番組放送日:2012年10月09日
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長引く腰痛…血液検査によって明らかになる病の正体とは? 長引く頭痛の犯人…それはある意外な物の暴走だった どこの科に行っても改善しない原因不明の症状…総合診療科で診察を受ける様子に密着! 命に関わる病のサイン…広がり続ける赤いポツポツの正体とは? 天皇陛下の執刀医…セカンドオピニオンで命をつないだ「奇跡の手術」に密着! なかなか寝つけない…不眠の陰に潜む驚きの病 |
日本人の約2000万人、30代以上の4人に1人が抱えていると言われる腰痛。痛みの出方や原因は様々。長年付き合い続けているその痛みの中に恐ろしい病が隠れている事もあるのです。そんな腰痛の悩みに答えてくれる名医は・・・
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腰痛の名医 准教授 大谷晃司先生 全国各地から腰痛患者が集まる。 患者さんとのフランクな付き合い方こそ診察の特徴。 |
●大谷先生のセカンドオピニオン【実際の症例】
※担当医の過去の症例を元に構成しています
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症状① 腰の激しい痛み |
【ファーストオピニオン】 加齢による圧迫骨折
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医師の指示通り、腰に負担のかからない生活を送ると、3ヶ月ほどで骨はくっつき、痛みが和らぐと言われています。圧迫骨折の場合、つぶれた形は元に戻らないものの、コルセットなどで安静にすることでひび割れの間に新しい骨が作られて骨同士が安定し、3ヶ月位で日常生活を送れるようになるのです。
| 症状② 腰全体が重苦しい しかし腰全体が重苦しく感じ、痛み止めを飲んで対処するも、3ヶ月経っても重苦しい痛みは治らずじまい。 |
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症状③ 痛みが腰全体に広がる |
| 名医の視点 |
(1) 腰が1日中痛む
先生は、痛みが1日中続いているかを確認しますが、楽になる体勢はなく、「1日中痛い」の1点張りでした。
(2)同世代の女性と比べて骨の色が薄い
先生は、骨の状態をレントゲンで確認すると、圧迫骨折は治っていましたが、骨の状態に違和感を覚えます。
| 同世代の女性と比べて骨の色が薄い… つまり、松井さんの骨は骨粗しょう症がかなり進み、 スカスカの状態ではないかと類推。 先生の脳裏にある恐ろしい病の存在が浮かび、血液検査を指示しました。 |
| 【セカンドオピニオン】 多発性骨髄腫(血液のがんの一種) 背骨や腰の骨の中には、骨髄という様々な血液成分を作る組織がある。 多発性骨髄腫は、骨髄で作られる血液成分の一つが何らかの原因でがん化してしまう病。 ひとたびがん化した細胞は骨髄の中で増殖。 骨を侵蝕することで骨の密度が低下し、骨粗しょう症のように内部がスカスカなってしまう。 |
先生が病を見抜いたポイントは?
病を見抜く事が出来た最初のポイントは、彼女の腰の痛み方にありました。
松井さんの腰の痛み方は「1日中痛む」というもの。
大谷先生によると、腰の痛みの種類は大きく2つ。
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ものと |
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もの |
先生の外来でも、患者の9割以上は「姿勢を変えれば痛みが楽になる」タイプ。松井さんの様に「姿勢を変えてもいつでも痛い」タイプは少数派で、そのタイプにこそ危険な病(【菌やウイルス等による炎症】もしくは【腫瘍やがん】の可能性)が隠れている場合が多いと言います。そして骨のレントゲン撮影から骨粗しょう症の進行が加速している可能性を見出した先生は、多発性骨髄腫を疑い血液検査を実施。病の正体をあぶり出す事に成功したのです。完治は難しい病ですが、松井さんは早期発見により病のコントロールに成功。現在は日常生活を送れるほどに回復しています。
【名医が解説!】謎を解くカギは腰痛以外の症状にあった!
