赤穂山火事:バーベキューの火の不始末で40歳会社員逮捕

毎日新聞 2014年05月12日 11時56分(最終更新 05月12日 12時22分)

住宅地の近くで白煙を上げて燃える山林=兵庫県赤穂市で2014年5月11日午後6時46分、本社ヘリから山田尚弘撮影
住宅地の近くで白煙を上げて燃える山林=兵庫県赤穂市で2014年5月11日午後6時46分、本社ヘリから山田尚弘撮影

 兵庫県赤穂市木津で11日夕に出火した山林火災は、発生から約14時間後の12日午前6時前、約70ヘクタールを焼いてほぼ消し止められた。人家への被害やけが人は出ていない。県警赤穂署は同日、バーベキューの火の不始末が原因とみて赤穂市木津の会社員、河原大剛(だいごう)容疑者(40)を森林法違反(森林失火)容疑で逮捕。被害地域の南側山裾にある自宅裏庭に捨てた炭火から森林に燃え移り、折からの乾燥状態と強風で広がったとみて調べている。

 同署によると、河原容疑者は11日昼ごろから午後3時ごろまで、家族や親戚ら計6人でバーベキューをしていた。家に入った後、出火に気付き、母親が119番通報した。「灰は消したつもりだった」と供述し、容疑を認めている。

 12日は午前5時前から消防車25台、ヘリコプター4機、340人で消火作業を再開。延焼を食い止めた。

 この火災で11日深夜には、赤穂市のグループホームに入所しているお年寄り11人や地元民7人が公民館などに自主避難。山陽、播磨自動車道が通行止めになったが、7時間半後の12日午前1時過ぎに解除された。

 一時300〜400メートルまで火が迫ったという同市目坂の室井敏彦さん(73)は「昨夜は心配で自宅2階から1時間おきに火の様子を見た」と話し、近所に住む70代の女性は「身近に火が迫ってくるようで怖くて眠れなかった」と振り返った。

 兵庫県全域には6日から乾燥注意報、11日夜から強風注意報が出ていた。【小泉邦夫、高橋一隆】

最新写真特集