「親はどうすれば…」大谷小で保護者説明会 覚せい剤所持容疑で校長逮捕
福岡県春日市立大谷小校長の松原郁弘容疑者(57)が覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕されてから一夜明けた10日午前、同小で保護者説明会が開かれた。300人を超す保護者が出席。「親は子どもにどう説明すればいいのか」と不安を訴える保護者に対し、同席したカウンセラーが「薬物は絶対に駄目だと伝えてほしい。まず大人が不安がらずに子どもに接してほしい」と助言する場面があったという。
会場に向かう保護者は一様に硬い表情。5年男児の父(44)は「春日市は教育水準が高いと聞いて4月に子どもを転校させたばかり。(校長の異変に)周囲の先生たちは気づかなかったのか」といぶかった。
説明会には、市教育委員会の山本直俊教育長らが出席。(1)児童の動揺を抑えるための対応として、12日からスクールカウンセラー2人を大谷小に配置(2)県教委に後任校長の決定を急ぐよう求める(3)指導主事を同小に派遣して学校運営を支援する-などの方針を説明した。
終了後、保護者の男性(49)は「(市教委側は)きちんと質疑応答をしてくれて安心した」と話した。事件が気になり様子を見に来た5年女児(10)は「校長先生は優しかった分、大人が信じられなくなった」と表情を曇らせた。校長は9日、高知県警に逮捕された。容疑を認めているという。
=2014/05/10付 西日本新聞夕刊=