2014-05-12
三井住友銀行等で発生している自動送金するマルウェアを使った不正送金に関連する情報をまとめてみた
インシデントまとめ | |
三井住友銀行が注意喚起をした自動送金するマルウェアを使った不正送金の手口についてここではまとめます。
三井住友銀行で発生した自動送金マルウェアによる不正送金の概要
2014年5月12日、三井住友銀行が同社のオンラインバンキングの利用者を対象にした不正送金被害が発生していると注意喚起を発表しました。不正送金の被害を受けた原因は利用者の端末がマルウェアに感染していたとみられています。
- インターネットバンキングの情報を盗み取ろうとするコンピューターウィルスを使った新たな手口について
- インターネットバンキング(SMBCダイレクト)の情報を盗み取ろうとするコンピュータウィルスにご注意ください(平成26年5月12日更新)
(1) 被害状況
- 被害対象サービス SMBCダイレクト
- 被害件数 数十件
- 発生時期 2014年3月下旬以降
- 被害が確認されているのは個人向けで、法人向け出の被害は確認されていない。*1
- 他大手銀行(具体的な対象については不明)でも同様の被害が発生している。*2
(2) 発端
(3) 原因
(4) 対応・対策
対応
対策
- 自動送金を行うマルウェアについて注意喚起
自動送金を行うマルウェアに関する情報
(1) これまでの不正送金に利用されたマルウェアとの違い
次の点がこれまでの不正送金に用いられていたマルウェアと異なる。
- ログインした後にプログレスバーが表示され、振込に必要となる暗証番号の入力が求められる。
- 暗証番号入力後、自動的に別の口座(受け皿口座)に送金が行われる。
- ワンタイムパスワード利用者も被害に遭っている。*4
(2) マルウェア感染時の画面表示
マルウェアに感染した状態で三井住友銀行のオンラインバンキングを利用した際に次のような画面表示が確認されている。
- ログインした直後に表示される。
- 「ダウンロード中です」「読込中です」といった偽のプログレスバーが表示される。
- 偽のプログレスバーは1、2分程度表示される。
- 振込内容を確認する画面は表示されない。
- 振込に必要となる暗証番号の入力画面が表示される。
- SMBCの場合は第二暗証番号(暗証カードかワンタイムパスワード)が必要となる。
(3) その他
- 同種のマルウェアは海外では2年前から確認されている。
インシデントタイムライン
更新履歴
- 2014/05/12 PM 新規作成
- 2014/05/13 AM 第二暗証番号の記述が正確でなかったため修正。
*1:三井住友銀、新手のネット不正送金被害を発表,日本経済新聞,2014/05/12アクセス:魚拓
*2:ネットバンキング被害に新手口,NHK,2014/05/12アクセス:魚拓
*3:ネットバンキング入力と同時に不正送金 新種ウイルス確認 三井住友銀、数十件被害,MSN産経ニュース,2014/05/12アクセス:魚拓
*4:三井住友銀、乗っ取り型ウイルスを確認,日本経済新聞,2014/05/12アクセス:魚拓
*5:新手口の不正送金=個人向けネットバンキング―三井住友銀,時事通信,2014/05/12アクセス:魚拓