声優の洲崎綾さん(手前右)と新キャラクターの服装や性格などを考える学生たち=名古屋市熱田区の名古屋学院大で
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名古屋市熱田区にある名古屋学院大の学生が先月三十日、地元の名所などから考案したアニメキャラクター三体を発表した。さらに声優らを交え、新キャラクターづくりについて話し合う様子をインターネットの動画番組で配信したところ、約五千七百人が視聴。学生たちは「地元キャラが名古屋の魅力を広めるのに一役買いそうだ」と手応えを感じている。
この試みは大学、企業、行政が連携して地域の魅力を発信する「プロジェクト758」の一環。商学部の伊藤昭浩准教授(情報社会論)のゼミが昨年、文部科学省の「地(知)の拠点整備事業」に申請し、全国五十大学の一つとして選ばれた。昨年八月からゼミの学生たちが地元の魅力について聞き取り調査をしたり、キャラクターの作画をしたりしてきた。
第一弾として発表されたキャラはいずれも女の子で、白鳥古墳がモチーフの「陵(みささぎ)やまと」、白鳥庭園に由来する「白鳥しおり」、名古屋国際会議場にある喫茶店から名付けた「白鳥ユリ」。学生のアイデアや作画を基に専門のイラストレーターが仕上げた。今後、キャラを主人公にした学園ドラマを考え、熱田区をはじめ名古屋を紹介する四こま漫画やアニメをつくり、ネットなどで公開していく。
キャラは本年度中に、あと九体つくる計画。学生たちは三十日、公開中の映画「たまこラブストーリー」などに出演する女性声優の洲崎綾さん、熱田区の宮木哲也区長をゲストに迎え、キャラ制作の現場をインターネットの動画配信サービス「ニコニコ生放送」で公開。教室をスタジオにして八台のカメラを回しながら、一時間半の番組に仕立てた。
四体目は、ひつまぶしがモチーフの「莱(あかざ)まひつ」に決定。地元のうなぎ専門店「あつた蓬莱軒」が提供したひつまぶしを食べながら、「ひつまぶしのおひつのふたみたいに、ベレー帽をかぶせたら?」などとアイデアを出し合った。番組放送中に、ニコニコ生放送や短文投稿サイト「ツイッター」に書き込まれた視聴者の意見も紹介した。
学生が創作したキャラクターの(左から)白鳥しおり、白鳥ユリ、陵やまと
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ゼミ長の四年生、本田智也さん(21)は「もっと熱田区の知名度が上がるようなキャラクターをつくっていきたい」と意欲満々。伊藤准教授は「ネットを駆使した若者なりのやり方で、情報を広げる方法を体験してほしい」と話している。
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