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「腰痛のせいで仕事ができない」という49歳・女性のお悩み
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| 【ファーストオピニオン】 原因不明の腰痛 |
名医が導き出した、セカンドオピニオンとは?
腰痛の原因を探る時に重要なのは、腰痛以外にどんな症状が出ているか。
代表的な症状は3つあります。
| 【1】 |
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| ⇒ |
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| 何らかの原因で腰椎周辺の神経が圧迫されることで 痛みやしびれが出ていると考えられます。 |
| 【2】 |
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+ |
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| ⇒ |
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痛みの強さが周期的に変わるのは、生理の周期に関係しています。特に月経時に腰痛がひどくなるなどの場合、子宮や卵巣など女性生殖器が腰痛の原因となっていると考えられます。
| 【3】 |
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+ |
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⇒ |
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腰周辺に細菌が侵入して炎症を起こすことで発熱し、その周辺に痛みが起きると考えられます。
相談者の場合、腰痛に加え「37℃の発熱」という症状がありましたので、腰周辺での炎症が疑われます。
腰で炎症が起きる原因として考えられるのは2つ。
| (1)内臓に細菌が侵入 | (2)脊椎に細菌が侵入 | |
内臓や脊椎からの痛みの信号は、脳の同じ場所で感知しています。そのため、内臓の痛みを腰痛と感じてしまうことがあるのです。
姿勢を変えても痛みに変化がなければ「内臓」が原因、姿勢を変えることで痛みが強まるなど大きく変化する場合は「脊椎」が原因と考えられます。相談者の方に「姿勢を変えた時に、痛みに変化があるか?」と追加で質問したところ、「立ったり座ったりすると腰の痛みが強くなる」とのことでした。
| 【セカンドオピニオン】 化膿性脊椎炎の疑いあり 脊椎が化膿して炎症が起きる病。 |
様々な原因で体内に入った細菌が脊椎に侵入することで炎症が広がり、骨が破壊されるため、骨を動かすと痛みが強くなり、炎症があるため常に腰痛があるのです。
<相談者へのアドバイス>
化膿性脊椎炎は、適切な薬の服用によって数ヶ月で改善します。今後は担当医と治療法・薬の種類などについて相談することをお勧めします。
近年の調査によると、日本人の4人に1人、約3000万人もの人が長引く頭痛持ちだといいます。頭痛と言っても症状も原因も人それぞれ。中には危険な病が潜んでいる場合も多いのです。そんな頭痛の悩みに答えてくれる名医とは…
| 頭痛の名医 梶田眼科院長 梶田雅義先生 頭痛の真犯人を目の状態から暴き出し、 5000人もの患者さんを救って来た頭痛探偵。 |
●梶田先生のセカンドオピニオン【実際の症例】
※担当医の過去の症例を元に構成しています
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症状① 後頭部の痛み 後頭部に締め付けられるような鈍く重い痛みが。 以来、仕事中に重苦しい頭痛が頻繁に起こるように。 |
| 症状② 肩こり 家に帰ってもなかなか痛みは引かず、 気が付けば肩もコチコチ。 |
| 症状③ 疲れ目 そして、目にも酷い疲れが感じられました。 1週間経っても良くなる気配がないため、近所の内科で相談することに。医師は頭痛の特徴やその他の症状を詳しく問診で確認しました。 |
