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サイ・ゴダード(3月18日)
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【大リーグ】ミスター省エネ・岩隈、8イニング93球無失点 ア中地区相手に48イニング2/3連続ゼロ封2014年5月10日 紙面から ◇マリナーズ1−0ロイヤルズ【シアトル秋野未知】“ミスター省エネ”だ!! マリナーズの岩隈久志投手(33)は8日、地元でのロイヤルズ戦に先発し、わずか93球でメジャー自己最長タイの8イニングを4安打無失点、無四球の7奪三振。右手中指を痛めてから2試合目のマウンドとは思えない快投で、復帰から2連勝を飾った。これでア中地区のチームに対する連続無失点は48イニング2/3に更新。チームもわずか2安打ながら1−0で辛勝し、ここ7戦6勝でア西地区首位アスレチックスとの差を1・5ゲームに縮めた。 大リーグでエースの理想とされる「100球で8イニング」を、岩隈が上回った。ロ軍の主砲バトラーが「ツーシームがいい上に、スプリットはほとんど打つのが不可能だった。そこにスライダーが交じり、その3球種でいつでもストライクが取れる」と分析したように、全ての球種を低めに集め、二塁を踏ませたのは1回のみだった。 「序盤はとにかく丁寧にいき、だんだんリズムに乗った。コントロールも切れもあったと思う。バッターとのタイミングもつかめてきて、リズム良く投げられた」。岩隈は納得の表情で、気持ち良さそうに汗を拭った。 “ミスター省エネ”は、約1カ月半の故障離脱を挟んでも健在だった。この日は1イニング当たり11・6球。昨季の同14・12球は、規定投球回数をクリアした投手ではメジャートップだったが、この日はそのペースをも上回った。ヤンキースの田中将も開幕前に「100球で8イニング」を目標に掲げ、今季は抜群の制球で開幕4連勝中だが、それでも1イニング当たり14・79球を要しているだけに、岩隈のすごさが際立つ。 打者は四球を望めず、待球作戦を取れない。敵将ヨースト監督は試合前「スプリットを避けるため、早いカウントから打っていく」と明言していたが、待てば三振、早打ちしても厳しいコースで、凡打の山を築いた。 メジャー初の完投、完封も十分可能な球数だったが、米複数メディアによれば、岩隈から指揮官に8イニングでの降板を伝えたという。「もちろん(9回も)行きたかったが、無理はしたくなかった。自分の仕事はできたと思う」と冷静に語った。 これで、ア中地区のチーム相手に2013年5月20日のインディアンス戦から48イニング2/3連続無失点。1974年以降では、88年ドジャースの“ミスターゼロ”ことオーレル・ハーシュハイザーがナ西地区の球団を相手に55イニング連続無失点をマークして以来、単一地区相手の長い記録となった。 マ軍はヘルナンデスと岩隈の2枚看板ががっちり再結成された。「本物のエースと本物の先発2番手がいるというのは、あったかい電気毛布にくるまっているようなもんだよ。いい気分さ」。マクレンドン監督が目を細めれば、岩隈は「調子? まだ上がっていくんじゃないか」とサラリ。1・5差の首位アスレチックスを追う態勢は、万端整った。 PR情報
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