トヨタはテスラ・モーターズ(ティッカーシンボル:TSLA)からEV向け電池を購入してきましたが、契約満了を機にこれを打ち切ると発表しました。

ニューヨーク・タイムズは、トヨタはむしろ燃料電池(Fuel cells)に未来を見出していると解説しています。

トヨタは2010年にテスラに対し5000万ドル出資し、3%株主になりました。この出資自体は大成功でした。

それに加えてトヨタのクロスオーバー車、RAV4にテスラのEV電池を搭載することが発表されたわけです。しかしEVのRAV4は、あまり売れませんでした。

テスラの側からすれば、現在、『モデルS』は作った先から飛ぶように売れており、生産能力の限界が売上高の頭をおさえる唯一の原因となっています。

その生産能力は、どれだけEV電池を生産できるかにかかっています。

しかしEV電池の生産は限界に来ており、テスラは新しくギガファクトリーと銘打たれた巨大なEV工場の構想を発表しています。

このようにEV電池が不足している状況なので、今回の契約終了はテスラにとっては痛くも痒くもない……むしろ歓迎すべきことだと思います。

さて、燃料電池(Fuel cells)ですが、ハッキリ言って新鮮味はありません。米国の株式市場には三つの燃料電池関連株が上場されているけれど、いずれもゾンビ企業のようなチャートになっています。

まずバラード・パワー(BLDP)です。

1

次がフュエルセル・エナジー(FCEL)です。

2

最後がプラグパワー(PLUG)です。

3

これらの株価はトヨタが歩もうとしている燃料電池の道が険しいことを暗示していると思います。