子どもの野球人気に陰り? 減り続ける選手登録
(2014年 5/8)選手登録する子どもの数が減り続けている。苫小牧市も例外でなく、スポーツ少年団野球部会の今季の登録数は21チーム、320選手。過去10年間で最少という。
同部会によると、最近の登録は2010年がピークだった。野球少年は597人(24チーム)。その少し前、駒大苫小牧の夏の甲子園連覇があり、のちにプロ野球入りした田中将大投手への憧れもあったよう。
だが、11年以降減少しはじめ12年434人(25チーム)、13年には356人(24チーム)と野球離れは止まらない。今季の各チームの選手数(4月上旬現在)は、拓勇ファイターズが28人で最も多い。次いで飛翔スワローズ23人、沼ノ端ジェッツの21人が続く。少ない糸井西スポーツ少年団、苫小牧東タイガース、明柳ジャイアンツ、末広アトムズの4チームは10人で活動している。1チーム平均は15人だ。
チーム編成も難しい例もあり、新中野サンシャイン、植苗バッファローズは登録を見送った。新中野は飛翔スワローズに、植苗は今季限定で美園スラッガーズへの編入が認められた。
背景に、少子化、趣味の多様化に加え、送迎など親の負担もありそう。同部会の寺島正吉事務局長は「子どもの全体人数が減ればチームの人数が減るというのもあるが、サッカーやミニバス、卓球やバドミントンも最近も盛んになっている」と話し、「各チームの人数が減れば、レベルの低下につながる可能性もある。合併などでのチーム再編が必要になってくる。学校単位で1チームの日も来るかもしれない」とも。
ただ、美園スラッガーズの佐藤靖浩監督は、公園で野球を楽しむ子どもたちが以前同様に多いことに触れ、「野球人気が低下しているわけではない」とみる。
また「負担が原因で、子どもを少年団に入れないという親が増えてきているのかもしれない」と懸念し、「札幌の少年団の練習時間は少ない。休みを積極的に取れたり、レクリエーションやキャンプを行うなど、野球以外の楽しみを提供できるようなやり方をしていく工夫も、今以上に必要だと思う」と話していた。