留学費用を節約するために前もって考えておくべきこと
学校の制度を利用するか、個人で留学するか
高校でも大学でも、学生のうちに留学する手段はたくさんあります。学校の留学制度や、ホームステイ制度、海外のサマースクール制度、その他に利用できるプログラムがあるか調べてみましょう。留学先の学校に単位を持ち込むことは可能ですが、帰国した時に日本で単位認定されるかどうかを確認しましょう。単位認定がされるなら、学校を通して留学する方がはるかに安く済む可能性があります。
留学する人の授業料が減額される制度もあるかもしれません。ただ、交通手段については、自分で手配した方が安い可能性があるので注意してください。同様に、各種手続きについても、代行サービスに頼まず、自分で行っても良いでしょう。航空券なら、自分のマイルなども利用できるかもしれません。
留学する場所を比較して計画しよう
国によって留学費用が異なるのは自然なことです。日本国内でも同じですが、留学先でも地域によって滞在費用がかなり変わってきます。場所によって得られる経験も異なるでしょう。これから留学する人で、まだ行き先を決めていない方は、留学の目的に優先順位をつけてみてください。
公共交通機関へのアクセスの良さは、エンターテイメントの充実度、歴史的なスポットがある場所など、場所についてはインターネットで検索して調べられますが、自分自身の優先事項は自分に聞くしかありません。参加可能な留学制度や、提携先の学校のことについて、学校のアドバイザーに相談しても良いでしょう。
もし留学する目的が、貧しい人を助けることや、途上国の人に教育を提供することなら、Peace Corp(アメリカ合衆国連邦政府が運営するボランティア計画)で海外経験が積めます。日本であれば、青年海外協力隊について検討しても良いでしょう。学生が他国で母国語を教えたり、地域の建物建設やコミュニティプランの策定に従事するなどの活動を行えるプログラムはそれ以外にも存在します。履修単位を得ることが目的でないなら、チャリティ団体でのボランティアや教会の使節団派遣などで、お金をかけずに素晴らしい経験が得られるかもしれません。ただ、お金より安全を優先してくださいね。
ボトルネックになっている費用があるなら、以下の選択肢も検討してください。
1. 住居費
留学先の滞在先はいくつか選択肢があります。学生寮、ホステル、ホームステイなどは人気の方法です。教会や学校が部屋を提供してくれることもあります。また、チャリティ団体でボランティアをすると、住居がついてくることがあるので調べてみてください。
2. 渡航費
良心的なホストファミリーが見つからない限り、留学する際の住居費は高額になります。しかし、留学先国への渡航費はその次に高い費用と言えるでしょう。近場で人気のあるルートなら数万円は越えるだろうし、僻地に行くには何十万円とかかる可能性もあります。航空券に限らず、高額な出費が予想されるものにはあらかじめ予算を設定しておきましょう。
3. 食費
行先を決めたら、普通の食事がどれくらいか相場を調べて、留学費用に含めましょう。予想より10%ほど上乗せして予算設定しておくと安心です。少し前もって調べておくだけで、留学中に一文無しになることは避けられるはずです。
Shirley Pulawski(原文/訳:駒場咲)
Photo by Shutterstock.
- 中・高受験をする前に わが子の将来留学計画
- 豊永 典子|雷鳥社