中国南部と東部を中心に、8日から11日にかけて記録的な大雨が降り、各地で被害が出た。国営新華社通信によると11日、豪雨のため青島市のリサイクル工場の土壁が崩れ、隣接するプレハブの従業員寮が倒壊し、18人が死亡した。

 中国国家洪水・干ばつ防止総指揮部によると、中国南部の湖南省では、地滑りのため1人が死亡した。広東、江西との3省で11日午前までに、1400棟の建造物が倒れ、5万3千人が避難している。11日以降、浙江省など中国東部や遼寧省などの東北部でも大雨が予想されるという。

 広東省気象局によると、同省台山市では6時間に433ミリを記録するなど、一部の地域で「ここ100年で例のない」豪雨になった。日本企業が多く進出する同省深圳では11日、中心部の繁華街が冠水。各地を結ぶ鉄道が運休するなど交通が混乱した。(深圳=小山謙太郎)