| 【ファーストオピニオン】 緊張型頭痛 精神的なストレスや、同じ姿勢を続けるなど肉体的なストレスが原因で起こる頭痛。 肩や首の筋肉が慢性的に緊張することで神経が刺激され、痛みが発生する。 |
| 症状④ 目の奥に刺すような痛み 医師の指示通り、処方された薬を仕事前に服用すると、頭痛は起こりませんでしたが、薬の服用後3時間もすると再び重苦しい痛みがあったのです。 突如、目の奥に刺す様な激しい痛みがあり、 目を開けている事もままならない程でした。 |
| 症状⑤ 耳鳴り さらに、耳鳴りまであったため、総合病院を受診。 血液検査をはじめMRIで脳の状態も調べますが、異常は見つかりません。 その後、整形外科や心療内科など大小20もの病院を巡ったものの原因は分からないまま。 |
半年後、心配した母親が見つけた先生を訪ねることに。その先生こそ梶田雅義先生でした。
| 名医の視点 |
(1) 近くを見る時に症状が出る
これまでの経緯や症状を細かく伝えると、先生は「痛みが出始めたのは近くを見ている時か?遠くを見ている時か?」と質問し、近くを見る時に出る事を確認しました。
(2) 近くの文字が見えなくなる
先生は新聞の文字を見るように指示しました。
はじめはピントが合うものの、5~6秒見続けるとぼやけて見えなくなり、新聞を遠ざけて見ると再びピントが合いました。
(3) 以前ムチ打ちになった
目の状態を詳しく検査した結果、彼女の目の筋肉に異常が起こっていることがわかりました。すると先生は「以前ムチ打ちになったことはあるか?」と質問。佐藤さんは7ヶ月程前に車で通勤中、背後から追突され軽いムチ打ちになった事を思い出します。梶田先生の疑いは確信に変わりました。
| 【セカンドオピニオン】 バレリュー症候群 強い首への衝撃により首にある「交感神経」が過剰に緊張し、「暴走」することで起こる病。 この暴走が目や耳等の器官に影響し、頭痛等の症状を引き起こす。 |
先生が病を見抜いたポイントは?
大きなヒントとなったのが、「近くを見る時」と「近くの文字を見続けた時」の異変。
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人が物を見る時、ピント調節は目のレンズにつながる |
「遠く」を見る時は筋肉がゆるんでレンズが薄くなり、「近く」を見る時は筋肉に力が入ることでレンズが厚くなり、ピントが合うのです。佐藤さんの場合、近くを見ている時に筋肉がうまく働いていないのではと考え、目の筋肉の働き具合を調べる検査を行いました。
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これは、正常な目の検査結果。 |
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佐藤さんの場合、 |
それは、筋肉の働きを司る交感神経の異常。何らかの原因で交感神経が暴走し、筋肉に力が入りにくくなっていたのです。そして暴走の原因を探るため、先生は「以前、ムチ打ちになったことは?」と質問し、梶田先生は彼女の頭痛の陰に潜んだ病の正体を探り当てる事に成功したのです。
【名医が解説!】最近急増している目が原因の頭痛
| 頭痛を引き起こす目の病… |
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眼瞼下垂とは、まぶたに力を入れて開こうとしても、まぶたが垂れ下がってしまう病。原因の多くは加齢によるもの。まぶたを上げる筋肉と神経が衰える事などで発症する。上がらなくなったまぶたをおでこの筋肉で上げようとするため、おでこの筋肉や神経が疲労し、頭痛を起こすと考えられている。その他、肩こりなどの症状を伴うが、放っておくと指を使わないとまぶたが開かなくなる場合も。
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眼瞼下垂を早期発見するために 【準備】
【検査方法】
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眼が原因の頭痛はなぜ起こるのか? |
