伝説のボスザル　ベンツのグッズ大人気　ストラップ完売

ベンツの「メモリアル切手セット」＝高崎山自然動物園提供 Photo By 提供写真

　野生ザルの餌付けで知られる大分市の高崎山自然動物園で、“伝説のボスザル”として親しまれた「ベンツ」のグッズが製作され、人気を集めている。同園でボスザルの関連商品が販売されるのは初めて。ベンツは人間の年齢で１００歳を超える高齢ザルで、失踪後のことし１月１７日に園が死を認定したが、いまだ人気は衰えず、園関係者も「さすがレジェンドだ！」と驚きの声を上げている。

　商品化されたのは「ストラップ」と「メモリアル切手セット」の２種類。４月２６日に販売を開始したところ、ベンツの写真入りのストラップ（３９０円）は用意した４００本が１０日ほどで完売。現在は入荷待ちの状態という。

　１０００個限定のメモリアル切手セット（３０００円）は、ベンツの写真を使った切手シートや、約３５年の生涯を紹介する冊子など４点入り。すでに１００セット以上が売れた。「購入層は４０〜６０代とやや高めなのが特徴です。ベンツの“人生”に共感されている方が多いのではないでしょうか」と広報担当の種村将さん。グッズを手にした来園者は「切手になったんだ」などと“再会”を喜んでいるという。

　堂々とした風貌から「ベンツ」と名付けられ、史上最年少の９歳でボスザルに就任。ただ、雌ザル関係のもつれから３年でボスの座を追われた。一度は群れの最下位まで転落したものの、徐々に順位を上げていき、２０１１年にボスに返り咲いた。昨年９月に失踪。翌１０月に見つかり、再びボスに復帰。“１００歳の復帰劇”は、大きな話題となった。

　いまだに「またふらっと出てきそう」と話す来園者もいるという。死の認定から４カ月。高崎山の“レジェンド”は、グッズとなって永遠に語り継がれる。