iRing は、三角もしくは一列に並ぶ3つの黒い点が描かれたデバイス。実際はリング状ではなく指の間に挟んで使う形状をしています。iOS デバイスの前面カメラで iRing の位置や前後左右の動き、回転、手を握って iRing を隠すジェスチャーなどを認識し、それらを MIDI コントロール情報に変換してアプリ上で利用します。
もう1本の「iRing FX/Controller」はより上級者向けで、iRing からの入力を MIDI コントロール情報に変換し、出力します。たとえば、iOS にはアプリ間で MIDI 情報をやりとりする Virtual MIDI 機能があります。これに対応しているアプリなら、iRing FX/Controller と iRing から操作が可能となります。また、同じく iOS のオーディオをやりとりする Inter-App Audio / Audiobus 機能に対応するアプリであれば、iRing FX/Controller と iRing で作ったエフェクトなどを利用できます。そのほか、WiFi でつながっているコンピュータ上の MIDI ソフトウェアに接続して、MIDI コントロール情報を送ることもできます。
iRing の対応機種は iPhone 5 以降、iPad(第4世代以降)、iPod touch(第5世代以降)。
発売時期は5月下旬。価格は税込3780円前後。
なお、IK Multimedia は iRing を音楽系だけでなくもっと幅広いジャンルに適用できると考え、SDK と無償のライセンスプログラムを公開しています。将来的に iRing を利用したゲームや、まったく新しいジャンルのアプリも出てくるかもしれません。単純なテルミン風アプリなどは真っ先に作られそうな気がします。