アンちゃん打てば7戦全勝!延長10回V3ランで虎に連勝

2014年5月11日6時2分  スポーツ報知

 ◆阪神3―6巨人=延長10回=(10日・甲子園)

 さすがだ、アンちゃん! 3―3で迎えた延長10回無死一、二塁で、アンダーソンが阪神6番手の高宮から7号右越え3ランを放ち、甲子園で連勝。これで本塁打を放った7試合は全勝だ。9回のピンチをしのいだ山口が今季14試合目の登板で初勝利。先発の内海は7回7安打3失点で、自己ワーストタイの開幕7戦白星なしも、チーム一丸となり黒星を消した。

 甲子園が一瞬、静寂に包まれた。アンダーソンが放った美しく、かつ力強い打球が、黄色に染まった右翼席に消えていった。「いいスイングをしようと心がけたことが結果につながった。本当にうれしい」。試合を決める決勝3ラン。ベンチ前でチームメートを吹き飛ばす勢いでハイタッチを交わし、喜びを表現した。

 歓喜が訪れたのは延長10回無死一、二塁だった。マウンドには代わったばかりの左腕・高宮。9日の試合でも遊直に抑えられ、さらに「前の打席(8回1死二塁)で三振をしていたから、何とか挽回しようと思っていたんだ」。2ボールから外角の128キロスライダーを完璧にとらえた7号3ラン。これで得点圏では52打数20安打、打率3割8分5厘と無類の勝負強さを発揮。原監督も「『自分のバッティングをしてくれ、任せた』という中で、2ボールから見事なバッティングだった」と脱帽した。

 “劣等感”からはい上がってきた。アンダーソンは投手やカウントによって、バットを前後に揺らしたり、肩に寝かしたり、構えを“変化”させる独特のスタイルだ。「プロになったときに編み出したものなんだ」。ユース世代(16~18歳)当時、周囲のレベルが上がったことで、一気に三振が増加。それまでは長距離打者だったが、特別身体能力に恵まれていたわけでもなかったことから「まずはボールに当てるところから始めなきゃ」との方針転換が功を奏し、キューバで成功を収めた。

 ここが、2度もWBC代表の実績があるにもかかわらず、素直に清水打撃コーチや阿部の助言を受け入れるゆえんだ。「プライド? そんなものはないよ。日本でまた新しい引き出しが増えていくのが楽しみなんだ」。32歳になってもなお、18歳のときと同じ気持ちで、成長を続けている。

 殊勲の一発を生み出したのは、村田だ。8回、アンダーソンが空振り三振に倒れ、阿部が敬遠ぎみに歩かされた直後の2死一、二塁。「高めの真っすぐに力があるので、振り負けないようにした」と左翼線二塁打を放ち、土壇場で同点に追いついた。

 2人の「旧4番」の活躍で阪神に連勝し、貯金は今季最多の8。4月11日から3連敗を喫した虎に、同じ場所でリベンジするチャンスが巡ってきた。「明日も勝つという強い気持ちでやっていきたい」とアンダーソン。この男は、本物だ。(井上 信太郎)

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