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| 総合診療の名医 藤田保健衛生大学病院 総合救急内科教授 山中克郎先生 10年前、アメリカへ単身渡り、1年間徹底的に修行。その経験を生かし、一般外来はもちろん救急の患者まで幅広く対応する総合救急内科を立ち上げた。 |
●山中先生に解決して頂くお悩み「どこの科に行っても一向に改善しない原因不明の症状」
※実際の患者さんへの取材と専門医からの指導を元に構成しています
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症状① 頭がふわふわするめまい |
| 症状② ぐるぐると回転するめまい 結婚して5ヶ月目。明け方に、今までに感じたことのないぐるぐると回転するめまいに襲われたため、救急車を呼び病院へ。医師が問診の結果、下した診断は… |
【ファーストオピニオン】 前庭神経炎
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妊娠中のため安静にして経過を観察することに。すると、大きなめまいは次第に治まってきましたが、出産から2年後、息子をベビーカーに乗せて買い物へ出かけた時。突然、激しい回転性のめまいが襲ってきたのです。いつ襲ってくるかもわからないめまいの恐怖で、あの日以来、子供と2人だけでは家から出ることができなくなってしまいます。しかし、耳鼻咽喉科、脳神経外科、心療内科など数々の病院を訪れても原因不明のまま。気づけば3年間で10ヶ所以上もの病院を渡り歩いていました。
ご本人にお話を伺うと、1ヶ月以上1人で外出していない状態だといいます。家事をしていても、ずっと下を向いていると、ふらふらして気分が悪くなってしまうといいます。来年もう1人新しい家族が増える予定だという彼女。こんな状態で2人の子供を育てられるのか?そんな不安と葛藤の中、今回、番組に相談されたといいます。
2012年8月3日。山中先生の元を訪れました。
まず、診察では現在の具体的な状態を確認します。
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ここまでの問診で約1時間が経過。山中先生はヒントを掴みかけているよう。そして、手の先や頭部など、全身をチェックし始めました。これは「身体診察」と呼ばれるもので、問診から想定される病の特徴的な症状や痛みが全身に現れていないかをチェックしているのです。そして…
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山中 「胸をそらすような感じで腕を上にあげて |
【セカンドオピニオン】 胸郭出口症候群
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山中先生『妊娠されていなければ腫れを抑えるような薬を飲んで頂くのですが、妊娠されていますので、生活習慣を改めるだけで大分よくなると思います。』
長時間パソコン作業をしない事や左手を使い過ぎない事など、生活習慣の指導を受けました。
原因不明とされてきた謎のめまいに解決の糸口が見え、今井さんの表情にも安堵感が漂います。
山中先生は、どのようにして病を絞っていったのか?
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めまいの症状で考えられる原因は4種類。 |
次に、頻度として多いのは「メニエール病など耳の疾患」ですが、この場合、耳が聞こえにくくなったり耳鳴りが起こる事がほとんど。今井さんの場合、そういう症状はなかったため、除外されました。また、重大な病気が後ろに隠れている事があるため、最後に「心因性」を考えるようにしていると先生は言います。
たくさんの病が存在する「脳や耳以外の疾患」を特定するため、先生が問診の中で注目したのは「首の上の方の痛み」と「首だけで振り返るとめまいが出る」こと。胸郭出口症候群になると、首の血管と神経の炎症から血流が滞り、肩こりや首の痛みを伴う事が多くなります。また、首を左右に回す動きも炎症を促進させるため、めまいなどの症状が出やすくなるのです。
