、奥に行くと「薔薇の女王」が管理する薔薇園がある。
その薔薇園には、赤と白の薔薇が沢山あり、薔薇の女王に忠誠を誓うナイト、「フィレオ」が毎日手入れをしている。

此処にあるジンクスでは、赤と白の薔薇の何処かに紛れる蒼い薔薇を見つけると幸せになれるという。






【屋敷】

庭の中央を真っ直ぐ進み、待ち受けるは大きな重い扉。此処が主の住む屋敷。
此処には、主と沢山の住人が住んでいる。
扉を開けて目に入るのは紅い絨毯の先にある豪華な椅子。
その椅子に主は座って客を迎える。
そして、その両サイドに部屋と階段がある。

主は、屋敷の最上階の真ん中に部屋を持っている。
上に行くほど、地位の高い住人の部屋になる。

一階に、調理場と、食堂。和室。風呂場(大浴場)。ベビールーム(子供を預ける場)、医療室などがあり、医療チームにより、怪我の治療や薬の作成などもされている。

主の部屋の近くには図書室があるが、図書室には様々な本があり、下級の者でも利用できる。たまに主が漫画を読みに来る。貸し出しも可能。

調理場と食堂は「鈴木さん」が管理しており、住人の食べ物を一人で作っている。
ちなみに、バイキング形式と個別に分かれている。
食材などは基本的にメルが買い出しに他所の世界や現世へ向かうが、仕事のついでに持って帰ってくる住人もいる。

和室と風呂場は誰でも自由に使える。
風呂場には、常にタオルと浴衣が置かれている。

二階に、大きな部屋があり、其処はおもに紗耶香が居座っている。
リビングには、テレビとカウンターキッチン、ソファー、テーブルがある。

それ以上の上の階は、住人の部屋や作業部屋があったりする。
メイドが数十名おり、かげで屋敷の掃除や選択などをしている。
メイド長は「ニヒル」という女性。






【地下】

屋敷の地下。
其処は、一部の住人しか入ることを赦されない。

主がいつも腰を掛けて客を迎えている椅子の裏の壁に隠し扉があり、其処を開けると真っ暗な狭い通路が現れる。
その通路を抜けると長い下り階段があり、階段を下りると分厚い鉄の扉があるが、何重にも鍵がかけられている。

鍵は一部の者のみ持っており、中へ入れば、檻や、拷問器具が沢山ある。
その横に冷たいコンクリートの子供部屋があり、外や人間嫌いな住人が其処で暮らしている。
狂気で正気を無くした者も此処にいるが、そういった者は檻に入れられている。
が、監視などはない為、時々脱走し住人を襲うこともあり死体が転がっていることがある。

元々、この部屋は主の遊び部屋だった。
過去に何人の者が此処で虐殺されたかは不明。

ただ、稀に何処からともなく悲痛な叫び声や悲鳴が聴こえるという…。






【崖】

屋敷の裏の崖。

屋敷の裏は食料や武器、雑貨物等が入れられた倉庫があり、その裏はすぐに崖になっている。
底は見えず、とても深い。
落ちれば命はないので近付く者はほぼいない。
下手に近付けば悪戯好きな双子などにふざけて落とされかねないからだ。

しかし、此処にもジンクスはある。
それは、崖の其処にある真っ赤な椿を摘んで、それを好きな相手に渡せば結ばれるというもの。
だが、失敗すれば必ず死んでしまう。

「命がけで愛を摘む」






【夏に降る雪と庭の花見桜と千年樹】

夢国には、毎年冬と夏になると雪が降る。
冬の雪はごく普通の雪だが、夏の雪は少し熱に強く沢山積もる。
雪が積もると、「雪祭り」または「氷祭り」という雪遊びの行事が行われる。

春には庭に植えてある沢山の桜が咲く。
桜が満開の頃は皆で花見をして、騒ぐ者や静かに花見酒を楽しむ者がいる。
主はこの花見が一番の楽しみらしく、この時ばかりは平和で穏やかな時間が流れる。

庭の片隅に大きく聳え立つ千年樹。
此処で首を吊ると願いが叶うと言われている。
実際には、首を吊った者は死んでしまったため確かではない。
誰がいつ、そのような言い伝えを言ったのかも不明。
だが、此処で首を吊るものは結構多い。

もしかしたら、この千年樹が言い伝え、首を待っているのかもしれない。






【手紙猫家(情報屋)】

手紙猫家(てがみねこや)は、起こった出来事を管理し、住人に情報を回す。
管理者は二本足で立って喋る猫達。
名前は「むくろ」「かいな」「つむり」「ひかがみ」「くるぶし」「きびす」「なずり」
情報を書いた新聞を住人に配っているが、猫のため誤字脱字意味不明文が多い。






【メノットについて】

「メノット」とは膨大な狂気と力が籠った人形達のことを言う。
メノットの形は人それぞれで、複数体いて名前も違う。
メノットが壊れたりすると、そのメノットの主人(持ち主)は狂気に正気を奪われ暴走する。

その為、メノットを持った者はメノットを管理したり大切に保管してる。
…が、「アンドリュー」というメノットを持っている「殺女ちゃん」は大切にはしているつもりなのだろうが、扱いは雑である。






【夢国にある店】

夢国の彼方此方にある店。
全て値段は安い。
お手頃価格ではあるが、店主が少しクセのある者が多い。


店名:泡沫の人魚姫(雑貨屋&服屋)
店主:絲

店名:アダムとエヴァ(喫茶店)
店主:マスター

店名:偽りの祈り(パワーストーン専門店)
店主:立花 伊呂波