校長逮捕を児童に謝罪 春日市・大谷小で全校集会 校長会「綱紀粛正を」 [福岡県]
福岡県春日市立大谷小学校校長の松原郁弘容疑者(57)が覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕されたことを受け、大谷小では12日朝、緊急の全校児童集会があり、久保勝美教頭が児童たちに事件について謝罪した。同市教育委員会は臨時校長会を開き、経緯などを説明。山本直俊教育長は「薬物乱用防止について教職員の綱紀粛正と、児童生徒への教育指導を徹底させてほしい」と求めた。
大谷小の全校集会は報道陣に非公開で開いた。久保教頭は「校長先生が絶対にしてはならないこと、許されないことをして警察に捕まりました」と述べ、児童たちに深々と頭を下げ「全力でみんなを応援していきます」と話したという。
校長会には大谷小を除く市内11小学校、6中学校の全校長が出席。山本教育長は、現職校長が覚せい剤所持の疑いで逮捕される異例の事態に「今後いかに教育現場への信頼を回復するかが大事だ」と強調した。
覚せい剤の中毒症状などに関する資料も配布。市教委側は「教師自身が薬物の怖さを科学的に捉えることが大切。その上で児童生徒にどう教えたらいいか考えてほしい」「教職員の様子をよく観察し、必要があれば面談してメンタルケアに努めて」などと求めた。
校長側から質問などはなかった。終了後、市小学校長会会長の清武直人春日小学校校長は「校長自身の職責の重さを認識し、今後不祥事が起こらないよう、しっかり指導していこう」と他校の校長に呼び掛けた。
=2014/05/12付 西日本新聞夕刊=