診断を決定的なものにしたのが、腕を上げてグーパーする身体診察。これは、首の付け根の神経や血管をあえて圧迫する態勢。問題が無ければ手を上げたまま3分以上グーパーを続けられ、脈も正常にうっていますが、首の付け根の血管や神経に炎症があれば筋肉を動かすこと自体が辛くなり、血管の圧迫から脈も弱くなってしまうのです。こうして、山中先生の丁寧な問診によって、また一人の患者さんを救う事ができました。
1000種類以上とも言われる皮膚の病。その中には命に関わる病が隠れているケースもあるのです。そんな皮膚のトラブルを解決してくれる名医こそ…
| 皮膚科の名医 社会医療法人厚生会 木沢記念病院 病院長 北島康雄先生 医師が最も信頼する医師を選ぶ「ベストドクターズ・イン・ジャパン」に選出された名医中の名医。2種類の虫めがねを駆使し、区別がつきにくいミリ単位の皮膚の病を見分けていく。 |
●北島先生のセカンドオピニオン【実際の症例】
※担当医の過去の症例を元に構成しています
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| 症状① 腕にポツポツができる 異変が起きたのは、ある夏の夜。左腕に赤いポツポツが3つ程できていました。庭いじりが趣味の由美さんにとって、虫さされは日常茶飯事。いつものようにかゆみ止めを塗ることに。 |
| 症状② かきすぎて出血 ところが一週間後。先日の部分がかゆくて仕方なく、袖をめくるとかき過ぎたためか赤いポツポツが潰れ、出血していました。 |
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症状③ 足にポツポツができる |
| 【ファーストオピニオン】 痒疹(ようしん) 何らかのアレルギー反応により、強いかゆみを伴った赤いポツポツができる病。 虫さされで赤く腫れるのも痒疹の一つ。 |
| 症状④ かくとポツポツが増える かゆみ止めと皮膚の炎症を抑える薬が処方された由美さんは、毎日薬を服用しますが、猛烈なかゆみが治まる事はなく、赤いポツポツも消えるどころか増えていきました。 |
| 症状⑤ 背中にポツポツが広がる 嫌に蒸し暑い夜。背中に猛烈な痒みを感じ、思わず掻きむしってしまった由美さん。その指先には血が。まさかと思い確かめてみると、赤いポツポツが背中にまで広がっていたのです。 |
再び皮膚科で症状を訴えると、医師から皮膚科の名医を紹介されます。
この時、医師が告げた名医こそ北島康雄先生でした。
| 名医の視点 |
(1) 掻くと広がる
かきむしられた赤いポツポツは、もはや原型をとどめていませんでした。
(2)肘や膝に多い
肘と膝に多く現れる赤いポツポツを見て、先生の脳裏にある病がよぎります。先生は虫めがねを取り出し、赤いポツポツを一つ一つ観察。背中だけでなく、かゆみをさほど訴えていないお尻で何かを探し始めます。
(3)掻きむしられていない形
唯一かきむしられていない赤いポツポツを発見した北島先生は、MRIやレントゲン、血液採取などの検査を指示。ついに本当の病が明らかになったのです。
| 【セカンドオピニオン】 悪性リンパ腫(血液のがんの一種) 何らかの原因でリンパ節などの中にあるリンパ球ががん化し、増殖してしまう病。その結果、リンパ管や血管を通じてがん細胞が全身へ運ばれる。この病になると、毛細血管の中を流れるがん細胞が皮下組織を攻撃し、壊死させてしまう。この壊死した細胞が外に吐き出される時に「赤いポツポツ」ができる。 |
全身が、このがん細胞の攻撃を受けている時、皮膚に圧力がかかるとその部分の壊死が進み、大量のポツポツができてしまう。だからこそ、肘や膝など圧力を受けやすい場所にできやすいのです。問題は、悪性リンパ腫は一般的な痒疹に似ているという事。専門医でも見分ける事が難しいと言われており、かきむしってしまうと痒疹と色や形が似ているため判断がつきません。
そこで先生が探したのが、まだかきむしっていないポツポツ。お尻は服の上からかくことが多いと考えた先生はお尻のポツポツを探し、悪性リンパ腫だと確信したのです。このポツポツがある場合、悪性リンパ腫だけでなく、約3割の患者が糖尿病や腎臓の疾患なども抱えているといいます。
【名医が解説!】危険な皮膚の症状とは?
