理化学研究所は13日、STAP細胞論文の調査委員会の委員だった3人が関わった過去の論文に疑義の指摘があったことを受けて予備調査した結果、「不正に当たらないと判断した」と発表した。3人は石井俊輔上席研究員と真貝洋一主任研究員、古関明彦・統合生命医科学研究センター副センター長。石井氏は委員長を任期中に辞任した。

 理研によると、指摘があったのは、石井氏と真貝氏らが2005年に科学誌に発表した論文1本と、古関氏が関わった03~11年の論文4本。理研内の専門家が実験ノートを確認し、本人に聞き取りをした。切り張りはあったが、研究不正ではないと結論付けた。

 古関氏は2本の論文について掲載誌に修正を申し入れ、受理されたという。また、石井氏が関わった別の論文については予備調査が続いている。