尖閣に日米安保適用 オバマ大統領の本心
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作成日時 : 2014/04/29 12:35
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オバマ米大統領は24日の安倍晋三首相との会談で、尖閣諸島が米国の防衛義務を定める日米安全保障条約の適用の対象になると明言した。「満額回答」と歓喜する日本側とは対照的に、米側にもオバマ氏にも高揚感はない。オバマ氏の発言は、尖閣付近で挑発を繰り返す中国との偶発的な衝突が起きた場合に米軍が即座に軍事行動することを意味するのか。
■大統領が顔色を変えた質問
「米国が中国に武力行使をすることなのか」。24日の日米首脳会談後の共同記者会見。米CNNテレビのホワイトハウス担当、ジム・アコスタ氏はオバマ氏の尖閣への日米安保適用発言の真意をただした。アコスタ氏の質問は尖閣での中国の軍事行動に米軍が反撃に出るのは「本当か」との反語調だった。これは同氏特有の感覚ではない。
首都ワシントンでの尖閣を巡る中国のロビー活動の一端は「日本はあんな小さな岩のために中国を挑発している」というもの。中国は米シンクタンクや米メディアへの日常的な接触からそうした空気をつくろうとしている。
尖閣のために米国が労力を使い、中国と対峙するのは合理的ではない――。中国は米国でこうした世論形成を狙う。今後、米国民にそうした考えが浸透する可能性も否定できない。
オバマ氏はホワイトハウスの顔なじみの記者にはファーストネームで呼ぶ。このアコスタ氏もその一人。質問を受けたオバマ氏の顔色は瞬時に変わった。「ジム。日米安保条約は私が生まれる前に結ばれた。私が越えてはならない一線を引いたわけではない。これはこれまでの政権の標準的な解釈だ」
米大統領として尖閣の日米安保適用発言は初めてだが、それを誇示するどころか自ら矮小(わいしょう)化した。さらにオバマ氏は「安倍首相に申し上げたが、事態をエスカレートさせるのではなく、日本と中国は信頼醸成措置をとるべきだ」と付け加えた。
中国と事を構えたくない――。尖閣の日米安保適用発言からは、むしろオバマ氏のそんな心情がにじむ。オバマ氏はこの発言をするに当たって中国への配慮も怠っていない。18年ぶりの国賓待遇にもかかわらず、ミシェル夫人が「子どもの学校」を理由に欠席したことだ。
■米保守派向けとの見方も
わずか1カ月前の3月には娘2人と母親と北京に1週間ほど訪れ、中国の習近平国家主席と夫人に面会。記念写真にもおさまった。オバマ氏の娘2人は高校生と中学生。母親が1週間程度不在でも支障を来す年齢ではない。仮に必要なら同居するミシェル夫人の母親の協力を仰げば済む。
「シリアへの軍事行動を表明しながら見送ったオバマ氏が、中国に武力行使できるわけがない」。米メディアには、こんな空気も漂う。安全保障に詳しい自民党幹部も尖閣問題の本質は「日米安保が本当に機能するかどうかだ」と指摘し、尖閣で米軍が中国に軍事行動するかは見極めが必要だとの立場だ。
2010年に北朝鮮が韓国の延坪島を砲撃したときオバマ氏は集団的自衛権を行使して反撃せず、韓国に自制を促した経緯がある。オバマ氏の尖閣安保適用発言と、共同文書への明記が実際の米国の軍事行動に直接結びつくわけではない。
環太平洋経済連携協定(TPP)で果実を得るために、言葉だけで日本に「貸し」をつくることができるなら、お安いご用――。シリア問題の対処に象徴されるオバマ氏の軽い言葉と行動からはこんな疑問もつきまとう。オバマ氏の発言は中国への対応を「弱腰」と批判する米国内の保守派向けとの見方もある。一皮むけば、微妙な日米関係と、危うい尖閣問題が改善されていない現状が浮かび上がる。
<(ワシントン支局 吉野直也)日本経済新聞BP>より
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