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早期発見が大切!命に関わるがんの症状はどっち? 皮膚に現れた「がんの症状」と「そうではない症状」2つの写真があります。
わかりやすい違いとして、Bはかゆみがあるのに対し、Aはあまりかゆみがないこと。
見分けるポイントは、Bは表面がロウのようになっていること、 そして、その奥に黒いものが埋め込まれていること。 |
2012年2月、天皇陛下の心臓手術が行われました。これまで陛下の執刀にあたるのは東大系列の医師でしたが、今回は特別に外部の医師が執刀医として招かれたのです。その医師こそ…
| 天皇陛下の執刀医 順天堂大学医学部 心臓血管外科 教授 天野篤先生 通常の心臓外科医の手術件数は年間平均50件ほど。しかし、天野先生の場合、なんとその数400件。成功率は驚異の98%。数だけでなく、質の高さが評価されている。 |
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【天野先生の1日に密着】 |
一体、なぜここまでできるのか?実は、天野先生は30代の頃、最愛の父を心臓の病で亡くしています。自ら手術に立ち会ったものの、父の命を救うことはできませんでした。だからこそ、「自分の命と引き換えでもいいから助けたい…」という強い使命感があるといいます。
この日も、天野先生のセカンドオピニオンで命をつないで欲しいと願う患者がやってきました。
Kさん(62歳・男性)
今年6月、地元の病院で重度の「狭心症」であることが発覚。Kさんの心臓の状態はあまりにも悪く、地元の病院では希望する手術ができないと断られてしまったといいます。
今回、天野先生がKさんに行うのは…「冠動脈バイパス手術」
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まず、動脈硬化で血液が流れにくくなった冠動脈の先に |
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さらに、その血管を太い動脈につなぎます。 |
しかし、1つ大きな問題が。健康な状態だと血管の直径は2ミリ程あるのに対し、Kさんの血管はわずか1.2ミリ。動脈硬化が進行し、細くなっていたのです。これだけ血管が細いと糸で縫い合わせるのは極めて困難。Kさんがバイパス手術は不可能と地元の病院で判断されたのも、血管の細さが原因でした。しかし、天野先生のセカンドオピニオンは、絶望の淵にいたKさんに一条の希望の光を当てたのです。
| 【セカンドオピニオン】 不可能と言われたバイパス手術を行う |
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■8月13日 手術当日
使うのは、先端が曲がったわずか直径0.04ミリの針。全神経を針先に集中させます。 |
日本屈指の心臓外科医 天野篤先生。今日も患者の命をつなぐべく、手術室に身を投じます。
推定患者数約2500万人。特に40歳以上の女性に多く、3人に1人は悩んでいると言われる不眠。そんな不眠の裏に隠された重大な病を発見してくれる名医とは…
| 不眠の名医 久留米大学病院 精神神経科 教授 内村直尚先生 患者さんの「眠れない」の一言を徹底的な問診と全身のチェックで解き明かし、これまで1万人以上の人を救ってきた不眠症のスペシャリスト。 |
●内村直尚先生のセカンドオピニオン【実際の症例】
※担当医の過去の症例を元に構成しています
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| 症状① 1時間経っても寝つけない いつものように午後11時頃には床に就いたのですが、 布団に入って1時間経っても、なかなか寝つけないのです。 |
| 症状② 疲れがとれない 以来、寝つけない時間がどんどん長くなり、1週間後には 睡眠時間がいつもより3時間以上も短くなり、全く疲れがとれません。 |
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症状③ 毎日朝からうたた寝するように そのせいか、毎日朝からうたた寝するようになったため、 |
| 【ファーストオピニオン】 加齢による不眠 年をとると、脳内で睡眠を促すホルモンの量が減少し、誰しも夜中に目が覚めることが多くなる。 |
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症状④ 朝起きると頭が重い |
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症状⑤ 1日中ボーっとしている |
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症状⑥ 数時間前の記憶がない 病院に行ってから2週間ほど経った頃。わずか2時間前の記憶が抜け落ちていたのです。異変を案じた家族の勧めで再びかかりつけの病院を受診。そこで医師から紹介されたのが内村直尚先生でした。 |
| 名医の視点 |
(1)朝起きた時、今夜眠れるかどうかを気にしない
内村先生は、ストレスや心配事がないかを確認した上で「朝、起きた時に今夜眠れるかどうか気になるか?」と質問。清美さんは気にしない様子。
(2)左足に比べ右足はほぼ何も感じない
清美さんをベッドに寝かせ、書道の筆で足を撫で始めると、左脚に比べ右脚はほとんど何も感じないといいます。疑いが確信へと変わった瞬間でした。そして、脳のMRI検査をすることに。
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これは、清美さんと同じ病の患者さんのMRI画像。 |
【セカンドオピニオン】 慢性硬膜下血腫
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先生が病を見抜いたポイントとは?
