【動画】兵庫・赤穂で山火事=橋本弦撮影

 11日午後3時40分ごろ、兵庫県赤穂市木津の山林付近から出火し、赤穂市消防本部によると、午後11時現在で山林約50ヘクタールが焼け、延焼が続いている。市は対策本部を設け、近くの住民に自主避難を呼びかけ、一時、約60人が集会所などに身を寄せた。延焼方向に工業団地があり、消防車が待機して警戒している。けが人は出ていないが、鎮火の見通しは立っていない。

 西日本高速道路会社は午後5時45分、近くを走る山陽自動車道の龍野西―赤穂両インター間の上下線を通行止めにした。火がトンネルに迫り、煙で通行が危険になったと判断した。この影響で、播磨自動車道の播磨ジャンクション―播磨新宮インター間も上下線とも通行止めになった。

 市消防本部などによると「山が燃えている」と近くの住民から119番通報があった。火は一時、山林南側のふもとの住宅の数メートルに迫ったが、消防隊と住民らが消火活動にあたり、延焼被害はなかった。その後、火は北側の山頂方向へ燃え広がったという。

 兵庫県や岡山県の防災ヘリコプターも出動したが、日没で空からの消火活動は断念。山を囲むように消防車を配置し、延焼阻止に備えている。市は自衛隊に出動を要請し、夜明けから消火活動に加わるという。

 神戸地方気象台によると、兵庫県内は6日から乾燥注意報が出ていた。火災が起きた11日午後3時半ごろの姫路市内の湿度は35%で、5月の平均湿度の半分程度だった。