死者・安否不明者約300人を出した4月16日の旅客船セウォル号沈没事故の後、韓国でゴルフやカラオケ、外食などの自粛が広がっている。修学旅行中の高校生が大勢犠牲になり、社会は追悼ムード。余暇や買い物を控える動きが、回復傾向にある経済に影響を与えており、韓国政府は9日、緊急の会議を開いて対策に乗り出した。

 韓国企画財政省などによると、全国のクレジットカード決済額を事故前の4月前半(1~15日)と後半(16~30日)で比べると、レジャー業で前半は前年同期比12・9%増だったが、後半になると同3・6%減になった。ゴルフ場やカラオケなどの利用が減少した。飲食業では4月前半が12・7%増で、後半は7・3%増と伸びが鈍った。特に、女性が接客する飲食店では前年同期比2・1%増から6・4%減になった。

 また、百貨店の売り上げも、4月第1週の前年同期比4・5%増から、週ごとに減少。第4週は前年同期比0・2%増で、高額の買い物も控えられている様子がうかがえる。