| 不眠の原因は、大きく分けると 「加齢」「精神的要因」「身体的要因」の3つ。 |
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加齢 |
加齢による不眠は徐々に悪化するのに対し、清美さんの場合は1ヶ月前からの急激な悪化。
ということは、原因は加齢ではない。
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精神的要因 |
先生は、ストレスや心配事がない事を確認した上で「朝起きた時、今夜眠れるかどうか気になりませんか?」と質問。精神面が原因の場合、睡眠に執着しすぎる事で眠れなくなるケースが多いといいますが、彼女はさほど気にしていませんでした。
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身体的要因 |
先生が取り出したのは書道の筆。これは、脳の異常を調べる神経内科独特の診察法なのです。その結果、右足の感覚が鈍い事を突き止め、不眠の原因が脳にあると確信したのです。
一体いつ脳に異常をきたしたのか?
実は清美さん、3ヶ月ほど前に頭の左側をテーブルにぶつけていました。痛みもすぐに引き、ぶつけたことさえ忘れていましたが、実際は、その衝撃で小さな出血が始まり、2ヶ月かけて大きな血腫に成長。脳が圧迫されたことで自律神経が乱れ、不眠症に陥ってしまったと考えられるのです。
【名医が解説!】謎を解くカギは睡眠に対する考え方にあった!
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「8年間 睡眠薬なしでは眠れない」という58歳・女性のお悩み
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| 【ファーストオピニオン】 原因不明の不眠 |
名医が導き出したセカンドオピニオンとは?
睡眠障害には様々な病が隠れていますが、症状を追うことである程度原因となっている病を突き止めることができます。内村先生作成「不眠の原因診断チャート」を使って見ていきます。
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まず、不眠のタイプを確認します。 |
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次に、症状を確認します。相談者の方は、 |
| 【セカンドオピニオン】 精神生理性不眠の疑いあり 眠ることを過度に意識しすぎる事で交感神経が高ぶり、自力で眠れなくなる病。 現代人に急増している。原因は、強いストレス。 |
相談者の場合、眠れないことと耳鳴りがほぼ同時期に起きていることから、その時にうつ状態であったのではと思われます。
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当時、うつ状態であったかどうか確かめるため、 |
当時、うつ状態の治療をせずに睡眠薬を飲み続けていたため、不眠の病に陥った可能性があります。
現在はうつ状態ではないようですので、不眠だけが残ってしまったのだと思われます。
<相談者へのアドバイス>
「自分の力で寝よう」「睡眠薬を飲まずに寝よう」といった、睡眠に対する考え方を和らげる事が大切。
睡眠外来などでカウンセリングを続ければ、数ヶ月で良くなるでしょう。
他の不眠の原因にはどんな病が隠れているのか?
| ●寝つきが悪く、不安や心配事がある場合は… |
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心配事やストレスなどをうまく緩和させれば、ぐっすり眠れるようになるでしょう。
| ●昼と夜の生活が逆転している場合は… |
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脳の中の生体時計が狂うことで昼夜が逆転し、夜寝つきが悪くなる病。
朝起きる時間を一定にすることが大切です。
| ●睡眠時に足がむずむずする場合は… |
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足に虫が這うようなむずむずする違和感が起こり、眠れなくなる病。
専門家に治療薬を処方してもらうことで、多くの場合、改善します。
| ●寝つきが悪く、昼間気分が落ち込む場合は… |
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不眠はうつ病の代表的な症状として注目されています。
| ●早朝や夜中に目が覚める場合… | 昼間気分が落ち込む場合は |
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| そうでない場合は |
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加齢による不眠の場合、寝る前にお風呂やストレッチで身体を温めるのが効果的です。